けいすぃーさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

けいすぃー

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RRR(2022年製作の映画)

4.5

ずっとクライマックス。めちゃくちゃカッコいい。笑えるし感動できるし、これは傑作。劇場で観られてよかった。

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

4.1

登場人物がみんな素直でみんな嘘つき。フランス映画を濃縮したような作品だった。最後のマリオンのセリフは素敵だった。

東京物語(1953年製作の映画)

4.3

小津作品を初めてちゃんと観た。
最初は単調に進んでいく物語だったが、後半どんどんと心を持っていかれた。
家族という他人みたいな存在。他人という家族みたいな存在。関係性の名前よりも、相手のために何を想っ
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

3.7

普段あまり観ないミュージカル映画。展開もシンプルといえばシンプルだが、十分楽しめた。映画の黎明期ということも考えると、非常に価値のある作品。

麻希のいる世界(2022年製作の映画)

3.8

あまり深く言及したくないが、これは青春映画の皮を被った胸糞映画である。褒め言葉です。ことごとく悪い方向へ進んでしまう歯痒さと、主人公の少女たちそれぞれの心境を考えると、何重にも面白さがある。

おいしいコーヒーの真実(2006年製作の映画)

-

会社の目標や自分の実績、仕事のやりがいについて笑顔で語るスターバックスの店長。そんなスターバックスにコーヒー豆を供給するエチオピアの村では人々は貧困に喘ぎ、子供は学校に通うこともできない。

先進国で
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.0

人種の異なる家族、ハイテクな施設、複雑な相関図、冒頭では近未来の世界観に追いつくためにさまざまな思考を巡らせる。

脚本については後述するが、絵作り、小物や衣装、カラーテーマなどの細部へのこだわりがあ
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.0

三部作だと知らずに視聴したが、じゅうぶんに楽しめた。
冒頭「私が監督役の〜」とカメラに語りかける登場人物、その後彼が監督としてセミフィクション映画の撮影を行う様子を収めた映画。現実と虚構が入り混じる複
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タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター(2023年製作の映画)

3.9

幼少期に観て以来だった作品、この機会に大迫力の3Dで観られたのは良かった。

大ヒットしたのが頷けるような見事な映画という感想。1番好きだったシーンは音楽隊が最後まで演奏をやめなかったところ。

実話
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.3

5時間17分にも及ぶ大作。一言でいうなら、この映画は人間讃歌である。
濱口竜介氏が数々の作品で挑戦してきていた、自己と他者に関するテーマの集大成だと感じた。

5時間を超える作品のため細かい感想を書い
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.1

漫画やアニメをみていた人からしたらたまらない作品。音響効果やダイナミックな画面作りが素晴らしい。
呼吸を忘れ、実際に試合をしたかのような疲労感を覚える作品。圧倒的な没入感。

映画 太陽の子(2021年製作の映画)

3.4

純粋に科学的探究心を突き詰める人間と、それが戦争にもたらした悲劇。そのギャップに苛まれる。

冬の旅(1985年製作の映画)

3.9

放浪をするひとりの女性が亡くなった。彼女の最後の数日間を共にした人が語る、彼女の像とは。

以下ネタバレを含みます。

社会の隅に追いやられ、多くの人から煙たがられ、蔑まれ、暴力を振るわれる。しかしと
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君の名は。(2016年製作の映画)

3.4

今更ながら初視聴。楽しめた。
大ヒットを記録したのは記憶に新しいが、確かに売れる理由は分かった。しかし、それは必ずしも良い映画だからという訳ではない。
美しい絵や描き込み、声優の演技は素晴らしいものだ
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南極料理人(2009年製作の映画)

3.5

食事中に観るのに丁度いい作品だった。ちょうど局地研究所の人物が書いた本を読んだところだったので、より具体的にイメージが出来て面白かった。

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

4.1

期待以上に面白く、涙も堪えられなかった。
目新しさや特殊な演出はあまり見受けられないが、十分に丁寧で楽しめる作品。

思春期の入り口に立つ娘と、不器用な母との愛。一つひとつのエピソードが胸にチクリと刺
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Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007年製作の映画)

3.4

飛行機で観るのにちょうといい作品。昔から変わらず楽しいMr.ビーン。

ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

3.3

パリ 14区モンパルナスにあるRue Daguerre。そこに暮らす人々の日常を切り取ったドキュメンタリー。飾らない生活をする彼らにもそれぞれの過去があり、想いがあり、今たまたま同じ街に住んでいる。>>続きを読む

天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ほんの38分の作品でここまで綺麗な導入から展開し、涙を誘えるのは本当に凄い。情報を伝えるタイミングも絶妙で、グッと話に引き込まれる。

メインとなるインタビューのシーン、徐々に男の話を信じるインタビュ
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デカローグ(1988年製作の映画)

4.1

9.10話を視聴。
どこかにありそうな人間の話。シリアスな展開の中にほどよいユーモアが挟まれていて、とても観やすかった。今回は2話のみだったが、すべて観たときにまた新しいものが見えそうな気がした。
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.6

家での食事中に観られる、ハッピーな作品を探していて行き着いた。スピッツの『大好物』も聴けて大満足。
メンキャラクターの2人が可愛くて、幸せな気持ちになる作品。

その立場の人がその発言をするか?という
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勝手にしやがれ 4Kレストア版(1960年製作の映画)

4.0

しばらく感想書かずに置いてしまったから、フレッシュなものを忘れてしまった。。

これがゴダール、これがヌーヴェルヴァーグか。
冒頭、主人公の行動にまったくもって共感できずに舞台は設定されるが、妙に人間
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PASSION(2008年製作の映画)

4.3

ありそうで無いような、もしかしたらある話。
人は自分に好意を向ける人には興味を抱かず、振り向いてくれないひとにこそ惹かれるなどとよくいうが、まさにそういった作品だった。若者たちが対話を通して他者と自己
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親密さ(2012年製作の映画)

4.6

素晴らしい作品を観た、美しい物語を体験した。人生の今このときに『親密さ』に出会えたことを幸せに思う。濱口竜介は天才だ。
入れ子に作られた詩、舞台、そして映画それぞれの完成度もさることながら、それらが見
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ヒマラヤを越える子供たち(2000年製作の映画)

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親元を離れて10〜20日も山を歩き、国外へ亡命する難民の子供たち。その心境は如何なるものだろうか。「もう両親には会えないことを悟った」「僕の夢はいつか両親に受けた優しさを返すことだ」という言葉たちとと>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.2

徐々に明らかになっていく登場人物の過去や葛藤。それに複雑な社会問題を見事に絡めた是枝監督らしい作品。悪いのはいったい誰なのか、誰も悪くないんじゃないか、そういった考えが巡る。

「母を許す代わりに君を
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

-

例のごとく、社会問題を主題とした作品に僕はスコアは付けられない。フィクション作品としての完成度を評価することはもちろん出来るが、それに左右されず観る価値があるからだ。

日本における難民の生きづらさ、
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三姉妹(2020年製作の映画)

4.3

脚本、演出、撮影、演技、どれを取っても素晴らしい作品だった。
それぞれのキャラクターが口にすることと口に出来ていないこと、そして人物の組み合わせにより絶妙なバランスで物語が進んでいった。徐々に明らかに
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アウトサイダー(1981年製作の映画)

3.6

「これがタルベーラか」と思うばかりの作品。いわゆるな映画文法から脱却し、淡々と日常を描いている。主人公が物語の初めと終わりで大きな変化を得るわけではなく、彼に深く感情移入出来る訳でもない。その"静"的>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.5

映画を鑑賞したあと、僕は今老舗な雰囲気のある蕎麦屋で冷やしかつそばが出てくるのを待っている。関東風の出汁の香りに唾液を溜めながら、どうやってこの作品から受けた感動を言葉にしようか考えを巡らせている。同>>続きを読む

アネット(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

色々と思ってたと違った作品。
予告編やポスターを見る限り男女の愛を描いた作品なのかと思っていたが、物語の中心は娘に移っていき、サスペンスの様相も強まった。前半のありきたりなミュージカル作品で終わらなか
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東京裁判(1983年製作の映画)

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2022年8月16日、終戦から77年と1日を数えるこの日に池袋新文芸坐にて上映された東京裁判を観た。僕の人生のこのタイミングで観なければならないと思った。

277分に及ぶ実際の裁判や戦争、当時の民衆
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.2

これは言葉にするのが非常に難しい作品だった。
目を引くような奇抜な技術や大きなどんでん返しがないからこそ、3時間半の体験の中での登場人物たちのセピア色の葛藤が等身大に感じられた。
あえて細かい考察や気
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セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

4.2

物凄い映画体験だった。
結局のところなんだかよく分からなかったのに、点と点が繋がっていく快感と、無限に広がる余韻を与えてくれる作品だった。

オープニングイメージは手持ち撮影の目眩がするようなショット
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