ブラックユーモアホフマンさんの映画レビュー・感想・評価

ブラックユーモアホフマン

ブラックユーモアホフマン

フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.6

お上手ですね。

『メメント』よりは好き。
とは言え、見終わっても「で何?」としか思えず。

10代の頃とかに見てればもっと無邪気に「おもしろーい」って思えてたのかもしれないけど、今となっちゃこういう
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π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

3.4

ワクワクさせてくれそうな要素はあるけど、同じようなシーンを何度も繰り返したりして構成の緩急が弱く退屈で、狙いなのだろうとは思うけれど物語がどこに向かっているのかも分からないので途中で興味も薄れてしまう>>続きを読む

レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.9

高校生で初めて見た時は、『パルプ・フィクション』と合わせて、「なんだこのとてつもなく面白い映画は!!」と感動して、いたく気に入ったものだった。

『パルプ・フィクション』はそれから何度か見直しているけ
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.5

初アベル・フェラーラ。

病理に侵されたボロボロの男が最後にギリギリで神への信仰を取り戻しかける話。

賭けるなキケン的な、ギャンブル依存の滅茶苦茶さ、スポーツの試合の行方が物語の軸になっているところ
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関心領域(2023年製作の映画)

4.6

お前らだけ幸せなら、それでいいのか。

昔の話じゃない。今の話。
これからの話。

【一番好きなシーン】
ラスト。見返し、見返される。
恐ろしい。

煙とウララ(2022年製作の映画)

1.2

そもそも10分で”映画”なんて無理だろ、と思う。

喜劇 あゝ軍歌(1970年製作の映画)

4.6

フランキー堺と財津一郎のコンビが最高。

社会に居場所のない、はみ出し者たちを渋々ながら受け入れる、河原の掘っ立て小屋に住むフランキー堺。
歪な疑似家族のようになっていき奇妙な共同生活が始まる。
ベタ
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流浪の月(2022年製作の映画)

3.4

周りの社会を映してもいるけど、そっちというよりは、二人の間の愛にフォーカスして構成したのは面白いと思うけど、長いよ。
特に前半がずっとつまらない。

横浜流星もまたマスキュリニティの被害者なのだという
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愚行録(2017年製作の映画)

3.7

現実にも実際にある色んな嫌さを煮詰めたみたいな話。
『あのこは貴族』でも描かれた某大学の暗黙の階級制度みたいなのを下敷きに、『オールド・ボーイ』的なのとか『プロミシング・ヤング・ウーマン』的なのとか『
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.9

失われていくものへの寂しさ
できないことへのもどかしさ
どうすることもできなくても
生きてる限りは
生きるしかないのだから
そんな人々を
水が癒す

【一番好きなシーン】
湖を往く棺桶のような船

軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)

4.0

あんな建築、撮ったもん勝ち。

ずっとくだらない男女の喧嘩。
うるさいし、どうでもいい。
けど、悲しいラストと、
あの建築のおかげで、良い。

映画作りについての映画。
いかに映画制作者が、プライベー
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メーヌ・オセアン 4Kレストア(1985年製作の映画)

4.2

普通、省略してしまいたくなりそうな、まどろっこしいところをあえて長々見せるのがロジエの特徴のよう。
かと思えば一気に省略するところもあるし、その分別が独特。

ちょっと現実離れした空間での、とは言えな
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さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

4.4

変な映画w

ちょっと、終わらせ方が力技すぎる気もしたけど……いいインディーズアメリカ映画。少し『ディナー・イン・アメリカ』を思い出した。

【一番好きなシーン】
・トイレ真っ暗になって宇宙になって生
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走れない人の走り方(2023年製作の映画)

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「ロードムービーを撮れない人なりのロードムービーの撮り方」というのを『走れない人の走り方』と言い換えるセンスがまずもって好き。
『タンポポ』にインスパイアされたという蛇行する話運びも、足がもつれたよう
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.0

ローラースケート履いてるやつ、たぶん黒沢清『蜘蛛の瞳』で阿部サダヲがローラースケート履いてたやつの元ネタだ。

エドワード・ヤンは、群像劇がシンプルに上手い。

【一番好きなシーン】
・人がタクシーに
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.6

なるほどうまい。
ロメール的な気もする。

【一番好きなシーン】
つった足のばすのが上手くてちょっと泣きそうになるところ

ある男(2022年製作の映画)

3.5

正体の分からない男の過去を調査する系映画ってなぜこんなに日本映画に多いんだろうか。
李相日『怒り』、吉田大八『羊の木』とかもっと色々あった気がする……『市子』は女性だけど同じジャンル。
実際にこの日本
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(2023年製作の映画)

3.9

『愛にイナズマ』と続けて見てよかった。裏表のような2作。

【共通点①】
・ずっとこうやってきたからっていう習慣から来るルールみたいなものを疑わず、それはそういうものだから仕方ない、変えられない、と言
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.3

恋愛映画なのかと思いきや、家族映画。
その中で異質な窪田正孝の存在が終始フワフワとしていて、妖精のよう。最後までこの人は実在しているのか?と訝しんで見ていた。

【一番好きなシーン】
・展望台みたいな
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.3

こんな映画、配信で見ていいわけないよねー。音響のいい新文芸坐で見て良かった。

ブラッドリー・クーパーの才能に脱帽。『アリー/スター誕生』の何倍もいいと思った。監督としても腕が上がっている、というより
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.6

ファンタジーすぎる。
『天然コケッコー』や『リンダ リンダ リンダ』で何も悪いことが起こらないことと、この題材で何も悪いことが起こらないこととは、違う。

そういえばカラオケ歌う綾野剛、『花腐し』で見
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リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

4.3

なんでもないようなことが幸せだったと思う。

『天然コケッコー』もそうだったけど、山下敦弘×向井康介の特徴なんだろうか、悪いことが起こらない。ほのぼのとした何でもない時間、でも後から考えると尊い時間を
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ハローグッバイ(2016年製作の映画)

3.9

【一番好きなシーン】
屋上から見つける委員長の背中
関係性が逆転する瞬間はいつも最高

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

音楽うるっせえ……

トリニティ実験のシーンで思い出したのは『8 1/2』。ロスアラモスで指揮を振るうオッペンハイマーの姿は映画監督のよう。ロスアラモス自体が作られた町、いわば映画のセットのようで。や
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裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

4.1

ようやく見れた。

意外にもラブストーリーでしたね……大きな物語に振り回されて無視され犠牲にされた個々の愛についての切ない話。

フィルム上映!
美術、衣装、などの徹底された美しさ。
そして英国俳優ク
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月の砂漠(2001年製作の映画)

4.1

恐らく仕事の要件で鳴っている携帯を車から川に投げ捨ててしまうのだけど「そんなことで時間は止まらない」とか言うのとか、撃たれて腕から血流してるのに「東京に帰って11時の会議に出なきゃいけない」とか言って>>続きを読む

レイクサイド マーダーケース(2004年製作の映画)

3.6

東野圭吾の常套手段。
突っ立ってしゃべってるシーンが長くて飽きた。役所広司が光に弱いのと薬師丸ひろ子の予知能力という謎設定。
柄本明は相変わらず素晴らしい。
撮影がかっこいいなと思うシーンは多かった。
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