Tullyさんの映画レビュー・感想・評価

Tully

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名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)(2010年製作の映画)

3.7

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長く続いているシリーズもの故に、もう何年も保守的で面白みにかける内容の作品ばかりだったが、今回はチャレンジに溢れた感じの内容だった。ストーリー的には☆3.7は多いかも知れないけど、最近のコナンに飽き気>>続きを読む

名探偵コナン ゼロの執行人(2018年製作の映画)

4.0

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今作は公安という組織に振り回された人間たちのドラマが主軸。公安に復讐を望む者、公安を利用しようとする者、自らの身を公安に置きその息苦しさに葛藤しつつも誇りを捨てずに任務をこなす者、様々な人間模様が見ら>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.0

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この映画のテーマのひとつは 「後悔」 だと思う。アクセルとの別れを決めた時のユリヤのセリフが象徴的だ。後悔すると思いながら別れを決めたユリヤ。アクセルとの別れを決めた理由は 「あなたはいつも説明しよう>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.0

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一見するとハートウォーミングな映画で後味も悪くないのだが、どこか不気味なものを感じさせる映画でもあった。自らの 「夢」 に囚われてその実現のために娘や孫を使おうとする 「イヴリン」 は、「毒親」 の権>>続きを読む

小野寺の弟・小野寺の姉(2014年製作の映画)

3.9

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自分が恋愛に前向きになれないことを、明るい笑顔で笑い飛ばして生きてきた姉。大切な人との別れの原因を誰にも言うことなく過ごしてきた弟。どちらも優しさ。でも自分の思う優しさが、相手が求める優しさとは限らな>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.6

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異物が入り込みまくった 「青い珊瑚礁」 といった所だろうか。様々なその異物は滑稽で滑稽で笑えてくる。当人たちはいたって真剣なのだろうが、全く住む世界の違う自分のような者には訳の分からないシュールなコメ>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

4.0

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まず、この映画は主演の 「芦田愛菜」 ちゃんに尽きる。芦田愛菜ちゃんの演技をきちんとみるのは初めてだった。「思春期の心の揺らぎ」 、「強さ」 、「悲しさ」 、「繊細な心の動き」 の表現が素晴らしかった>>続きを読む

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.0

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法要の帰り、暑さのあまり本屋に立ち寄った75歳の 「市野井雪」 。表紙の綺麗な絵に惹かれ、思わず手に取った漫画本を購入する。その本屋のレジでバイトしていた女子高生、17歳の 「佐山うらら」 。一冊のB>>続きを読む

ベイブ(1995年製作の映画)

4.5

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一見可愛い子ブタを主人公にした、子供騙しの映画に見えますが思った以上に良い映画でした。良質の絵本のような趣があります。「これは、疑いを知らない純粋な心の持ち主がどのようにして周囲の偏見を変えていったか>>続きを読む

ブラックアダム(2022年製作の映画)

4.0

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最初から最後まで、見せ場の連続。アクションも目まぐるしい演出にせず、「300」 を思わせるスローモーションの多用で、主人公の破壊と殺戮を迫力の映像にして見せまくる。敵対する4人組の正義のヒーローたち、>>続きを読む

デアデビル(2003年製作の映画)

4.0

ヒーローは、最初からヒーローだったわけではない。どんなヒーローでも、生まれたときから 「ヒーロー」 であると、名乗っていたわけではない。そう、ヒーローは何か、ふとしたきっかけがあって生まれる。それには>>続きを読む

ヘルボーイ(2004年製作の映画)

4.0

「ヘル・ボーイ」 読んで字の如く、魔界から現れた悪魔の子である。今までののヒーローたちと比べて際立っているのは、「ダークでストロングなルックス」 と、それに相反する 「人間臭いキャラクター」 だと思う>>続きを読む

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

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映画を観る意味のひとつに、今自分が抱いている価値観とは全く違う世界が、「違う時代違う国」 にはあったのだと気づかせてくれることがある。この映画でも、イギリスがある特定の人たちに、今から見ると極めて過酷>>続きを読む

男たちの大和/YAMATO(2005年製作の映画)

3.9

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この映画は、半ドキュメントとして捉えるのが正しいように感じた。娯楽映画でもなく、記録映画でもない、しかし心に迫ってくるものがある。原作も取材を重ねたものだそうだ。戦艦大和の生き残りの人々の思いが伝わっ>>続きを読む

世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)

4.0

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自分の尊厳死を自分で決めてしまった、たった31歳のおぼっちゃまのお話。正直、映画では下の世話をされる苦悩や、床ずれや発作の痛みや苦しみはほぼまるっきり語られていない。障害を持つ前の人生でいかにきらきら>>続きを読む

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.0

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ラブストーリーだと思ってたら意外と社会派ドラマという感じだったけど、良かった。良かった、と言うのはそれこそ 「他人事」 だからなんだと思うけど。BL好きの女の子が好きになった男の子はゲイだった、という>>続きを読む

傷だらけの悪魔(2017年製作の映画)

2.4

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オープニングはいじめのシーンから。トイレで誰かがいじめられている、名前は 「玖村」 というようだ。それを遠目に眺めている少女がいた。場面は変わって、親の都合で田舎に引っ越してきた舞が荷解きをしている。>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

日本人として申し訳ない気持ちになった。侠気も惻隠の情もない卑怯な日本で申し訳ない。唯一の救いは文部科学省が国籍のない子供でも就学年齢であれば無条件で受け入れている点だ。できればそれが文教役人としてのわ>>続きを読む

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

物語は、軍事政権崩壊後のチリ。トコピージャを旅立ったホドロフスキー一家が首都サンティアゴに移住するところから始まる。「誰かの思想に囚われ続けた父の変化」 、「母の人形からの脱却」 それをアーティスティ>>続きを読む

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

物語の舞台は、鉄鋼関係の工場が街のど真ん中にある街 「見伏町」 。そこで暮らす高校生の 「菊入正宗」 は、女子っぽい印象があってそれを理由にクラスメイトから揶揄われることもあった。父 「昭宗」 は工場>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

発明の天才でチョコレートの魔術師、純粋過ぎる職人 「ウィリー・ウォンカ」 。彼の願いは、亡き母と約束した世界一のチョコレート店を開くこと。そこで一流のチョコレート職人が集まる、チョコレートの町にやって>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

この映画は哲学的で、自殺者や親族殺人など、自分を見失った現代社会へのメッセージが込められている。まずこの映画の主題は 「幸せとは何か」 だと思う。この事はタイラーと出会う前と後の主人公の状態で推察でき>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

最初のモノローグですごくおおまかな設定が語られますが、これがなかなか良くできていて、最低限の知識が得られ、これから見ていく上での心持ちが整いました。しかもそのモノローグが詩的で美しく、それに伴う砂漠の>>続きを読む

俺は、君のためにこそ死ににいく(2007年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

想像していた内容とあまりにも違っていて驚いたというのが率直な感想です。もっと特攻を賛美した映画かと思っていましたが、決してそうではありませんでした。「石原慎太郎脚本・製作総指揮」 ということで国粋主義>>続きを読む

いつだってやめられる 7人の危ない教授たち(2014年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

肩の凝らない、B級よりはやや上質の喜劇映画です。それだけただ、監督たち、制作側に大卒が居なかったらしくて、アカデミズム批判ってのが、実際にはどの程度リアリティがあるか自信がなかったみたいだが、その点は>>続きを読む

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

映画は崩壊した社会主義大、ソヴィエト連邦の独裁者スターリンの後継争いを描いている。といってもこれはロシアの映画なのではない制作国はイギリス、フランスなど自由主義の国々である。まさか東西冷戦時代ではある>>続きを読む

17歳のカルテ(1999年製作の映画)

4.1

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大学に進学しないのは自分だけ、世間体を気にする両親にも理解されない17歳のスザンナは、多量のアスピリンとウォッカを摂取したことで精神病院に入院。顔にやけどを負った子、鶏肉と下剤しか口にしない子、病的な>>続きを読む

25年目のキス(1999年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

「ドリュー・バリモア」 主演のオーソドックスなラブコメ。新聞記者のジョジーが今時のティーンズの実態をレポートするため、高校へ潜入する。彼女は辛いハイスクール時代を過ごしており、この2度目の高校生活でも>>続きを読む

犬神家の一族(1976年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

日本映画といえば 「ヤクザ映画」 か 「社会派映画」 みたいなものくらいしか見当たらない1970年代に、こんなに娯楽性にとんだ映画が作られたんで、たぶん日本中がびっくりしたんじゃないだろうか。この映画>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

夢と現実が混同していく世界。夢を操り、夢をリンクする。現実にはどんなに願っていてもうまくいかないこともある。だから夢の中に逃げ望み叶えてずっと繋がっていたいと思う。時々あまりにもリアルな夢を見て慌てて>>続きを読む

LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

5.0

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執念の一言に尽きる。しかも母も息子がいつ帰ってきてもいいように 「ガネッシュ・トレイ」 の近くを離れようとしなかった。母と息子の絆は見えない糸で繋がっている。物理的な糸ではないので、距離によって細くな>>続きを読む

Mommy/マミー(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

初めてのドラン作品、感情を揺さぶられるストーリーと映像ですべてが衝撃的でした。「シングルマザー」 子どもは 「ADHDの思春期男子」 「多額の損害賠償」 状況だけみると悲劇的で救いようもないんですが、>>続きを読む

サプライズ(2011年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

結婚35年を迎える夫婦と、それを祝うために集ったその息子と娘たち。しかし動物のマスクをかぶった謎の集団が彼らを襲う。「惨劇の館」 「惨劇の一夜」 という使い古されたシチュエーションだが、これがなかなか>>続きを読む

ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

死んじゃった後って自分が死んだ事に気付かないんだと思っちゃいますね。本作だけでなく色んな作品でこのような描写が使われてます。ただ本作は死んだ時の状態のまんまであの世に居ますから、死ぬ時は綺麗に死にたい>>続きを読む

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