ツクヨミさんの映画レビュー・感想・評価

ツクヨミ

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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

4.8

社会福祉制度に収まりきらない感情爆発を抱えた少女、切なさと怒りを隠しきれない魂を描いた怪作。
個人的に激推しの配給会社crepuscule filmsの第5弾が公開、またまたレアなヨーロッパ映画という
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宗方姉妹(1950年製作の映画)

4.5

姉を想って起こした声が全てを崩壊させる小津の中でもなかなかに利かせたパンチが胸を打つ。
小津安二郎監督作品。午前十時の映画祭にて鑑賞、念願の小津作品が映画館で見れるとのことで意気込んで行ってみた。
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またヴィンセントは襲われる(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

日常が徐々に非日常に変わっていく様をあくまでもリアリズムで描く現代版"ウイークエンド"。
なにやら変なスリラー映画の匂いを感じて今作を見に行ってみた。
まず本作は目が合ったら襲われるというへんてこバイ
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.5

圧倒的カメラワークによって形成される世紀末復讐劇楽しすぎ問題。
"怒りのデスロード"のスピンオフ過去編が公開とのこと、いろいろと話題なので見に行ってみた。
まず本作は"怒りのデスロード"で出てきたフュ
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人間の境界(2023年製作の映画)

4.0

ベラルーシとポーランド国境での難民問題をリアリズムたっぷりで描き出す群像。
タイトルとポスターからしてパンチありまくりな今作を見に行ってみた。
まず本作はベラルーシとポーランドの国境を舞台にし、そこに
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

お仕事あるあるな嫌すぎる不条理を詰め込んだ作品かと思ったら、点が線で繋がる秀逸な脚本が我々もろとも主人公を追い込んでいく。
2024年アカデミー賞.国際長編映画賞のショートリストに選ばれた本作、何やら
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ファーゴ(1996年製作の映画)

2.8

絶妙に実話っぽいフィクション.コメディーっぽいクライム映画。
コーエン兄弟未履修なので、なんとなくこちらをチョイスしてみた。
まず本作はクソ寒そうなノースカロライナを舞台にしたヘンテコクライム映画にな
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

3.1

写真家ナン・ゴールディンの人生もとい活動記録と社会運動の日々。
2022年ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したらしい本作、正直題材に関しては全然知らなかったが興味本位で見に行ってみた。
まず本作は
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アルファヴィル(1965年製作の映画)

4.8

感情を持つことを禁じられた女が愛を知る、こんなにも美しい感情の表現たるゴダールの近未来SF。
ジャン=リュック・ゴダール監督作品。1965年ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したらしい本作を見てみた。
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関心領域(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

音響ももちろん凄いが映像に魅せられる、これはまさしくキューブリックのファンが撮った一級品。
2023カンヌ国際映画祭にてグランプリ、2024アカデミー賞で国際長編映画賞.音響賞を受賞した話題作がやっと
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不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

青春溺愛ミステリーの皮を被ったド直球な愛を叫ぶ狂愛彼女。
松居大悟監督作品。"ちょっと思い出しただけ"はあんまり刺さらなかったけどロマンポルノ"手"がわりと好きだった松居監督の最新作がやってたので見に
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LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

2.2

荒廃し腐り切った老ローガンのいく末と最後。
そろそろ新作が公開なので予習がてらこちらをチョイスしてみた。
まず本作はどこぞの世界線かもわからぬ2029年.すっかり老いたローガンの最後を描くウルヴァリン
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ヒッチコック/トリュフォー(2015年製作の映画)

3.5

"映画作家"ヒッチコックを巡る対談と恩恵。
60年代にトリュフォーがヒッチコックと対談して刊行した"ヒッチコックトリュフォー映画術"を巡るドキュメンタリーということで気になって見てみた。
まず本作は映
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X-MEN:アポカリプス(2016年製作の映画)

3.4

シリーズ史上最大レベルの風格を携えた強敵もそうなんだが、単純にチームを揃えるワクワクさが勝る。
近々新作が公開なのでこちらも復習してみた。
まず本作は"フューチャーアンドパスト"で変わった世界線で80
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ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

4.1

ゴダールを筆頭にしたヨーロッパ映画にかぶれまくった初期黒沢清。
あんまり触れたことなかった黒沢清監督、なんか今作がけっこうゴダールにかぶれまくってる作品らしく気になって見てみた。
まず本作は黒沢清監督
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ミッシング(2024年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

またもやネット誹謗中傷を描く吉田恵輔監督、今回はメディアの内側に爪をたてる。
吉田恵輔監督作品。個人的に"空白"でけっこうダメージを負った口なので正直尻込みしたが、好きな題材のためチャレンジしてみた。
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デッドプール(2016年製作の映画)

2.6

メタ演出とドギツイネタで新風を巻き起こしたデップー。
そろそろ新作が公開なのでこちらも復習してみた。
まず本作はFOX版X-MENシリーズでも異作なデッドプールの単独作で、一応"ウルヴァリンX-MEN
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マリア 怒りの娘(2022年製作の映画)

1.9

いわゆる少女版喪失と回復ものというよりかは暗闇の中に活路を見出す自活性。
予告編などから辛そうな少女映画な雰囲気を感じて見に行ってみた。
まず本作はニカラグアを舞台にした少女映画で、オープニングのゴミ
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ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版(1975年製作の映画)

2.0

美しすぎる陽光に照らされた女学生たちの姿、ソフィアコッポラに受け継がれた美。
ポスタービジュアルからわりと良さそうな雰囲気を受けた本作がリバイバルとのことで見に行ってみた。
まず本作は実際にオーストリ
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X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)

2.3

過去と未来が交錯するワクワク案件なお祭りX-MEN。
そろそろ新作が公開なので復習がてらこちらも見直してみた。
まず本作は"ファーストジェネレーション"と"ファイナルディシジョン"の未来が交錯するタイ
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ウルヴァリン: SAMURAI(2013年製作の映画)

2.0

アメコミ映画らしからぬ"ネオ"日本描写が売りなウルヴァリンスピンオフ2弾。
そろそろ新作が公開なので予習がてらこちらをチョイスしてみた。
まず本作は"ウルヴァリンX-MENゼロ"に続くウルヴァリンのス
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

"猿の惑星"の時代かと思ったら"最後の猿の惑星"も取り込んでた新時代シリーズ。
"猿の惑星聖戦記"から続く新シリーズらしいのでなんとなく見に行ってみた。
まず本作は"創世記"から続く新3部作から何百年
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無名(2023年製作の映画)

1.8

時系列組み換えというよりはオープニングに謎を散りばめたスパイ映画。
予告編にて歴史の裏スパイノワールと宣伝されてた本作を見に行ってみた。
まず本作は日中戦争下の中国を舞台にしたスパイものになっており、
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

3.9

思春期の中で燻っている感情を抱えたJKたちの停滞会話劇。
予告編にてフレッシュなのにダルそうな青春の匂いにつられて見に行ってみた。
まず本作は夏休みに補習のためプール掃除させられるハメになったJK二人
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

なかなか一筋縄ではいかない社会派田舎ものの中に散りばめられた濱口竜介流会話劇が成せる怪作。
濱口竜介監督作品。2023年ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞し話題な本作を見に行ってみた。
まずオープニン
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X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年製作の映画)

2.4

わりと過去編やる時に世界史的大事件と絡めて描く視点がうまいマシューヴォーン。
マシュー・ヴォーン監督作品。"ウルヴァリンX-MENゼロ"に続き本編も過去編やりますな感じな本作を復習してみた。
まず本作
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MONTEREY POP モンタレー・ポップ(2017年製作の映画)

4.0

60年代の雰囲気ビンビンなファッションとお祭り感楽しすぎ、当時のカルチャーを感じるライブ映画。
予告編にてファッショナブルな雰囲気が凄そうだった本作を見に行ってみた。
まず本作は1967年に開催された
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

2.7

どんどんバカになっていくモンスターバース、いいぞもっとやれ映画。
前作がわりと楽しめたので見に行ってみた。
まず本作はモンスターバースシリーズの第5作面で直近の"ゴジラvsコング"の続編ちゃあ続編であ
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X-MEN:ファイナル ディシジョン(2006年製作の映画)

1.3

いろいろごった返した結果最終戦へ雪崩れ込む3作目。
前作からの流れでこちらも復習してみた。
まあ本作はFOX版X-MENシリーズ3作目だ、これまでの流れを汲み切り札のミュータント治療薬が登場するとX-
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闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

1.2

チェコスロバキア風にポップなゴシックロリータビジュアル.わけわかめなキリスト教圏ファンタジーが融合した異色作。
少女映画としてたまたま目についた本作を見てみた。
まず本作は1969年チェコスロバキアの
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X-MEN2(2003年製作の映画)

1.8

ローガンの過去編とか小出しにしつつストライカーにうまいこと繋げたのに、なんか締まらない2作目。
前作に引き続き復習がてら見てみた。
まず本作はFOX版X-MENの2作目、ウルヴァリンことローガンの過去
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

5.0

現代田舎アメリカの現実に喘ぐ放浪者の姿をあるがまま捉え.横移動カメラがキマりまくったライカート節。
ケリー・ライカート監督作品。けっこう前に見たライカート作品の中でも1番好きだった今作がまたまたリバイ
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青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

3.0

映画製作業の表と裏.ミニシアター営業の難しさを詰め込んだ群像とメタ視点ラスト。
予告編にて映画製作とミニシアターの内輪もので面白そうだった本作を予習して挑んでみた。
まず本作は前作"止められるか、俺た
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X-メン(2000年製作の映画)

1.6

ローグとウルヴァリン.思春期乙女と粗野な男な関係性が肝かと思ったらそうでもないと散らかり様。
なにやらデッドプールかMCUかようわからん最新作が公開なので、復習がてら再鑑賞してみた。
まず本作はFOX
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.5

ちょっと特別で小さな休日を遊ぶ非日常感と裏腹に繊細すぎる心情が薫る良作。
ケリー・ライカート監督作品。初見ではちょっとしか感じられなかった本作がまたまたリバイバルしてたので再見してみた。
まず本作は"
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

4.7

60年代最後から70年代初めの危うい社会情勢を背景に若松孝二の下で突っ走った青春群像。
なんか続編っぽいのが公開されてるので、過去編っぽい本作を予習がてら見てみた。
まず本作は実際にあったアングラ映画
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