松山洋さんの映画レビュー・感想・評価

松山洋

松山洋

ザ・ファイブ(2013年製作の映画)

5.0

これぞ韓国映画の復讐劇だ、大好き最高。まるで漫画のプロットのような物語構成やキャラクター配置にゾクゾクする。

最初は、割と序盤から登場する末期癌の女性の存在意義がまるでわからなかったけど、観ながら「
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ビースト(2022年製作の映画)

4.0

どうやって撮影してるの?ってくらいライオンがリアルというか本物にしか見えないんだけど、これ本当にCG?だよね?ここまで本物と見分けがつかないレベルで作れていることに驚愕。

この手のやつってどうしても
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ダブルミンツ(2017年製作の映画)

3.0

ギリギリの緊張感を持った作品でした。あのヒリつく感じで全編チンピラ映画として観たかった気持ちが半分ありますね。

途中から(というか割と前半から)同性愛を出してくるのは「え、そうなん?」ってなりました
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.0

強いおじいちゃんってやっぱりカッコいい!「彼は強いんじゃなくて諦めないの、だから生きるし勝つ」って女に一番言われたいセリフですよね。

まぁ後半の飛行機シーンはさすがに「んな、馬鹿な」とは思いましたが
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

5.0

最高の最高。もう痺れるほど面白かった。個人的には前作よりも大好き。まぁ復讐劇が大好きなのもありますが。

こんなに完璧に面白い映画に出会えることなんてそうは無い。

これは何度でも観れる最高傑作。
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好きでも嫌いなあまのじゃく(2024年製作の映画)

3.0

開始5分でレイアウト&演出の上手さに驚愕しつつも、ずっと一流の演出と作画に物語が付き合わされてる感じがなんともじれったい。

たぶんこれもまた文芸の領域なんだろうけど。

アニメを観るターゲットをどこ
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

5.0

「イカレてる」という作中のセリフが実に心地いい。プロってのはこうやって生まれるもんだし、成し遂げるためには誰を傷つけたっていい、って言われてる気がする。

「人の破滅の瞬間に僕は顔を出す」

どんな頭
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アトラス(2024年製作の映画)

2.5

話はベタと言ってしまえばそれまでだけど王道であることには違いない。AIロボとのバディものはまぁ燃えるに決まってます。日本のアニメでは古くから何度も生み出されてきましたが海外だと割と珍しいのかも。

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

5.0

漫画原作以上に詰め込んであったのは尺の問題だと思いますが、私はむしろ必要なことだけをしっかりと表現されていたように感じました。

(そもそも原作漫画全12巻を映画二作で表現すること自体がかなり圧縮しな
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ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉(2024年製作の映画)

4.0

『ウマ娘』を観に行ったら『ウマ娘』が出てきた、って感じでした。作品に期待されていることを素直にやり切った感じ。

レースシーンの走る姿はやはり圧巻ですね。

アニメの良さがよく出てます。

たぶん史実
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.0

「なんなんだ、いったい!?」まさに観ているこっちがそう言いたくなる作品でした。

冒頭1カット目からの長回し演出に嫌な予感はしていましたが、終始変わった撮り方をしていて「本当に効果的なのか、これ?」と
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.0

観ているだけで痩せるタイプの映画でした。観終わった後に体重測ると絶対に痩せてると思う、それくらい疲れるし精神を持っていかれる作品でした。

これを「ありふれた」とは言いたく無いんだけど、良かれと思って
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モンスター/怪物(2023年製作の映画)

4.0

この手のホラーはギリギリの緊張感とピタゴラスイッチのような「んな、アホな」の狭間でせめぎ合うものなんだけど、まさにギリギリのバランスでしたね。

セリフが無かったことが逆に良かったと思いました。

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虐待の証明/ミス・ペク(2018年製作の映画)

4.0

これまでにも韓国で起きた実在事件を元にした映画作品はいくつかあったけど、毎度のことながら観る前に相応の覚悟を持ってから観るようにしています。

というのも、これが本当に起きた事件で実際にあったことなの
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碁盤斬り(2024年製作の映画)

4.0

思ってた以上に渋い作品でした。王道といえば王道。非常に構成がシンプルで老若男女誰もが楽しめる古典芸能的な映画。

草彅剛くんの演技の幅広さはいつものことながら脱帽。

ただ娘役の清原果耶さんが明らかに
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ミッシング(2024年製作の映画)

5.0

「た、た、た、たッ、確かめずにはいられないんだよ!」って、もう、思わずジョセフ・G・ニュートンのセリフがフラッシュバックするくらい鮮烈な作品でした。

思ってた通り最初から最後まで重い。辛い。苦しい。
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マイ・スイート・ハニー(2022年製作の映画)

4.0

まるで1シーズンのテレビドラマを一気に観たような満足感。最近の作りというか流行りに乗っ取った“悪い人が一人も出てこない”ストレスフリーなドラマ映画でした。

45歳の中年で恋に臆病な男性、というのはま
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

5.0

面白かった!やはりハリウッド映画のお金のかけ方と演出と脚本構成力は凄いと言わざるを得ない格の違いを感じさせてくれました。

序盤をあえて(鳥の巣から卵を盗む猿たち)原始的な生活や猿なりの宗教や文化を見
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トラペジウム(2024年製作の映画)

5.0

「初めてアイドルを見た時に思ったの、人間って光るんだって」

もうね、この主人公のセリフに全てが詰め込まれてる。

そりゃ魅了されるって、他の3人を利用してでも夢を叶えたいって盲信するって、だってなり
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辰巳(2023年製作の映画)

5.0

はぁ、好き。どう考えても直接拳を当てて殴ってるよね?アリでやってるよね?もうこういう邦画ノワールが大好物、ってのもありますけど、やっぱりずっとヒリつく感じの撮り方&魅せ方が本当に上手で大好き。

登場
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ホリデー 有銭無罪 無銭有罪(2006年製作の映画)

3.4

実在事件をモチーフにした作品ということもあって本当に荒唐無稽な展開なんだけど、事実そうだったんだろうな、と思う。

綿密な計算でも無く流れるように行き着いて追い詰められて全滅して。

脱獄囚なんてそん
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地獄の花園(2021年製作の映画)

3.5

始まって1分でロッカールームにOLさんがブッ飛ばされてフレームインしてきた瞬間に見方が瞬時に理解できたけど、ずっとバカバカしいと思いながらもつい観続けてしまうパワーがある。

そして漫画的なベタの連続
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

4.2

タイトルに「18×2」ってついてるので、まぁA面からB面くらいはあるんだろうな、って思いながら観てたらまさかのC面からのD面まであるとは。

ここまでストレートに真摯にただひたすらに一つの想いをカタチ
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正義の行方(2024年製作の映画)

5.0

結論:めちゃくちゃ面白かった。本当に観てよかった。勉強にもなりました。(二重の意味で)

福岡県飯塚市で30年前に起きた殺人事件の謎を現在まで追ったNHKのテレビドキュメンタリーの映画版です。

もう
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.0

呆れるほど最初から最後まで同じテンションで凄かった!とも言えるけど同時に退屈だったとも言える作品。

とにかく起伏が無い。物語としても絵的にも。

コングはもうコングではなく人間として表現されるのね、
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シティーハンター(2024年製作の映画)

4.0

お見事、感心するほど『シティーハンター』だった。エンディングであの歌がかかれば何でもこの作品が成立するってことじゃあないです。

しっかりと現代版にアレンジされた状態で最新の新宿とその裏とPCPエンジ
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(2022年製作の映画)

4.0

いいなぁ、わずか39分のショートという短い時間の中にぎゅっと伝えたいこと表現したいことをちゃんと詰め込んでるお手本のような作品。

グッと力を入れると消えている足も表示できるという世界観もいい。

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陰陽師0(2024年製作の映画)

3.0

「真実と事実の違いがわかるか」この言葉に全てが集約されているような作品で、観ていてちょっと恥ずかしくなるほどチープで寒い演出もあるんだけど、ところどころでしっかりと芯があって、んん?と思いながら観てた>>続きを読む

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.0

こりゃ凄い、そりゃ売れる、そーゆー意味では本当に凄いと思う。劇場27作目なんですよ、これ?

こんなに長く続いていながらも登場人物たちの「好きな子に告白する、しない」というレベルのやり取りを真剣に見せ
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クラメルカガリ(2024年製作の映画)

5.0

『クラユカバ』と同様に素晴らしいアートワークと世界観(同一世界なので当然ですが)、しかし個人的にはこちらのほうが物語構造的にサスペンス要素があってより好みの作りになっていました。

キャラクターデザイ
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クラユカバ(2023年製作の映画)

5.0

パイロット版を観た時からずっと待ちに待ってて、ようやくその時が来ましたよ。

もう観ていてずっと酔っ払えるほどの美しいアートワークと世界観、本当にいつまでも眺めていたい。

わずか60分の中に凝縮され
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復讐の記憶(2022年製作の映画)

4.5

60年かけた復讐劇って時点でもう大好物でしたね。復讐すべき相手を(アルツハイマーで)忘れないように指に入れ墨で記すってのもいい。

最後の一人もニヤリとできる演出でそのあとのラストもよかった。

こう
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

5.0

ホラーだと思ったら思いの外サスペンス映画でした。

そしてあの『オーメン』シリーズに繋がるまさにファースト作品、だけど、初期作品を観てなくても本作だけでもちゃんと楽しめて、それで面白いと感じたらシリー
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毒娘(2024年製作の映画)

4.0

これ系は本来苦手なので、キャラデザが押見修造さんだしとりあえず観るか、という感覚で観てみたらぶっ飛びました。これは凄い。

もう冒頭5分から演出が上手くて怖くて一気に最後まで突っ走っていった感覚です。
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ラブリセット 30日後、離婚します(2023年製作の映画)

4.5

観る人みんなを幸せにするタイプの韓国ラブコメディ。いやー、笑ったなぁ。

ずっとバタバタしてるけどそれがずっと楽しい。

話は思った通りに進む心地よさがあってこれくらい素直な作品は好感が持てますね。
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.0

期待し過ぎちゃいけない作品だという予感はしていてそれは当たった感じでした。

まず3時間はいらない。特に冒頭1時間は不要。もっとコンパクトにまとめられたはずですね。

核実験シーンが一番飲みどころだっ
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