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海辺のエトランゼの821のレビュー・感想・評価

海辺のエトランゼ(2019年製作の映画)
3.0
原作読了済み。ネトフリに入ってたので見てみました。終わってみるとビックリ、60分にも満たないコンパクトな作品。
背景がめちゃくちゃ綺麗。沖縄の離島が舞台となるので、色とりどりの花々や透き通った海、どこまでも広がる空の描写にうっとりと心奪われてしまいました。猛烈に、離島に行きたくなりました。

ただ、原作を読んだ立場からすると、目に見える背景の描写は美しくても、原作にあった魅力はちょっと損なわれている印象で…。まず全体的に原作と比べてセリフの量もカットされてるし、シーンも減っている。映画では余白を存分に残して余韻を楽しませる作りになっていましたが、原作の「たくさん詰め込まれてる」感が好きだった者としてはなんとなく物足りなさを感じました。エピソードや会話の取捨選択で、好きだったな〜というやりとりがなくなってしまってたのも悲しみ。
さらに、割と省いているにも関わらず濡れ場だけはきっちりあって、アニメわりとしっかり目に描写された濡れ場を見るのが初めてだったので小っ恥ずかしくなってしまった。(飛ばしちゃった。) 自分の中では「全年齢向け」のフォーマットである認識のあった青春色漂うアニメでいきなり目の当たりにしてビックリしてしまいました。まあ原作が原作だしそんなもんか…。

という訳で、新たな体験もあり面食らってしまう鑑賞でした。コンパクトな作品なのでさらっと見られるのは良かったです。
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