ミナカ

フラッグ・デイ 父を想う日のミナカのレビュー・感想・評価

3.2
アメリカ史上最大の偽札事件犯人を父親に持つ娘からの視点を軸とした、悲しくも考えさせられる映画。

まず両親のキャラ掘りが弱い。父親は犯行の理由、、、そうまでして大金が必要な理由が描かれてないので感情移入できない。そもそも偽札作りじゃなくても父親が捕まれば話しは成立するのが映画として痛すぎる😖
偽札をメインとするならばサスペンスとして作ったほうが盛り上がるんじゃないだろうか。

母親は別れてから現実逃避に走ったが、そもそもはじめからこういう人間だったのか?別れからこうなったのか?ここの描き方も弱い。メインキャスト/ジェニファーが飲んだくれた母親に嫌気さすシーン、幼年期の少女には母親の悲しみや辛さは理解できんかもしれんが、ここも深く描いたほうがドラマとして面白くなったよな。

色々と問題点の多い本作ですが、ノスタルジーを魅力的にみせる映像や音楽、そしてキャストの演技はとても見応えがあった。

鑑賞後は色々と考えさせられてしまう。親といえども1人の人間。屈折した愛だとしても、子供を喜ばせたいという気持ちは分かるな。

自暴自棄になってアウトローに走ってから人生をやり直して社会貢献する娘。そしていつまでも我儘押し通すダメ人間だが、娘への愛情は真実な父親。親子という切っても切れない血縁感情もあり、裂くことのできぬ糸は複雑な感情を湧き起こす。

私も3人の子供を持つ身。
子供たちのために社会的にも自立し責任感のあるかっこいい親父であろうと身が引き締まりました。
ミナカ

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