鷺宮テラス

さんかく窓の外側は夜の鷺宮テラスのレビュー・感想・評価

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)
4.0
西洋哲学では生きている中で感覚の働きが麻痺して(消滅して)思考すなわち『わたし』も消え失せて精神(魂)が暗闇に閉ざされる状態のことを『夜』と呼んでいて、この超感覚的な『夜』は光が差し込んでいて光があることで精神の暗闇=『夜』が『夜』として存在する。明るみもなにもなければそこは闇『夜』とは認識出来ないから、という考え方がある。(表面的なことばで書けば堕ちに堕ちた状態のこと。)

暗闇の中ではなにも見えず光が差し込むことで美しい模様を見せてくれる万華鏡のように。

西洋哲学でいうところの主体的な『わたし』を失って『夜』に生きているのが岡田将生さん演じる冷川理人なんだと思って鑑賞していたらすごくたのしくていろんな"さんかく"に会えました。

黒ばっかりのくらーい世界の中で滝藤賢一さんの役は観ているこちら側もすがりたくなる存在でお願いだから死亡フラグをたてないでーと祈りながら観てました。

岡田将生さんと志尊くんのコンビをまた観たいので続編希望。今度はミステリー全開でお願いします。

ポスター画像のデザインはよく出来てるなーと感心。
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