Joeyさんの映画レビュー・感想・評価

Joey

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ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)

3.5

「これだけの素晴らしい音楽のある国がサードワールド(第三世界:発展途上国)である筈がない」と言ったのはブライアン・イーノ。カリブ海に浮かぶ小さな島が世界を席巻したのだ。
自分にとってレゲエはパンクロ
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.5

バズ・ラーマンの「エルヴィス」でも描かれていたけど、エルヴィスは純朴なロックンローラーであり、家族やスタッフを大切にし、そして初恋も大事に育てていたようだ。でも、お金は周りの大事な人たちを狂わせる。最>>続きを読む

ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

3.5

潔癖症とは単なるキレイ好きではなく、自分の不正が許せない人だと思う。こうありたいと本当に思う。私は不正だらけなので、それを洗い落とそうとすると、殆ど骨しか残らないだろう。強い精神力が無いと潔癖ではいら>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

現世で会話を交わした事がある人は、前世でも繋がりがあったらしい。輪廻転生なんて信じないけど、もし、それが本当だったとしたら、自分は前世でも人間関係に恵まれていなかったのかもしれない。独りになりたいけど>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

人は人を殺すこともできれば、治療して病気や怪我を治すこともできる。人工的に受精させることもできるし、遺伝子操作である程度のコントロールもできるだろう。しかし、創造の神にはなれないので、何も無いところか>>続きを読む

COUNT ME IN 魂のリズム(2021年製作の映画)

5.0

私の父親は「おいらはドラマー、ヤクザなドラマー♪」世代だったので、小さい頃から「ドラムセットを買ってやる!」と言われて育った。でも、その約束は守られることはなく、食器やフライパン、そしてソファーを叩く>>続きを読む

マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.5

クラシックには以前から疑問があって、元々は作曲者が指揮をしていたのではないだろうか。誰か他の人の曲を指揮したのであろうか?(偉そうな事を言っていますが、エド・ハリスの「敬愛なるベートーヴェン」の1点の>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

もしかしたら、自分もスパイかもしれない。両親も兄弟も本当の肉親とは思えない事があるし、これまで積み重ねてきた記憶も矛盾が多いような気がする。今、なぜ、ここに居るのかが分からない。敵と格闘したことも、銃>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.0

朝鮮半島だけではなく、ここにも分断された国があったとは知らなかった。みんな明るくて、愉快な人たちだし、そもそも簡単に往来できるんだね。一つの国に戻れば良いのにと無責任に思うけど、そう簡単ではない歴史や>>続きを読む

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.5

殆どの人は家族に命を捧げている。家族のためならば何でもする。それが唯一の正義だ。誰かが掲げる世界平和のためなんかに、家族を犠牲にする人は居ない。皆が言う世界平和とは、自分の周りの大部分の世界が平和にな>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

本当にこんな裁判が現実社会に存在するのだろうか?にわかには信じ難い。家族のありようを掘り下げたところで事実は見えない。想像するしかないのだが、面識の全くない、すでに亡くなった人が何を考えていたかなど分>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.0

普通に生きていれば、空売りなんてすることはないだろう。誰かから株を借りて、それを売って金にして、株価が下がったところで株を買い戻して借りた人に返す。その差額が利益なのだから、そこには血も汗も涙もない。>>続きを読む

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

4.0

きっと、自分は何かの真似をしていて、テレビの中の彼も彼女が語っていることは何かの引用なのであって、その引き出しが多いと賢いとか言われたりする。確かに勉強するのは大変なのだけれど、所詮は誰かのアイデアで>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

夕日よりも朝日が好きだ。気持ちの良い朝に、オーティスの「The Dock of the Bay」やアニマルズの「The House of the Rising Sun」が来て、ヴァン・モリソンの「Bl>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

美食家と名乗る人にあまり良いイメージは無いのだけれど、ここまでくると芸術の域に達している。オーケストラの指揮者が楽器一つ一つの音色を聞き分けられるように、ウージェニーとドダンは全て食材を感じる事ができ>>続きを読む

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

4.0

電車で向かいに座っている女子高生は大きな口を開けて上を向いて寝ている。あの体勢でイビキをかかないのだから恐れ入る。流石にきっちり上を向き続けるのは難しいらしく、時々、横を向く。右隣は中学生ぐらいの男の>>続きを読む

ドミノ(2023年製作の映画)

3.5

操ってやりたいと思うことは多々ある。コイツが消えれば、きっと平和がやって来る。そう思うことは許されても、それを実行するのは許されない。いや、そんな力が無いから諦めているのか。全てを焼き尽くした後には何>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.5

もし、高校にダンス部なんてものがあったなら入部したかったな。かなり勇気は必要なので、簡単には踏み出せないかもしれない。誰かに誘われないと難しいかもしれない。人生2周目じゃないと頑張れないかもしれない。>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.5

これがオイルマネーというヤツなのね。これで何でも買えちゃうのだから平伏すしかない。サッカーだって、ゴルフだって、このオイルマネーのせいで分裂しちゃってる。ネイマールやフィル・ミケルソンもオイルマネーに>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

法では裁けなくて、自分自身でしか裁けない罪には時効はなく、どこまでもどこまでも自分を苦しめる。それが果たして何の罪なのかも分からず、誰かに吐露したとしても裁かれることもなく、心が安まることなど到底ない>>続きを読む

ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

リチャード三世が生きた時代って日本で言うと室町時代の後期なので、ここは谷間世代。室町時代と言えば、足利尊氏なんだろうけど、彼は前半なのでリチャード三世とは被らない。室町時代の後半では大河ドラマにはなら>>続きを読む

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.5

どう考えても南極は嫌だ。沖田修一の「南極料理人」の印象が強くて、南極って、人が住んでいる場所では宇宙ステーションの次に閉鎖された場所なんだと思う。家の中でネトフリという訳にはいかず、外で散歩もできない>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.5

確かに犬神家って中国地方が舞台のような気がして、以前に島根県に行った際には「ここだ!」と叫んだものである。山陽ではなく、山陰だよね。広島じゃないと思うな、犬神は。でも、NHK版のロケ地は岡山だとか。>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

宇宙人が史上最高に可愛い。そう言えば、自分は宇宙人と呼ばれる事が多く、何となく親近感があると言うか、憧れてしまう。やはり決めのポーズは必要だなと思った次第で、鏡に向かって研究を重ねてみる日々。未だ決め>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.5

あんなに沢山のバービーがあったなんて知らなかった。もはやバービーではないような感じ。かなり庶民的。そう言えば、バービーってバーバラの愛称なので、バーバラというとバーバラ・ストライサンドぐらいしか思い浮>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.5

まさか、インディ・ジョーンズがこんなに続くなんて誰が予想できたであろうか。それを可能にしたAIってスゴイ。ハリウッドでは組合が決起しているようだけど、これは敵わないよ。CGには見えないぐらいの完成度だ>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

ローマのスペイン広場の階段をあんな感じで降りて怒られなかったのね。もしかしたらCG?そんなことはないだろうから、何か秘策があるに違いない。日本で言うと二寧坂・産寧坂でカーチェイスでしょうか? どう考え>>続きを読む

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.0

宝くじが当たって人生が壊れたって物語は沢山あって、それって妬みなんだろうと思う。そんなラッキーな事があってたまるか!という事で、あってもいいだろう!と返したくなる。最近はテレビドラマ「日曜の夜ぐらいは>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

多分、鬼滅以降だと思うけど、最近はアニメを観るようになって、鬼とか、呪霊とか、悪魔とかと戦って己を極めていく姿を見るのが面白くなってきた。新しい世界に出会っていく主人公と共に未知の世界を歩んでいく気に>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

もう何年もカラオケには行っていない。行きたいとも思わないし、お一人様のボックスだったらちょっと考えるけど、全然知らない人の前で歌うなんて地獄だ。あんな観光地らしきところで、しかもスタジアムシートなんて>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.5

まだSNSなんかが確立する前は、ミュージシャンや俳優、映画監督の私生活は謎に包まれていて、聞こえてくるのは武勇伝というヤツ。今ではそれで人間性が問われたりして、彼らに品行方正を求める連中がいる。世の不>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

「シン・ゴジラ」や「シン・ウルトラマン」は庵野風特撮だったけど、これは庵野の格闘物だった。確かに仮面ライダーの必殺技ってライダーキックで、何か光線が出てくる訳ではない。タイガーマスクの方が技は豊富だし>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.5

文章を書くのは本当に難しくて、それは自分が書き記した言葉達は自分そのものだからだと思う。だから、何かを問題視するだけのつまらない物しか書けない自分は本当につまらなくて嫌になる。批判するのは割と楽な行為>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

4.5

シューズの分野に限って言えば、どちらかと言うと私はadidas派だし、時々、Converseだし、一つだけPumaがある。残念ながらNikeは一つも所有していない。でも、ナイキ・タウンに行くと何だか嬉>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

自分の死に方は選べないけれど、癌は死と向き合う時間を与える病だと思う。突然死は苦しまなくて良いような気はするけれど、死を前にして最後まで生き抜く決意を用意する時間は欲しいかもしれない。病を宣告されるの>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

5.0

変わり続けたボウイだから、あの「Heroes」だってライブの度に違う顔を見せる。一番好きな映像は「Glastonbury Festival 2000」だったのだけれど、このドキュメンタリーの「Hero>>続きを読む