たむさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ブリックレイヤー(2023年製作の映画)

3.0

レニー・ハーリン監督最新作です。
レニー・ハーリン!?
久々なアクション映画ですが、ちょうどいいという冠をつけたいぐらい、映画としてちょうどいいです。
80〜90年代のアクション映画の系譜にあり、どん
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FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

3.0

イルミネーションスタジオの新作の主人公は、鳥です。
イルミネーションの作品は、物語よりもキャラクター重視で、本作も、そんな一本です。
カモたちが住み家からジャマイカに向かう旅が描かれます。
テンポの早
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ミニオンの月世界(2024年製作の映画)

3.0

『FLY』と同時上映のミニオンの新作です。
まさかベクターのその後が描かれるとは…。
ミニオンは短編フォーマット向きの作品で、休む暇なくギャグを連打してきます。
荒唐無稽な表現の楽しい作品ですね。

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

3.5

ベルリン国際映画祭コンペティションに入ったアメリカの実話です。
1968年を舞台に、ベトナム戦争反戦デモなど、時代が変わっていく中で、女性の中絶を行っていた女性グループが描かれます。
社会派なテーマを
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ポーカー・フェイス/裏切りのカード(2022年製作の映画)

2.8

ラッセル・クロウ監督第2作はクライムムービーの皮を被った好きなものを盛り込んだ印象です。
一作目がスケールの大きなダイナミックな作品でしたが、本作は『スタンド・バイ・ミー』的なスタートから、言いたいこ
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ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター(1993年製作の映画)

4.2

30年前のジェーン・カンピオン監督の金字塔が4Kデジタルリマスター版で公開です。
昔にVHSで観て以来、初のスクリーンでの鑑賞でしたが、当時は何もわかってなかったと反省です。
本作を語るときにやたらと
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キラー・ジーンズ(2020年製作の映画)

2.7

Amazonプライム・ビデオ見放題終了間近、カルト映画をやっと鑑賞です。
殺人ジーンズのホラー映画ジャンルで、奇抜なアイディアで勝負してきます。
カナダ映画の良いところで、個性は時にハリウッド映画を凌
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アンダードッグ 二人の男(2016年製作の映画)

3.0

Amazonプライム・ビデオ見放題終了間近のマブリー映画です。
悪人しか出てこない、裏社会もので、テーマとしては、ケン・ローチ監督やダルデンヌ兄弟監督を目指しながらも、微妙なところに不時着した印象です
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変な家(2024年製作の映画)

2.5

Jホラーは横溝正史的な世界に救いを見出したのでしょうか?
怪談実話系、家の間取りの恐ろしさ、という着眼点の面白さから、『残穢』的なものかと思いきや、ザ・ミステリーな構成です。
個人的には怖さよりもホラ
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

3.3

劇場で凄まじい大ヒット…という事で、原作見アニメも一回も観たことがないですが、飛び込みました。
これは一見さんも歓迎の一試合を描く作品でした。
『THE FIRST SLAM DUNK』は早くも大きな
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.7

大スクリーンで映画を観る事の素晴らしさを再発見出来る、映像と音響の凄まじきシリーズ第2作です。
クリストファー・ノーラン監督とドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は別格であることを証明するIMAXフォーマットの最
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薄氷の告発(2023年製作の映画)

3.5

今週公開の韓国映画は、『ビニールハウス』と本作という非常に社会派の、それも告発するタイプの作品です。
クレジットにはフィクションとは出てきますが、基になった事件はあるようです。
似たような作品に『トガ
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.5

リュック・ベッソン監督の新作がヴェネツィア国際映画祭のコンペティションに入ったという個人的にはある種の衝撃が走った作品です。
フランス映画史上の巨額の制作費でSFを作って大コケ、良くも悪くもB級のヒロ
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.6

韓国の映画賞で主演女優賞をほぼ独占した社会派映画です。
イ・チャンドン監督の映画を観ているのか、と思うほど、テーマがもりもりに盛り込まれています。
そこが本作の評価の分かれ目な気がしますが、あまりにも
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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.5

実際の未解決殺人事件を描いたフランス映画です。
世界的にもこの題材の映画は、時々現れ、かなり高いクオリティの作品となることが多いです。
無理やり犯人を見つけ出す、あるいはこの人ではないか、という事も映
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甘酸っぱい(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

『イニシエーション・ラブ』の韓国リメイクです。
観てたら、似てるな、と思ったら、完全にリメイクでした。
本作のオチはなかなか凄いのですが、クライマックスの表現が、オリジナルが好みではないため、うーんと
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ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

4.0

ジャン=リュック・ゴダール監督最後の映画は、予告編…。
しかも死後に発表された事もあり、ゴダール監督は最後まで観客を翻弄します。
ゴダール監督の多くの作品を観てくると、もはや理由のわからなさは、笑わせ
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.6

20年以上に及ぶ二人の女性の友情を描く作品です。
香港映画を韓国でリメイクした作品ですが、年代記と心理と都市を複合して葛藤させ、韓国独自の映画に昇華しています。
懐かしさから現実の厳しさに直面していく
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

2.8

待望のマシュー・ヴォーン監督の新作スパイ映画です。
アップルオリジナルで、劇場公開から配信へ、のスタイルで製作費2億ドル、やりたい放題やったのでは?と期待は上がりますが…。
決してつまらなくはなかった
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

スパイダーマンスピンオフで『モービウス』に続いて、というよりもそれ以上に大コケした作品です。
ただでさえミステリー映画が苦手な私が鑑賞というマイナス要因としても、謎が引っ張るような謎じゃないところが一
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

カンヌ国際映画祭パルムドール受賞、アカデミー賞作品賞ノミネート中の法廷劇です。
挑発的なタイトルと二転三転する状況の中で、映画は観客に委ねられていきます。
そのため、映画を読み解く事に鑑賞している間、
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.3

サッカー史上に残る奇跡の実話を映画化したタイカ・ワイティティ監督した新作です。
個性と世界観のマッチングが得意な監督らしく、サッカーチームとサモアの世界が見事に描かれます。
ドキュメンタリー映画にもな
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麻薬王(2017年製作の映画)

3.3

初期の頃のNETFLIXオリジナル作品です。
過剰に過激な題材を狙っている印象の残る映画です。
実話を基にして、麻薬王へと駆け上がっていく男をソン・ガンホさんが演じています。
韓国ノワール映画の一本で
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ラスト・リペア・ショップ(2023年製作の映画)

3.6

こちらもアカデミー賞短編ドキュメンタリー映画賞にノミネートした音楽映画です。
サーチライト・ピクチャーズのドキュメンタリーなので、クオリティは保証済み。
楽器の修理を行う人々の人生が語られます。
アメ
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ニモーナ(2023年製作の映画)

3.5

アカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートしたファンタジー映画です。
『ヒックとドラゴン』を初めて観たときのような革新的な印象を持ちました。
同性愛や怪物との交流、人間と怪物の友情は成立するか、とい
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.6

才能ある監督と主演のコラボレーションはいつも映画ファンの夢です。
アリ・アスター監督、ホアキン・フェニックスさん主演の本作はその夢の実現であり、表現は悪夢である、という作品です。
主人公の名前はBea
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THEWILD 修羅の拳(2023年製作の映画)

3.2

今年3本目のパク・ウンソンさん、しかも本作は主演です。
韓国ノワールのセオリー通り、善人になろうとしているのに、環境がそれを許さない作品です。
容赦無いドラマが展開する韓国残酷物語です。
本当に悪い顔
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.5

ジャパンプレミア、本物マブリー初来日鑑賞です。
遠くの席でしたが、マブリーの迫力、愛らしさ、気配り、素晴らしかったですね。
さて、日本では初のIMAX版で鑑賞ですが、まぁパンチの打撃音の凄さ…『ジョン
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.2

あまりにもうますぎるシナリオに脱帽するしかない、韓国時代劇サスペンスです。
観客を完全にコントロールし、何を知り、何を知られてはいけないか、徹底的に計算された脚本の技巧の凄まじさ。
史実をもとに構成さ
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ジェントルマン(2021年製作の映画)

3.3

悪い権力者に立ち向かう、韓国映画が最も得意とする、もはやジャンル映画なクライムムービーです。
確かに、物語の筋としては、多くの韓国ノワールと共通するところはありますが、このクオリティが量産されている、
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ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男(2023年製作の映画)

3.5

アカデミー賞主演男優賞にノミネートしている実話をもとにした作品です。
ワシントンへの行進の立役者でありながら、これまであまり語られてこなかったラスティンの物語です。
黒人である事で白人から差別され、同
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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

3.5

ブラムハウス史上最高のヒット作となったらしいホラー映画です。
ホラーとユーモアが合体した構成はブラムハウス得意の物語方法ですが、本作はかなり画期的な事にも挑戦しています。
その事によって分かりづらい、
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カラーパープル(2023年製作の映画)

3.5

辛い物語こそミュージカルで、というミュージカル映画の最近の傾向にも乗っている『カラー・パープル』です。
原作は未読ですが、スピルバーグ監督作品の中でもしんどい、辛い作品です。
サウンドとテーマはよりパ
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.5

ビクトル・エリセ監督31年ぶりの長編映画の公開は、事件というより奇跡に近いもので、個人的には今最もしなければいけないのはこの映画を観ることではないかと思っています。
それほど本作は映画そのものについて
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パペットシャーク(2022年製作の映画)

2.5

またサメ映画にむちゃくちゃな映画が誕生しました。
『セサミストリート』などでお馴染みのパペットを使ったサメ映画です。
アイディアはユニークで、実写の背景にパペット、というのも味がありアナログの面白さが
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シーワールドZ(2021年製作の映画)

2.5

安定のアサイラムクオリティのモンスターゾンビパニック映画です。
水族館でゾンビウイルスがばら撒かれ、職員たちの戦いが描かれます。
『ズーンビ』に続いて水族館で、という監督ですが、まぁいろいろな生物がゾ
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