後半にネタバレあり。
後妻とその間にできた子と暮らすニューヨークの敏腕弁護士ピーターは、前妻である母親とうまくいっていない息子ニコラスから一緒に暮らしたいと告げられるが、ニコラスは精神を病んで学校には通わず、ピーターはニコラスとの関係の修復を図ろうとする話。
キービジュアルとFilmarksでの高評価からほっこり系ヒューマンドラマ、ワーカーホリック気味なニューヨーカーが自分を見つめ直す話だろうと思って観ると、大変なことになる。かなりシリアスなドラマでエンタメ作品ではない。
エンタメ要素が無いにも関わらず、この作品の高評価の理由がよくわかない。
観ていない人向けは以上。
ヒュージャックマン演じる主人公のピーターはステレオタイプのニューヨーカー。不倫して家族を捨てた結果、子どもが精神を病んでも、子どもに強くあれという身勝手な男。
ニコラスの言動から病的な親子関係を描いたサイコサスペンスかと思ったが、事態はどんどん深刻になっていく。次々と死亡フラグが立てられ、覚悟はしていたものの、ショッキングな結末。
理想主義に走って非科学的な判断に走るところもある意味でステレオタイプ。問題が起きてから今さらええかっこしい真似をしても手遅れ。
考えてみればメッセージはシンプル。欲望にまみれたアメリカのエリート層の「男らしさ」の否定なんだろう。