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ヤクザと家族 The Familyのkazu1961のレビュー・感想・評価

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)
4.4
▪️JPTitle :「ヤクザと家族 The Family」
ORTitle: ※※※
▪️First Release Year : 2021
▪️JP Release Date : 2021/01/29
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : ※※この
▪️Appreciation Record : 2022-050
🕰Running Time : 136分
▪️Director : 藤井道人
▪️Writer : 藤井道人
▪️MusicD : 岩代太郎
▪️Cast : 綾野剛、舘ひろし、尾野真千子、北村有起哉、市原隼人、磯村勇斗、寺島しのぶ、岩松了
▪️Review
凄い映画、凄いメッセージ、凄い哀愁、凄い慟哭、凄い演技、凄い。。。
“暴対法の下ではヤクザには生きる権利がないのか!?”。。。凄い慟哭のメッセージが伝わってきます。『新聞記者』のスタッフが今度は“ヤクザ”をテーマに見事に前作を超える作品を創ってきました!!日本映画は凄くなった!!と実感ができるそんな作品です。とても人間臭くて、とてもエモーショナルで、心が観ていて抉られていくそんな感じすらしました。感情が掻き乱され、“何故ヤクザを応援してるんだろう”と不思議な感覚に囚われながらも、中盤以降は涙が止まりませんでした。。。
ヤクザという生き方を選んだ男と父親代わりである組長の姿を通して、現代におけるヤクザとその家族の実像を1995年、2005年、2019年の3つの時代から描いています。特に暴対法以降、変わっていく時代とヤクザ、それに関わるヤクザという家族とホントの家族の在り方を考えさせられる、そんな作品です。徹底されたリアリティ(現代においての半グレなどの描写など)や章ごとに変化する撮影技法などがより悲哀を際立たせています。
ほんと凄い!!と思います。反社会勢力時代のヤクザをこんなに切なく描いた作品。。。これは、日本アカデミー賞6冠『新聞記者』のスタッフが再集結しているから。鋭い視点で現代を表現する映画会社スターサンズと、スタイリッシュな映像とクールな男たち像を描くことに定評のある『新聞記者』の藤井道人監督。そして彼らが挑んだ今回のテーマが「ヤクザ」だから。。。
藤井監督は語っています。「変わりゆく時代の中で排除されていく”ヤクザ”という存在を、抗争という目線からではなく、家族の目線から描いた作品」と。
そしてこんな素晴らしい作品になったもの俳優陣の演技の熱量の高さだと思います。綾野剛、舘ひろし、市原隼人、磯村勇斗、俳優陣がそれぞれキャリアベストと言っても過言ではない凄みのある演技を見せています。特に家族との葛藤を自身初のヤクザ役となる綾野剛が歳を重ねながらの熱演と、組長・舘ひろしの存在感と哀愁は見どころです。

物語は。。。
1999年、覚せい剤が原因で父親を亡くした山本賢治(綾野剛)は、柴咲組組長の柴咲博(舘ひろし)の危機を救ったことからヤクザの世界に足を踏み入れます。2005年、ヤクザとして名を挙げていく賢治は、自分と似た境遇で育った女性と出会い、家族を守るための決断をします。それから時は流れ、2019年、14年間の刑務所暮らしを終えた賢治でしたが、柴咲組は暴力団対策法の影響で激変していました。

主題歌「FAMILIA」が流れるエンドロールまで、余すところ無く素晴らしい作品でした!!

▪️Overview (映画. comより)
「新聞記者」が日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた藤井道人監督が、時代の中で排除されていくヤクザたちの姿を3つの時代の価値観で描いていくオリジナル作品。これが初共演となる綾野剛と舘ひろしが、父子の契りを結んだヤクザ役を演じた。1999 年、父親を覚せい剤で失った山本賢治は、柴咲組組長・柴崎博の危機を救う。その日暮らしの生活を送り、自暴自棄になっていた山本に柴崎は手を差し伸べ、2人は父子の契りを結ぶ。2005 年、短気ながら一本気な性格の山本は、ヤクザの世界で男を上げ、さまざまな出会いと別れの中で、自分の「家族」「ファミリー」を守るためにある決断をする。2019年、14年の出所を終えた山本が直面したのは、暴対法の影響でかつての隆盛の影もなくなった柴咲組の姿だった。
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