ギズモX

映画 えんとつ町のプペルのギズモXのレビュー・感想・評価

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)
1.0
アマプラで鑑賞

原作者の炎上商法が見え見えだったから、この映画に触れることはあえて避けていた。
でも、鑑賞してみてこれは危険な映画だなと思ったので、それだけは伝えておくことにします。

まず、何かを信じることはいいことだと思う。
誰も何も信じない、信用しないとなってしまうと、自分の価値観だけで物事を判断するようになりがちで、最終的に危険な方向に進んでしまいかねない。
しかし、これは何かを盲信的に信じたことで思考が極端になっている。
自分が信じた以外のことと、信じていない他人を陰で拒絶しているという、一番やってはいけないことを平気でやってしまっているんですよ。

何かを信じてる人がですよ、信じていない人に対して、『夢を持てば笑われる』『声を上げれば叩かれる』とか言ってみなさいよ。
言われた側は嫌に決まってるでしょ!そんなの!
〇〇を信じていない貴方は間違ってるって主張してるようなもんですよ。
なんで感動的な場面にしちゃってるの?これ?

異端審問官とか、星とかいう設定は、ルビッチやプペルのことをガリレオガリレイにたとえているんだと思いますよ。
でも、ガリレオガリレイの地動説には科学的な根拠があったし、しかもそれだけではなく、「地動説は聖書の教えにも反していない」と友人達に手紙を出し、一つではなく様々な考えを用いて理解を得ようとした。
彼は知識と事実を追い求めていたのであって、上ばかり見て盲信的に地動説を唱えていたわけではないんですよ。
そこに決定的な違いがある。

この映画を観て思い出したのが『パッション』
両方とも信じることの大切さを説いてはいるけれど、そこには間違った被害者意識と他人に対しての憎悪が隠れている。

『パッション』でイエスキリストを演じたジムカヴィーゼルは、最近になってこんなことをぬかしやがった。
ありえんことに教会の中でだ。
"リベラル・エリートが秘密裏に子供の人身売買を行っており、子供たちからアドレノクロムと呼ばれる薬物を抽出している"

夢を見るのはいい。
だが目を開けて見ろ。
上ばかり見ても何も解決しない!

【追記】

演出もどこかで見たことのあるあからさまなパクリが山のように続いて怒り狂いそうになった。
自己主張が激しすぎて、その作品や作った人に対しての愛を全く感じないんですよね。
もう二度と観たくない。
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