fiorinaさんの映画レビュー・感想・評価

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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.2

バイカー軍団に連れ去られたフュリオサが故郷への帰還を望みディメンタスへの復讐を描くマッドマックスシリーズの最新作

イモータン・ジョーがまともに見えるぐらいディメンタスのキャラが良い意味で狂ってて見応
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マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

3.5

マッドマックスシリーズの第3作目

前作よりファンタジー要素が増えてカーアクションが終盤のシーンのみとなっていて確かにシリーズの中で一番微妙といわれるのも頷けるけど意外にもこのB級感を楽しめた自分がい
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マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.8

マッドマックスシリーズの第2作目

前作からガラッと世界観が変わり文明が崩壊して荒野と化した世界が舞台となっておりマッドマックスといえばこの世紀末感がある本作を思い浮かべる

主人公マックスを演じたメ
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.7

肉屋を営む倦怠期夫婦のヴィーガン狩りを描いたホラーコメディ

カニバリズムを題材にしているけどそこまでグロデスクじゃなくコメディ寄りの作風かつ時間も90分以下なのでサクッと観れる

夫婦がヴィーガンを
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

4.2

ジュールとジムの友情や自由奔放な女性カトリーヌの奇妙な三角関係を描いたトリュフォーの代表作

数年にわたる物語の面白いところだけを撮って繋ぎ 間に起こったことを説明しないというこの構成はスコセッシの『
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オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

4.1

交通事故で息子を失ったシングルマザーが別れた夫に息子の死を伝えるためにバルセロナへ向かうという内容だけど夫を探すことに主軸に置いておらず道中で出逢う様々な問題を抱えた人物描写が丁寧に描かれていて愛を感>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

2.5

2023年カンヌ映画祭のグランプリを獲ったこの作品、あえて壁の向こうの惨劇を映さず銃声や悲鳴などの音で表現していることは判るけれどはっきりいって映画として面白いものではなく退屈極まりなかった

良い
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バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

3.9

保育園に預けた娘のバニー・レークが行方不明になり兄と探すという話なんだけどなかなか狂気じみた作風(特に終盤)になっていて凄いものを観た

行方不明ものっていくつかあるけど本作はバニー・レークが冒頭から
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ブロードウェイ・メロディー(1929年製作の映画)

3.0

世界初の全編トーキーによるミュージカル作品で第2回アカデミー作品賞を受賞している

この100年弱の間様々なミュージカル映画が公開されてきたけどその礎を築いた元祖的な作品でありミュージカル好きな身とし
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.7

年老いた美術鑑定士が人前に姿を見せない依頼人女性に激しい興味を持つようになるんだけどクライマックスまでが冗長であまり刺さらなかった

オチが大体予想の範囲内だったせいか他のどんでん返しもので味わえる衝
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ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

3.7

デニス・ルヘインの同名小説を元にイーストウッドが映画化しておりタイトルの「ミスティック・リバー」は実在の川らしい

彼の作品にしては終始重苦しい雰囲気で後味が悪く個人的に苦手だったけど俳優陣の演技はと
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七年目の浮気(1955年製作の映画)

3.6

地下鉄の通気口の上でマリリン・モンローのスカートが浮き上がる有名なシーンを観るために鑑賞

主人公のリチャードは妄想癖のある男で看護師や秘書など周りの女との不倫を妄想するんだけどその場面があまりにも
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.7

シャンソン歌手のクレオが癌の診断結果を待つ間パリの街をあてどなく彷徨う様子を描いてるんだけど5時から7時までをほとんどリアルタイムに描写していて面白かった

主要人物の描写だけじゃなくカフェにいる客の
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アイデンティティー(2003年製作の映画)

3.9

嵐の夜のモーテルに偶然集まった男女11人が次々と殺されるという軸と死刑を控えた殺人鬼の再審理を行うという軸があり、一見関係なさそうだけど実は関係があったという話だけど終盤の予想の斜め上の展開には見事騙>>続きを読む

チャップリンの給料日(1922年製作の映画)

3.7

同僚と夜更けまで飲み明かし財布のヒモを握る鬼嫁のもとへ帰るまでを描く短編サイレント

建築現場で働くチャップリンがエレベーターを視覚的に使ったりレンガを逆再生で受け取って積み上げたりと結構見所あって良
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.0

アカデミー作品賞含む9部門を受賞したベルトルッチの代表作でタイトル通り中国王朝最後の皇帝・溥儀の生涯を描く

中国が舞台なのに英語で話しているところはツッコミたくなるけど紫禁城などの圧倒的な映像美によ
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

4.2

アキ・カウリスマキの労働三部作の第2作目

職を求めて南を目指す男・カスリネンの姿を描いており労働三部作の中でも結構ハードボイルドな作風となっていて好きな部類の作品

刑務所でのケーキや本の差し入れと
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バルカン超特急(1938年製作の映画)

3.7

ヨーロッパの架空の国バンドリカからロンドンへ向かう特急列車の中で消えた老婦人の行方を追うサスペンス

トリュフォーが最も好きな作品と公言しておりヒッチコックのイギリス時代の傑作として認識されているけど
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サーカス(1928年製作の映画)

4.4

『燃えよドラゴン』や『上海から来た女』よりも以前にミラーハウスを使ったシーンが本作にありチャップリン扮する放浪者が警察に追いかけられるんだけど思わず笑ってしまった

CGがないサイレント期に本物のライ
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.1

アキ・カウリスマキの労働三部作の第1作目

ごみ収集車の運転手とスーパーのレジ係という社会の片隅で生きる男女の不器用な恋愛を描いた作品で登場人物みんな無口で無表情なんだけど映像の魅せ方とか美しくて満足
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8人の女たち(2002年製作の映画)

3.8

雪に閉ざされた屋敷で起きた殺人事件を描いたサスペンスなんだけど合間に8人の女優が歌うミュージカル仕立てになっていて結構異色な作風だった

実は初めてフランソワ・オゾンの作品を観たんだけど美術や衣装の配
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

劇作家ワジディ・ムアワッドの戯曲『焼け焦げるたましい』を原作にしたドゥニ・ヴィルヌーヴの出世作

父親と兄に手紙を届けるという話だけど終盤の1+1=1の衝撃は主人公の双子姉弟と同じく開いた口が塞がらな
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インビジブル・ゲスト 悪魔の証明(2016年製作の映画)

3.9

『ロスト・ボディ』のオリオル・パウロ監督が手掛ける密室殺人の謎に迫ったミステリー

どんでん返し系はあれこれ考えず製作陣の思うまま騙されたい派だけれど本作もしっかりやられた

敏腕弁護士のグッドマンと
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スケアクロウ(1973年製作の映画)

4.2

性格が正反対の2人の男が次第に友情を深めていく過程を描いたジーン・ハックマンとアル・パチーノが主演を務めた作品

2人の男が荒地でヒッチハイクを始めるところから始まりピッツバーグで洗車屋をする相棒とな
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野いちご(1957年製作の映画)

4.6

名誉博士号の授与式に車で向かう老教授イーサクの1日を描いた作品で主演は本作が遺作となった「スウェーデン映画の父」ことヴィクトル・シェストレム

現実と回想シーンの描き分けや針のない時計が象徴的で、生き
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チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)

4.3

ゴールドラッシュに沸くアラスカを舞台に飢えと寒さに戦いながら一攫千金を夢見る人々の喜劇を描いている

あまりの飢えに靴を食べたり小屋が猛吹雪で吹き飛ばされ崖に落ちそうになっているクライマックスのシーン
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.8

インドで迷子になってしまった生まれつき声の出せない少女シャヒーダーをインドの男性パワンが国境を越えて両親のもと(パキスタン)に送り届ける様子を描く

このパワンという男はインド神話の神猿「ハヌマーン」
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キッド(1921年製作の映画)

4.4

ひょんなことから捨て子を拾った男の物語であり映画史上初の喜劇と悲劇を効果的に取り入れられた作品

捨て子役を演じたクーガンも映画史上初の子役の1人として知られており「クーガン法」の由来となった人物で映
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.9

2024年4月現在Filmarksの登録者数(ファン数)が唯一50,000人を越えているクリストファー・ノーランのデビュー作でもちろん予算も少ないし演者も彼の大学時代の知り合いということでB級感は若干>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.5

トリュフォー初の長編映画でありいきなりカンヌの監督賞を受賞した彼の代表作

遊園地?の回転する遊具だったり体育の授業で生徒らがどんどん逃げていく様子を上空から撮る場面だったり終盤の海へ逃亡する長回しな
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

オッペンハイマーがソ連のスパイの濡れ衣を着せられた聴聞会(核分裂)とストロース(濡れ衣を着せた男)の公聴会(核融合)という2部構成になっていてそれぞれが回想シーンで進みかつ登場人物も多いので複雑だった>>続きを読む

ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

3.9

スペインの監督・オリオル・パウロが手掛けたサスペンスでラストの衝撃もあり国際的に高い評価を受けてリメイクされてるのも納得

どんでん返し系はいろいろ観てるはずなのに正直これはやられてしまった。いろんな
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.8

ウディ・アレンは自身の作品に自ら主人公を務めるので(最近はほとんどないが)そのナルシスト加減が苦手な監督だけど本作はティモシー・シャラメが主演なので一安心

大学生カップルがNYで週末を過ごそうとする
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.2

18世紀のヨーロッパを舞台にした本作はキューブリック作品の中でも特に衣装や撮影が絵画的に美しかった

内容はバリーリンドンの半生を描いたものでぶっちゃけ内容的にはよくある話なんだけど、彼の作品ではお馴
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

特にドゥニ・ヴィルヌーヴの作品はスマホやテレビの小さな画面ではなく映画館で体感すべきだと心底思うほど映像が素晴らしかった

前作以上に砂漠を背景にした遠景ショットが増えていたので内容より撮影を重視する
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ロリータ(1962年製作の映画)

3.5

ロリコンの語源ともなったナボコフの同名小説をキューブリックが映画化

公開当時のヘイズ・コードによって公序良俗に反する表現ができなかったために性的な描写が一切なくこれはテーマの本質を損ねている感は否め
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