伊藤野枝 (1895-1923)。
(1) 「良妻賢母」という語には、《女》の自我がない。すべて男に仕える役割。そんな習俗打破を試みた、ひとりの芯のある人間の物語。
(2) 大杉栄との関係性も、描>>続きを読む
日本に繋がりのある者が、地球に繋がりのある者が、資本主義の恩恵を受ける者が、全員対峙しなければならない問題のひとつだと思う。複数回に分けて、歴史から、起こった事実から、学びたい。
(1) -48’0>>続きを読む
その境遇にいるものにしかわからない、言葉にできない不条理さや悔しさ、やりきれなさの一端を鑑賞者として触れることができた、と感じさせてくれる作品。後味は、ものすごく、悪い。だからこそ、この作品を鑑賞した>>続きを読む
直視できないシーンが多く、見ていて辛かった。
(1) それぞれ人には過去の経験を想起させるアンカーがあって、それによって不随意的に起きてしまう反応も人それぞれなんだと思う。理解ある人に出会えるかで、>>続きを読む
(1) 学校という場のありかたについて、考えさせられる作品。トモエ学園に転入する前は、「迷惑」「困った子」扱いされていた、トットちゃん。トモエ学園や小林先生のように、子どもの人格を尊重する教育に出逢え>>続きを読む
(1) 冒頭の家畜と人々のアナロジーが、なんとも皮肉・風刺たっぷり。
(2) 分業・機械化など、労働の社会化に対する、風刺も秀逸。
旅が人生のメタファーだということを、改めて気づかせてくれる作品だと思う。
(1) 最初の相席の人との会話が、印象的だった。人の悩みなんて、他の人の目線から見ればちっぽけなものだったりする。そう思える>>続きを読む
同じ属性の人たちと居続けると、視野狭窄になる。異なる視点が、人生の「ドン底」にいる(と思い込んでいる)時こそ、きっと必要なのだろう。
(1) 異なる視点に触れることで、問題が問題でなくなるし、自己評>>続きを読む
途中まで鑑賞(-62’00)。原作をこれから読む予定。
(1) 行くところがないということは、傷ついたということ。安心できる場所を、とみかげに自宅のスペースを提供できる、絵里子の包容力が印象的だった>>続きを読む
原作に忠実で、よかった。続編も楽しみな作品。
(1) 配役が素晴らしいと思う。特に、山田杏奈さん、玉木宏さん、矢本悠馬さんが印象的だった。
(2) 動物のシーンも、割り切って観れば、迫力を感じる。
自己破滅的な「愛」について、考えさせられる。
(1) 誰かを愛するということは、社会とは異なる次元に成立するものなのか。社会による足枷があるからこそ、そして、背徳感があるからこそ、「愛」や欲望は加速>>続きを読む
響の芯の通った我の強さが、平手友梨奈さんのまとう空気感と共鳴していた。
(1) 「書く」ことの苦しみに、より焦点が当たっていると、なおよかったように思う。鬼頭や凛夏が、「書けない」状態のとき、どう妥>>続きを読む
前半-55‘00まで鑑賞。後日残りを鑑賞予定。
(1) 音楽に心が癒される描写が、印象的だった。歌詞の心象風景も、「いま」と重なり合う。
(2) 想起の情景が、美しい。「小さな」会話ほど、心に残る>>続きを読む
原作をぜひ、読みたい。
(1) 杉咲花さん、志尊淳さんの演技が素晴らしい。これに、尽きる。
(2) 単なるお節介と、埋もれそうな《声》を掬う=救うことの違いを生む、共鳴のありようについて、考えさせ>>続きを読む
真の意味で、《対話》とは何かを、考えさせられる120分間。
(1) 《最期》のときが、常に隣に居あわせるなかでの《対話》だからこそ、自身の生や、欲や、後悔を見つめなおす、そんな濃密な時間になっている>>続きを読む
カメラワークで酔ってしまい、集中して鑑賞できず。15’00で挫折。作品が放つメッセージには興味があるので、再挑戦したい。
ながら視聴がちょうどよい軽さの、エンターテイメントだと思う。前半45分ほどで離脱。
人には、仮面しかないのだろうか。
(1) 本当の自分などいない。自分という実体はない。「本当だ」「本心だ」とその人が思うことを、他者に開示できるだけなのではないか。少なくとも、それができれば、他者と>>続きを読む
相対的に権力を持つ者が、《弱者》を無自覚につくりあげる、その様を描いているように感じた。
(1) 権力に媚びる、勤務先の花屋の上司が腹立たしい。彼に対する、勧善懲悪的でない、良子の「仕返し」の方法が>>続きを読む
出演されている俳優さんたちが、皆素晴らしかった。津軽塗りの過程を示す、音響・カメラワークも、素晴らしい。
(1) 父とユウの葛藤が和らぐ過程を、特に、ユウの葛藤を、もう少し丁寧に理解したかった。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
《正義》とは、何なのだろうか。
(1) 妻を危険にあわせてまで、追求する《正義》とは、一体何なのだろうか。妻をおとりに使ったとしか思えない。
(2) その妻も甥をおとりに使っており、自業自得という>>続きを読む
-90’00まで鑑賞。後日続きを鑑賞予定。
(1) インターン先のチーム長が亡くなり、ソヒが徐々に追い込まれ、情緒不安定になる過程が、前半描かれる。胸が締めつけられる、ヒリヒリと痛みを伴う描写の数々>>続きを読む
時間を忘れて見入ってしまった。
(1) 何より、俳優さんたちの演技が素晴らしい。なかでも、葛藤をもちつつも、必要な策を着実にこなそうとする、綱渡り的な由宇子の演技が素晴らしい。
(2) 世渡りする>>続きを読む
社会に痛烈なメッセージを突きつけながらも、ペダンティックでない痛快さを極めた、良作だと思う。
(1) 駐車場の時点で自首すべきだったのか?という問いは、ラストまで観れば、こたえはクリアなのではないだ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ヘソンに成績で負けて泣いていたノラが、最後にはヘソンと離れることで泣いた。未完の恋、未完の関係。
(1) ヘソンの優柔不断さが自分には引っかかってしまい、あまり響かなかった。どこか割り切れないノラも>>続きを読む
その土地の息づかいが、丁寧に記録されている。暴力的な意思決定が、どのような帰結をもたらすかを、これまで人間は学んできたのではなかったか。
(1) 自分たちに過失はないのに、家財を諦め、故郷から逃げな>>続きを読む
《言葉》の生の部分が、偶然によって顕わになる、そんなエピソードの数々だった。第一話では「勢い」が、第二話では「朗読」が、第三話では「偶然の出逢い」とロールプレイが、その人たちの想いとは裏腹に、言葉が自>>続きを読む
関心を一心にもってもらえることの《幸せ》。
(1) 相手を「大切に想う」って、一体何なのだろうか。「好き」とは何なのだろうか。忙しさを理由に、100%の関心で、隣にいるその人に向き合えないことが、ど>>続きを読む
感動だけに単に還元していない、可哀想という同情を喚起させる作為性のない、《老い》の現実に対峙する誠実さが、この作品にはある。
(1) 当たり前にできていたことが、できなくなっていく。得意だったことが>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
(1) 《声》の喪失は、ソウルメイト(フローラの父)との別離のトラウマだろうか。《声》の代わりに、ピアノが、世界との、他者との交信や表現の媒体となった、エイダ。ピアノを海岸沿いで弾く際の、解放的な表情>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
今年(前半)の上映作品で、間違いなく上位3位に入る良作だと思う。
(1) カメラワークが独特で、鑑賞者である自分が、どのアングルからのショットを期待しているかに気付かされる、メタな仕掛けになっている>>続きを読む
統一感のある、誠実な作品だと思った。
(1) 生命力 life force:
肉体・健康の軽視が、どれだけ自己と繋がれなくすることなのか、伝わってきた。健康第一。
(2) パートX:
自分のなか>>続きを読む
最高の友情だった。
(1) 中学生とヤクザ、接点が何ひとつなさそうであるにも関わらず、カラオケをとおして繋がれる。人が人に対して感じる壁など、案外簡単に超えられるのではないか、と励まされるような作品>>続きを読む
自分の想像できる次元を超えた、まさに、「創造性」の塊のような、人間性とどこまでも対峙したうえでの社会的ホラーであり、思考実験的な意欲的作品である。
(1) 父性性の愚かさを訴求しているという点では、>>続きを読む
愛と憎しみは、表裏一体なのだろうか。愛が強すぎることで、別の欲望・欲情が連鎖的に生まれ、それが周りに波及し続けているように思えた。《健全な愛》とは、何だろうか。
(1) 一見、永田のサキへの一方的な依存関係に思えるけれど、サキにとっても、永田の存在は、自己を肯定するために必要な存在だったのかもしれない。
(2) 恋人であれ、友人であれ、《健全な》関係性とは何>>続きを読む