TAKUMAROさんの映画レビュー・感想・評価

TAKUMARO

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バビロン(2021年製作の映画)

3.5

R18版が観たかったのよね

ハリウッド黄金期
光と影、栄光と挫折、エロにゲ◯
懐古的に当時を映し出したかった事は察しがつくが尺の長さの割には何を見せられているのかと思う程に冗長で登場人物の誰一人とし
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

底辺がひっくり返るサバイバル

優雅なバカンスから一転
画面内に飛び交うゲ◯、ウ◯チ
最近のトレンドな汚物の多さは中々に身体中が痒くなる。

優雅さに浸る人間とそれをフォローする人間の対比から後半のエ
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.0

プラトニックが醸し出す危うさ。

ストーカーな展開も古典的なミステリー感、ユーモアもありながらパク・チャヌク監督テイストのバランスが秀逸。
ラスト、コーションでは大胆なシーンが多かったタン・ウェイがプ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

オレたち最高だったよな

最高だったよ!
原作未読ながら冒頭からエピソードがカットされているのは察しがつくが痩せ細りせずに骨太な物語を堪能できる。

惜しむらくはCG表現。
常に表現方法はチャレンジを
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タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター(2023年製作の映画)

3.8

あれから25年

初めての鑑賞は海老名のワーナー・マイカル・シネマズだった。日本初のシネコンとして知られ社会人に成り立てな無垢な私は仕事帰りに通い詰めたものだった。
あれからもう25年も経つのか、無垢
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.9

ふつうの人間みたいに-

自分は怪物なのか
孤独の中での同族の邂逅がもたらす孤独の連鎖
骨まで愛せば世界が変わるのか-

カニバルロードムービー
理解出来ない衝動ながら同情の感情が沸く危うささ。
それ
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.8

穴が7つ

カーン・ダイナスティの布石にして
絶妙な不安感が押し寄せる。

カーンを主軸に据えたが故にクリフハンガー要素が多く、アントマンに絡める要素は理解出来ても
前作までの良さが失われた感。
フェ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.5

王国の瓦解

王の力で封じ込められた自尊心、立場逆転な被害者。
裸の王様の醜態をさらけ出す二人の記者。

大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインの醜態を世に知らしめ、その後に多大な影響を与えた被
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.8

サンタさんは居るのです

と、無垢で乙女チックな自分であったかは忘却の彼方、

ホームアローン的な爽快感はいまひとつながら
程好いグロと感動の塩梅は最高。
新たなるクリスマス映画の誕生。

・前売り✕
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.8

現代のSNS社会にも似た皮肉

その行動の原動力は何なのか。
閉鎖的な島の小さなコミュニティの先行きの無い生活から脱却を考える人間と今の生活を持続させる人間のズレ。

生きる意味を見つけるための行動が
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.1

偉大なる創造主

作品を深く理解し、膨大な作品を彩る楽曲の創造主の言葉が鋭く、名曲の数々が流れるだけでドキュメンタリーながら大興奮する。

続・夕陽のガンマン、遊星からの物体X、ニューシネマパラダイス
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.8

高度28000フィートのバイオテロ

白頭山大噴火も大概なゴリ押しファンタジー展開であったけれど飽きさせない緊張感を持続させ魅せる上手さ、最後までそんなバカな展開は脱帽。

・前売り◯、パンフレット◯
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

音の無い世界

静寂な物語と聴力を失ったボクサー
自伝の映像化ながら音が聴こえない中での
実戦の緊張感は計り知れない。

失われる居場所と恩師の陰りに
自分という存在に悩みつつ存在を肯定したい葛藤が岸
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.5

嵐を呼ぶサリー一家 × 同じ轍を踏むクオリッチ大佐

部分的なHFRでもぬるぬる感凄い、3D感凄い、海感凄い、語彙力崩壊も出てくる映像の数々に感動すら覚える凄さだった、、
それなのに鑑賞後は感動が持続
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

オレは今なんだよ!!

宮城を主軸に据え2時間で山王戦を描きながら
まとまりの良さが秀逸。
桜木、流川でさえ脇役に徹し、他のメンバーも埋もれずにキャラ立ちしている。
原作者が何故に今さら直接手掛けるの
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RRR(2022年製作の映画)

4.4

2022鑑賞納め

あまりの忙しさで3時間の尺に尻込みして年末になってやっと鑑賞。
敵味方 ✕ 友情の少年マンガの様な激アツ展開に80年代の香港映画の様なテンポとインド映画テイストの融合で3時間の尺を
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

戸締まりは忘れずに

前情報は極力入れずに望んだけれど
直接的に3.11を題材にするには盛り上げるシーンの構成に経験した事とスクリーンで映し出される映像に感情的に解離して凄くモヤモヤする。
題材がわか
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.8

DC再編の被害者

DC再編に期待しつつ本作公開時に続編中止や
現行のDCユニバースの解体が決定的なニュースは水を差す。
ヒーロー作品としてわかりやすいキャラクターにストーリーライン、敵対するキャラク
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.9

ホラーだなんて聞いてない。

アレックス・ガーランド監督・脚本×ジェシー・バックリー主演という大好きな二人の組み合わせだけで鑑賞した、が、

同じ顔を持つ男を演じたロリー・キニアが嫌いになりそうな程に
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

4.0

円卓の騎士の素質

作者不詳の「サー・ガウェインと緑の騎士」が原作。
以前に原作を手にした際に(J・R・R)トールキンの◯◯の様な謳い文句で非常に紛らわしい売り方をしていて印象がよろしくなかった。
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あのこと(2021年製作の映画)

3.9

犯罪者になり得るタブー中のタブー

追い込まれる渦中の焦燥感
まともな思考では居られない自己中心的な言動に観ている側が神経を磨り減らしていく。
原作者アニー・エルノーの実体験を基にしているとはいえ、素
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.1

料理は愛情

有名レストランに招待された面々とレストランのシェフと従業員の異様な主従関係。

人物の掘り下げが希薄ながら
レストランに招待された客人達のここに居る理由がシュールでいい。
ミッドサマー感
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.9

予定調和の不協和音

愚かな支配者に乗っ取られる日常
60年代的ルックスに皮肉を効かせたSF設定が
やや複雑な構成のせいでインパクトのあるビジュアルに対して全体的に薄味。
皮肉が効きすぎて逆に胸焼けな
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

5.0

沼地はすべて知っている

今年最後の期待作
数年前に買った原作本を読もうとしていたところにデイジー・エドガー=ジョーンズ主演で映像化される事を知って封印。
数ヶ月前からOSTをヘビロテで心待ちにしてい
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作で王位を継承したティ・チャラはもう居ない

Disney+版のブラックパンサーと同様にチャドウィック・ボーズマン追悼版のマーベルロゴ、
ティ・チャラの病死という現実とのリンクで冒頭から涙腺崩壊
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.0

あたしはなりたい。

近未来と思われる世界-
家族とAIロボット・ヤンとの生活に突然訪れる喪失と過去の記録。

ヤンが機能停止をし、修理に奔走する中で見つかる断片的に残されていたメモリーバンク=ヤンと
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5

元凶は予告編

公開直前に偶然観てしまった予告編のネタバレの酷さに辟易。薄々は感じていても予告編でそれは台無し。

楽しみはすっかり削がれてしまったうえに不穏感が長続きせず。
’’母親’’の本能として
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.5

ママと娘の目線を合わせた交流の儚さ

大好きだった祖母との邂逅
3世代の不思議な交流
深入りすると何かが壊れてしまいそうなバランス
ロケーション、空気感、取捨選択な言葉
繊細な物語にじわじわと侵食され
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ヴィナス戦記(1989年製作の映画)

3.8

ヴイナスの覇権争い

当時ぶりの劇場鑑賞
手練れなスタッフを擁し今観ても色褪せない驚愕なクオリティ。
原作派の自分は当時は原作からの改変が納得出来なくてアニメ版は毛嫌いしていたけれど久々に観た作品の熱
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アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター(2022年製作の映画)

4.0

IMAXで体感するパンドラの攻防

鮮やかに甦った映像群に3D映えする光景。
正直なところ自分の中では可もなく不可もなくな作品だったが過去一楽しめた。

主人公が逆境から登り詰め、ボス級なモンスターを
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.6

IMAXで体感するスカリフの戦い、全滅の美学

みんな大好きローグワン
家で楽しめる4Kとは違うベクトルのIMAXのリッチ感。
スター・デストロイヤーの絶望感、暗闇で赤いブレードが伸びる恐怖感
劇場で
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グリーンバレット(2022年製作の映画)

3.5

殺しは合宿で学ぶ

前作のテイストは継承しつつもお尻がソワソワする居心地の悪さ。
青春映画と化していて、アルプススタンドのはしの方、サマーフィルムにのってに付いていけなかった青春とは縁遠い自分がまたし
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天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

3.8

堕落天使

違うエピソードの二人が最後にクロスオーバーし
フライング・ピケッツの「オンリー・ユー」が流れる完璧過ぎるエンディングは今でも涙する程の崇高さ。

落ち着かないキャラクターにノワールを差し込
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

不運過ぎる幸運の持ち主

原作のテイストは引き継ぎながらも原作を破壊する力業な展開がとんでも日本描写も気にならない世界観を構築している。

終始笑いが絶えず楽しめた反面
デヴィッド・リーチ監督の悪のり
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.9

未来を見通せない焦り

セイント・フランシスにも似た自身の可能性・焦りを画きながら、飽きっぽさという逃げで周囲を巻き込み、踏み台とさえ思える行動で辿り着く結末は皮肉でもあり爽快さもある表現がし辛い不思
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

IMAXで見上げる不穏感

IMAX画角の空を見上げ’’探す’’行為は新しい体験。
IMAXの鑑賞を寸前まで迷ったけれどトップガン マーヴェリックと並び劇場鑑賞でこその体験を実感。

作品自体は監督の
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