マーティンルイスさんの映画レビュー・感想・評価

マーティンルイス

マーティンルイス

天気の子(2019年製作の映画)

3.8

生き急ぐ少年の変化を描いた物語
人間の未熟さや冷淡さの描写とは対照的に、大切なものを守ろうとする愚直な一面が鮮やかに表現されていた。また、すべてを支配しようとする人間の傲慢さを否定しつつ、自然と共生す
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.5

二度と訪れない今日という日は、かけがえのない素晴らしい時間。人生とはその連続であるという幸せを教えてくれた作品だった

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.2

Dreams are messages from the deep

壮大な神話の序章
野心や策略が徐々に露わになる様子と、主人公が救世主として確実に覚醒していく過程を、静寂と喧騒により明確に描いた今
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

power over spice is power over all

新たなSF神話の誕生
余所者の青年が、大衆を導く英雄になる過程に胸が踊る。しかし、その心中に野望を秘め手段を選ばず復讐者として突
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.3

命を奪い奪われる絶望が何度も訪れ、その瞬間が脳裏に焼きつく映画。

多くの仲間たちが消え、殺し合っている相手も同じ人間だと気付く瞬間には言葉を失う。また、静と動のメリハリが強調する、命を犠牲にする者と
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私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

3.8

主人公が変化していく過程を色彩豊かに描いたピクサー映画

ありのままの自分を愛すべきという王道テーマを主軸にしつつ、誰しもが抱く負の感情や過去の失敗すらも、自己形成してくれた大切な要素であるというメッ
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マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.7

Matrixトリロジー第3作

曇天を抜けた楽園のために、命を燃やす様が心に響く。他方の殲滅ではなく共存という形での終幕は、今も続く平和や自由を求める戦いへのアンサーでもあると感じた。
ただ今シリーズ
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海底二万哩(1954年製作の映画)

3.9

ジュール•ヴェルヌによるSF小説の映像化

70年前にここまで映像技術が進化していることに驚き!海中の神秘や巨大イカの恐怖など小説の世界観を見事に演出している。潜水艦の中も豪華でありながら、最新の技術
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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

4.1

目的の在り方を多面的な視点で描いたマトリックスシリーズの続編。

普遍的にエネルギーを得ることが機械にとって最大の目的であるのに対して、人間にとっては人生を全うするための課題であり、死を以ってこそ人生
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.7

アメリカン•プロメテウスがもたらした炎は消えることなく、今もなお人類に有り余る力と責務を課している。

オッペンハイマーの内なる心情を描いた”核分裂”
このパートでは原爆完成までの緊張感と、言い得ぬ胸
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.5

Virtual insanity

本シリーズの根底にある夢と現実の違いとは、なにが信じるに値するかという現実性の差であり、人間のちっぽけな認識だけが隔たりであると考えさせられる。しかし、作中でネオ
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ダーク・ハーヴェスト(2023年製作の映画)

3.3

ある町で続く恐ろしいハロウィンの風習。

閉塞した人間社会が織りなす醜悪さや、犠牲を当たり前に生きる人間の愚かさを描いたストーリーは良かった。しかし、登場人物の行動が常に一手遅れており、なかなか感情移
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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

3.9

入り乱れる組織内抗争から目が離せない任侠映画。

親や兄弟の関係を踏み躙る極道たちの世界で、仁義を重んじる昌三の魅力が光る。裏切りや困難な仕事に次々と直面する昌三だが、常に親や兄弟を立てつつ、組織の鉄
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

5.0

SF映画の最高傑作

文明の誕生から終着までを忠実に描いた今作。まず、アポロ11号の月面着陸以前の作品ということや後の作品にも影響を与えるスターゲートなどリアリティを追求した描写に加え、緊張感と神々し
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.8

キャラの濃い登場人物と二転三転するストーリー展開にハマる作品。

人類最強:ジェイソン•ステイサムを中心にした、各登場人物のキャラクターが味わい深い。特に、メリハリのある緊張感やスピード感溢れるアクシ
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バービー(2023年製作の映画)

3.5

バービーの視点で描く人間社会と理想像

終始コメディチックに男性•女性の在り方について描きつつ、かつて抱いていた理想像や多様性に気付いていく物語が独創的!今の時代らしいメッセージ性と作風である。
しか
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.0

死霊という曖昧な存在の恐ろしさと、それに追い詰められていく主人公ミアの様子がたまらない映画。

後先を考えず一瞬の快楽を追い求める若者の愚かさに警鐘を鳴らしつつ、その爽快感を描いたテンポの良さに夢中に
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ナイト ミュージアム2(2009年製作の映画)

3.9

ナイトミュージアム2作目🔦🌃

もし夜中に展示物が動いていたら…という夢のような物語を前作より鮮かに描いた今作。動き出す飛行機や絵画はとても浪漫があり、前作よりユーモア溢れるシーンが沢山ある。
また、
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

4.3

凸凹三兄弟がスピリチュアルな旅をする物語

ウェス•アンダーソンならではの絵本のような作風は、今作でも健在でこの世界観の虜になる!他者との繋がりは不明瞭で疑うこともあるが、旅を通して自分を想ってくれる
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ズーランダー(2001年製作の映画)

3.7

おバカでクールなファッションモデルに夢中🕶️

豪華すぎるカメオ出演に加え、終始IQ3で展開していくストーリーが逆に痛快!ブラックジョーク溢れるシーンもあるが、置いてかれることなく楽しめるコメディばか
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.2

ゲームの平凡なモブキャラが主人公になり、現実にも影響を与えていく物語。

”what’s more real than a person tryin’to help someone they love
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エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

3.4

終始脳ストップで楽しめる筋肉アクション映画!

前作まではレジェンドスターの参戦や、スタローンを始めとした渋くて厳つい爆裂イケオジが魅力だったが、今作はジェイソン•ステイサムを主演に迎え、キレのある殺
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.7

時代の栄華や生きる尊さを、温かく甘く刺激的に伝える作品。
繰り返す別れと失われていく時間の中で、愛と敬意を以つ生き方が、日々の趣深さに気付かせてくれる。単純だけど忘れてしまう、そんな幸せや美しさに満ち
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

最強エンタメ:ゴジラの第37作目!

命を無下にして来た戦時中の日本に対する恨み、死んで行った者やその家族の苦しみ、戦争や災害へのトラウマ…..あらゆる負の感情を具現化したゴジラに感服。また、負を連鎖
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ロジャー・ラビット(1988年製作の映画)

3.9

アニメと実写だけでなく、著作権の垣根すら超えた名作。

全編見るテーマパークと言えるような、ミッキーやバッグス•バニーなどの夢の共演に胸踊る!また、オトナな雰囲気が漂うシーンも多いが、決して悪趣味にな
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シザーハンズ(1990年製作の映画)

4.1

ハサミの両手を持つ人造人間が魅せる、ある冬の物語。

人間の愚かさや浅はかさがエドワードの純粋さを際立たせ、胸が苦しくなる。狭い世間の中で生きることの息苦しさをティム•バートンならではの世界観で表現し
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.8

インディ•ジョーンズの終着点。

これまで夢と宝を追いかけてきたインディ•ジョーンズ。彼の物語は常に見る者に童心を思い立たせ、浪漫を感じさせてくれる。ハリソン•フォードの年齢故か控えめなアクションとカ
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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.8

少年たちが恐怖を乗り越えた夏の思い出🎈

まず、無慈悲な恐ろしさとユーモアを併せ持つペニー•ワイズが魅力的!恐怖を植え付ける怪物ピエロなのに、どこか幼稚にも思えるギャップがたまらない。
子供達が背伸び
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マレフィセント2(2019年製作の映画)

3.5

『マレフィセント』の続編。
なぜこれまでマレフィセントが悪役として描かれてきたかを語る作品。

種族間の争いや根強い差別主義に対する批判が随所で感じられるものの、少しキャラクターの設定に粗さが感じられ
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マレフィセント(2014年製作の映画)

3.7

『眠れる森の美女』の悪役マレフィセントを主人公に加筆した作品。

ダークな雰囲気と美しさを纏うアンジェリーナ•ジョリーが最高!登場するだけでファンタジーな世界観をより現実的なものに感じられ、作品全体の
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.1

自称99%成功させる殺し屋のカルマ

まず、冷静さと必死さを両立した遁走で臨場感を伝えまくるマイケル•ファズベンダーが、最高にシュールでクール!常に自分を戒めつつ仕事をこなす姿は、従来の殺し屋キャラよ
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マイティ・ソー(2011年製作の映画)

3.6

ドラマ『ロキ2』後に再鑑賞

ソーとロキの苦悩を軸に、ファンタジーな世界観でヒロイックを描いており何も考えず楽しめる。
また、多くのMCU作品に登場する2人の物語が、ここから始まったんだなと感慨深かっ
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.7

ホラー映画の金字塔であり、原作者に最も嫌われた名作

ジャック•ニコルソンを始めとしたキャストの怪演
左右対称な構図と被写体を常に中心に捉えたカメラワーク
頭にこびりつくゴア描写
ジワジワと迫り来る狂
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骸骨の踊り(1929年製作の映画)

3.6

もうすぐハロウィンっ!💀

骨を叩く心地良い音に合わせて踊る骸骨たちが可愛い🦴
ウォルト•ディズニーの楽しくて愉快な発想に心躍る作品!

カリガリ博士(1920年製作の映画)

4.1

初代どんでん返し映画!

幾何学的な背景と響き続けるクラシックは、奇妙な夢を見ているような不思議な気分にさせてくれる。また、今作の恐怖を伝える演出にも感銘を受けた。観客に怖がらせるのに叫び声やジャンプ
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

4.0

ロアルド•ダール×ウェス•アンダーソンの奇想天外で温かい短編映画

ワンカットのように淡々と進むカメラワークやCGを使わない仕掛け絵本のようなセットの数々は、観ているだけでワクワクする!
登場人物がみ
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