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キラー・ジーンズの福福吉吉のレビュー・感想・評価

キラー・ジーンズ(2020年製作の映画)
3.0
◆あらすじ◆
リビーは憧れのアパレルメーカー「CCC」に採用される。CCCでは新作のジーンズの発表前日に全社員が忙殺されている中、社員のジェマが勝手に新作のジーンズを着用していた。ところがジェマが突然腹痛に襲われ、トイレに入ったところジーンズが体を締め付け、そのまま殺されてしまう。ジーンズは次々と人を襲い始める中、店長のクレイグはそれを隠蔽しようとする。

◆感想◆
誰にもフィットする新作ジーンズが人を襲い始めるといった奇想天外なストーリーの中で、会社に染まり切った店長と会社に染まっていない新人のリビーの間で事件を公にすべきか否か駆け引きするものになっており、人の醜い部分が良く出ていました。

リビー(ロマーヌ・ドゥニ)はCCCの新入社員として希望に満ちて仕事に励みますが、ジーンズの騒動をきっかけにCCCの闇の部分を知ってしまい、事件を公にしようと動きます。彼女がCCCで働く前に自腹でCCCの服を買わされたり、新人の世話を誰もしたくなくたらい回しにされたりとアパレル業界の裏側のような部分が見えて面白かったです。

そして、本作の敵となる店長のクレイグはCCCで昇進しようと野心に溺れており、とにかく自分の成功のみを考える駄目な人物として描かれています。彼が原因で騒ぎがエスカレートしており、事件を目の当たりにしてもそれを隠蔽しようとする部分がクズ過ぎて笑いました。

肝心のジーンズなんですが、リアリティには欠けるのですが、人の殺害シーンにバリエーションがあって観ていて楽しかったです。また、ジーンズが音楽に合わせて踊るシーンや字を書いて人と意思疎通を図るシーンなど笑えるシーンが多くて良かったです。ジーンズがなぜ人を襲い始めたかという部分は少し強引ながら、しっかり設定していて良かったです。

普通に面白かったと思います。B級作品として上々だと思います。

鑑賞日:2024年4月22日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2024年4月1日)
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