すずすさんの映画レビュー・感想・評価

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帰ってきた あぶない刑事(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

往年のファン相手とは言え、CG一才ほぼ無しの古式ゆかしい活劇だ。アクションはカーチェイスと拳銃の撃ち合い。今歩のアクション畳みかけもなく、ゆったりしたドラマとして進む。

横浜湾岸地区、関内、桜木町、
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

『怒りのデスロード』の登場人物の1人フュリオサを主人公に描く、スピンオフ。

幼いフュリオサが捕まることで、滑らかに状況説明される上手い件り。さすがはハリウッド大作。前作には無かった、隠された実りの地
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関心領域(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

佳境の欧州戦線を背景に、アウシュビッツ収容所長の家族たちを描く、異様なファミリードラマ。

不気味な効果音の使い方は最近のホラー映画の手法で、インパクト抜群。

以下は物語。

アウシュビッツ収容所の
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座頭市海を渡る(1966年製作の映画)

3.7

「座頭市・海を渡る」って、四国やないか!
でも、新藤兼人、面白い!

新・片腕必殺剣(1971年製作の映画)

3.6

ジミーウォングの『片腕必殺剣』とは、似て非なる続篇。

闘いに破れ、自ら腕を斬り落とし、腕が木に残される場面は圧巻。『用心棒』の犬が手を咥えるのに匹敵する凄み。

本作の魅力は敵の本山があるロケ地。
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片腕必殺剣(1967年製作の映画)

3.5

一世を風靡したショーブラザース製、武侠映画の代表作。60年代なので、まだカンフーではなく剣劇なのも一興。

セット撮影での武闘が軸となり、何処かしら大映の剣劇や東映ヤクザ映画の雰囲気が感じられる気がし
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ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

昨今流行りのミュージシャンの自伝モノ。どれもこれも似かよったベスト・アルバムの様な作り方で、心地良いが深くはない。

ドラマはボブ・マーレーが2大政党の間の平和コンサートを企画し、銃撃された前後、特に
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シヴィリゼーション(1916年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

トーマスHインス監督兼プロデューサーが、欧州での第一次大戦勃発を受けて参戦か否か揺れるアメリカで製作した反戦映画。

議員試写を開催、ウィルソン大統領にも見せましたが大ヒットには繋がらなかったのだそう
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Chan Is Missing(原題)(1982年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

香港出身でアメリカで活躍する事になるウェイン・ワン監督が自費で製作した、シスコの中華街を舞台とするハードボイルド風ドラマ。

中華系アメリカ人のジョーは甥っ子スティーブとタクシー運転手をしているが、2
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

『アルプススタンドのはしの方』に続き、高校演劇の戯曲を映画化した低予算映画。
8月の暑い夏の一日、ほぼ女子高生4人と女性教師1人で展開されるジェンダー主題の青春ドラマ。

男女共学の徳島南高校の水泳プ
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.7

アクションに新味は薄いが、多様性の共存を主題に読み替えられた物語はよく出来ています。
猿と人だけでないのが面白味のポイントになっています。
含みある終わりも悪くありません。

サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.0

1994年製作、翌95年に東京国際映画祭で上映された、7時間超えの異色作。

モノクロ、長回しで、ハンガリーの貧しい田舎町の住民が都会に移っていくまでの二日間が多角的に描かれます。

鬱陶しい秋の雨。
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人間の境界(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ポーランドの女性監督として数々の名作を残すアニエシュカ・ホランド監督の昨年度ヴェネチア映画祭の審査員賞。

2021年からポーランドとベラルーシ国境地帯で起こった、難民の悲劇が描かれます。終幕は22年
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.5

サム・ジャクソンの快作『ビッグゲーム』のヤルマリ・ヘランダー監督による、更なる快作。ハリウッドからお呼びが掛かりそう、と言うか、ハリウッド以上にエンタメ精神満載すぎ。

残念なのは『暗殺の森』同様、字
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昨日・今日・明日(1963年製作の映画)

3.8

デシーカ監督、ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ共演の3話オムニバス。エロいローレンと、井上純の様なチャラいマストロヤンニの最高傑作。2人の個性が爆発している。

デュエリスト/決闘者(1977年製作の映画)

3.8

リドリー・スコット監督のデビュー作は、フランス貴族の決闘が題材。流石、一流だけあって、幅広い教養に満ちています。

物語はナポレオンが皇帝となる後、1806年を契機に、男2人の15年に渡る四度の決闘が
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バグダッドの盗賊(1924年製作の映画)

3.7

ダグラス・フェアバンクスがマルシーのサイレント映画。ラウール・ウォルシュ監督で、アメリカフィルム登録簿に記載されている画期的なファンタジー冒険活劇。

バグダッドのお姫様との婚姻をめぐり争う、モンゴル
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鉄腕ジム(1942年製作の映画)

3.3

『壮烈第七騎兵隊』の後、ラウール・ウォルシュ監督とエロール・フリン主演のコンビが組んだボクシング映画。

喧嘩好きのアイリッシュの銀行マンが、拳闘の才能を見込まれ、町の名士の倶楽部に入会。敵を次々と打
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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.5

1850年代、ボローニャで、ユダヤ人の6歳児が、家族の反対を押し切って、キリスト教会の修道院に連れ去られる。実は昔、下女が男の子にキリスト教式の洗礼を行なっており、その子はキリスト教として育てるべきと>>続きを読む

リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

4.0

表現を簡略化しても、物語は十二分に伝えられるし、表情だってイキイキしている。
手塚プロの発案したリミテッドアニメしかり、捨てる事で得られるアニメの可能性。

自転車でトラックに引っ張られたり、木の上に
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イタリア旅行(1953年製作の映画)

3.8

ナポリの観光映画としてよく出来た映画だ。本作と『ローマの休日』は、イタリア観光の予習映画として、南北の両雄・双璧な感じがする。

ダンディー少佐(1965年製作の映画)

3.3

南北戦争で活躍するも、はみ出し者の北軍のダンディー少佐がアパッチ討伐に向かう。部隊は南軍の荒くれ者、黒人部隊など、まともではない。メキシコ国境を超え、フランス軍とも戦闘になる中、アパッチに攻めこむ-->>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.9

監督の映画としては小品なのだろう。
話の展開は素晴らしいが、短篇小説の様なささやかや悲劇で、私としては、物語の膨らみ(情報量)がもう少し欲しかった。

壮烈第七騎兵隊(1941年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

エロール・フリンとオリヴィア・デ・ハビラント、美男美女主演。南北戦争の英雄カスター将軍の入隊から、インディアンとの闘いでの死までを描く、西部劇。

野放図すぎる訓練生時代から、恋と結婚、南郡との戦い、
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異人たち(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

名テレビ脚本家・山田太一の原作小説を基に、舞台をロンドンに置き換えた英国映画。

昭和に活躍した名テレビ脚本家が珍しく書いた小説で、市川森一の脚本、大林宣彦監督で作られた映画は88年のキネマ旬報3位。
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喜劇 にっぽんのお婆あちゃん(1962年製作の映画)

3.5

今井正の右腕・市川喜一プロデュースによる、水木洋子脚本による風刺喜劇。

主演は北林谷栄、都蝶々、加えて飯田蝶子、浦辺粂子、原泉、東山千栄子とお婆ちゃん女優のオンパレード。さらに、伴淳三郎、渥美清など
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あらくれ(1957年製作の映画)

4.1

公開当時、主人公・お島のキャラが奔放すぎるとして、18歳未満は鑑賞禁止となった、水木洋子脚本の爽快女性ムービー。

高峰秀子の最高傑作は『女が階段を上る時』ですが、個人的には、これが一番好き。
耐える
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華岡青洲の妻(1967年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

華岡青洲は江戸の名医で、世界に先駆けて麻酔薬を開発し、外科手術に成功する男。彼を支える妻の内助の功を描くのかと思いきや!

意外な展開で驚いた。

幼い加恵(若尾文子)が近所で評判の華岡於継(高峰秀子
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再会長江(2023年製作の映画)

3.8

監督が昔、撮った長江と流域で暮らす人々。10年後、大河・長江は、そして彼等はどうなったのかを追うドキュメンタリー。

長江を遡上しながら、その源流を目指す旅は、スペクタクルな風景と共に再会の喜びに溢れ
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

エルビスの映画としては『エルヴィス』より面白かった。

1959年の徴兵中のエルヴィスが西ドイツ駐留の際の出逢いから、72年に別れを決心したプリシラがグレイスランドを出るまでが描かれます。

出会った
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