しろくま

めぐり逢えたらのしろくまのレビュー・感想・評価

めぐり逢えたら(1993年製作の映画)
3.7
《クリスマスイブのあなたの願い事は何でしょう?》
〝パパに新しい奥さんを見つけたいんだ〟〝今の奥さんは?〟〝いないの。ママは死んじゃって、パパは落ち込んで可哀そうなんだ。僕も寂しいけどパパは最悪〟

奥さんを亡くして落ち込む父親・サム(トム・ハンクス)のためにラジオ局の相談番組に電話をかけた一人息子のジョナ。電話は全米に生放送され、その放送を耳にしたアニー(メグ・ライアン)は…。

素敵なラブストーリーを紡ぐベストカップルと言ったら何といってもトム・ハンクスとメグ・ライアンだよね。誠実で優しいトムとキュートでかわいいメグ、そんな二人の運命的な出会いを描いた〝めぐり逢えたら〟と〝ユー・ガット・メール〟。この2作品に敵うラブコメ映画はないって思って本作を再鑑賞したら…。

あれっそんな設定だったっけ?アニーには結婚を決めたウォルターという男性がいたんだね。その彼をクリスマスパーティで家族に紹介をして〝素敵な人ね〟って気に入ってもらえて喜んでいたのに、帰り道で聞いたラジオ番組の男性に夢中になるって何?ただのマリッジブルーだったら許せるけど、職権を発動して、あんなことやこんなことまでやって…。サムも放送の後、周りの人たちの勧めで、ヴィクトリアとお付き合いを始めるのだけど…。

アニーとサムの出会いを運命的にするために、ウォルターとヴィクトリアの描き方が雑というか悪意が込められていて嫌な感じしかしないのだけど…。食物アレルギーとか本人にはどうしようもできないことだし、学生の頃にニックネームがないのってつまらない人?笑い袋のような妙な高笑いの演技をさせられたりおばさん呼ばわりされたりするのも可哀そう。バレンタインディにあんな仕打ちされたら立ち直れないかも…。

再鑑賞して、いいなあって思ったのは使われている楽曲。どれもシーンを盛り上げる素敵な曲ばかりで、思わずサントラを視聴。タミー・ワイネットの〝スタンド・バイ・ユア・マン〟って韓国ドラマの〝よくおごってくれる綺麗なお姉さん〟でも使われていた名曲だね。

それに本作は 〝めぐり逢い〟という映画にインスパイアされて作られていて、あの映画のエピソードをうまく絡めながら、おじさんのグッジョブに繋げていたんだね。なるほど。

気になるところはいろいろあるけど、最後のシーンは心に残る名場面。恐るべしトム・ハンクスとメグ・ライアンのラブパワー。ナイスアシストの息子ちゃんの〝愛のキューピット〟振りも見どころ。

視聴メモ:2023.11.26/176/Abematv
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