地底獣国さんの映画レビュー・感想・評価

地底獣国

地底獣国

蛇の道(1998年製作の映画)

4.0

YouTubeの角川シネマコレクションチャンネルで2週間無料公開されてたので久しぶりに鑑賞。

いやあ、やっぱり乱暴で無様で不気味な映画やなあ。翔さんが「この部屋は防音だ。いくら叫んでも外には聞こえな
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夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)

3.7

ギラギラしたロッド・スタイガーと激渋ジェームズ・コバーンの関係性に萌える映画。中盤ホチキス機関銃を手にしたスタイガーとMG 42を持ったコバーンが橋の上を行く敵部隊に銃弾の雨を降らせるシーンは目が幸せ>>続きを読む

THX-1138 ディレクターズカット(1971年製作の映画)

3.3

未来のディストピア社会を表現するのにすっごく工夫してやり繰りしてるのが伝わってくる作品。この辺りのセンス、若い頃のルーカスは冴えてた。

そしてクルマ好きの面も後半のチェイスでいかんなく発揮されている
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ワンス・アポン・ア・タイム/天地大乱(1992年製作の映画)

3.7

なんかおんなじこと何度も書いてる気がするが、コメディパートはどうも自分の性に合わない。あと黄飛鴻のけっこうな唐変木ぶりに時々「おいっ!」て言いたくなる。

とはいえアクションパートは日本公開時の「腰抜
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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.2

仕事帰り、終電の終点まで寝過ごして折り返すことはできず、タクシー代も無く、深夜バスに乗ろうとしたら何故か故障して結局歩いて帰る羽目になり…というお話し。

主人公が移動する地下鉄車両の中で船を漕ぎ出し
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セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

2.9

ザヴィエ・ジャン監督のサメ映画。「ファラン」で主役を務めたナシム・リエス(ナシム・シ・アフメド)が本作には水上警察の警官アディル(軍歴あり、トラウマ持ち)の役で出ているが全然見せ場ナシ。

人物造形が
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マグダレーナ・ヴィラガ(1986年製作の映画)

2.7

なんつうか、いろいろ試そうとしてるのは伝わったが、それだけで興味を持続させるのは困難で、途中5回ほど10秒前後意識が飛んでしまった。「ブレインウォッシュ」を先に観てなかったらもっと長時間寝てたかも。>>続きを読む

Sangre de unicornio(2013年製作の映画)

3.2

ユニコーン・ウォーズの原型となった短編。構成がシンプルな分「カインとアベル」要素が前面に出ている。

地に堕ちた愛 完全版(1984年製作の映画)

3.5

若干の心霊要素が入っているものの、ストーリーは特に分かりづらい訳ではない。

だがとにかく登場人物の心理の動きには「えぇ?そっちに行くん?」てな感じで終始困惑。話にはノれないのに展開から目が離せない何
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FARANG/ファラン(2023年製作の映画)

3.4

主人公が死の淵から蘇ってからの展開の適当さがね…「そこは突っ込んでくれるな」という事かもしれんが、前半丁寧な描写を積み重ねていた分、どうしても気になってしまった。

とはいえ痛くて血みどろで男女平等な
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ライド・オン(2023年製作の映画)

3.6

ちったぁお前もアクションせいよ呉京!などという事はさておき。

ジャッキー扮するルオ・ジーロンが最後の撮影で重大な決断をする所で「ここまでの展開でモヤっと来た要素はこの場面のためやったのか」と腑に落ち
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ユニコーン・ウォーズ(2022年製作の映画)

4.0

自分の中ではフュリオサを頭ひとつ超えてきた。

バンビ風もののけ姫に始まりフルメタルジャケット、地獄の黙示録、マッドマックス怒りのデスロード、スターシップトルーパーズ、野火、西部戦線異常なし等々の記憶
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.9

なげぇ‥

いやまあ、十五年以上の歳月を描いてるんで長くなるのはしょうがないっちゃあしょうがないんですがね。それと2〜4作目のような英雄譚ではなく虚しさを伴った復讐譚だということもあり何というか、タラ
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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.7

いつ見てもフワフワした感じのカイル・マクラクラン(30年経ったツインピークスシーズン3でも変わってなかった)!安心安定のイッちゃってる奴演技?デニス・ホッパー‼︎終盤無理くり話を畳みに行くけど、何故か>>続きを読む

ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー(2022年製作の映画)

3.5

映画史における「男の視線」、それが如何に女性の主体を奪い性的搾取してきたかという事を分かりやすく解説。

セクハラの権化ヒッチコックや彼のフォロワー第一人者であるデ・パルマといった典型例から、オーソン
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ベイブ/都会へ行く(1998年製作の映画)

3.7

動物版「マッドマックス・サンダードーム」

前作の世界的ヒットを受け、満を持して偉大なるジョージ・ミラー自ら監督したものの、本領発揮し過ぎて大コケした作品。

いやでも、冗談抜きで、いろいろ上手く行か
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ハッピー フィート(2006年製作の映画)

3.1

異分子、逸れ者が故郷を離れて、苦難の旅を経て英雄的行為を為すという、ミラー映画ではお馴染みのストーリーだが、終盤の展開が「何故そうなる?」の連続で萎えた。

とはいえ、後年のfury roadの原形と
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関心領域(2023年製作の映画)

3.6

ヘス一家の日常を淡々と追っていく中で不穏な要素をスムーズにぶっ込んでいくのは素直に「上手えなあ」ってなるが、やはり後半は冗長に感じてくる。殊にルドルフが単身赴任してからはその感覚が強く(博物館のシーン>>続きを読む

碁盤斬り(2024年製作の映画)

3.6

いろいろ言いたい事(コメ欄)はあれど、一瞬でヤバい眼つきに変わる草彅剛(中学生円山思い出した)と「ぬけぬけ」という言葉がしっくりくる斎藤工が良すぎたんでそれなりの満足度。

ゴジラ FINAL WARS(2004年製作の映画)

3.3

追悼:中尾彬という事で中尾氏が出演した最後のゴジラ映画をうろ覚えレビュー。

中尾氏は冒頭のゴジラvs海底軍艦の場面で艦長役(副長は上田耕一氏)、短い出番ながら(部下にパワハラしまくってそう)と思わせ
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ドラマ版は未見。

バンド・デシネ原作で、寓話としての側面が強いんでリアリティ云々は置いとくとしても、人肉それも赤子のを食ったことある奴が、「陸のエビ」🪳ういろうにそないにショックを受けんなよ、とは思
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ソイレント・グリーン デジタル・リマスター版(1973年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

今を去ること十年余り、「クラウドアトラス」を観に行ったら中盤いきなり本作のネタバレ(登場人物の1人がチャールトン・ヘストンの最後のセリフを叫ぶ)を喰らってしまい、以来見る気が失せていたんだが、せっかく>>続きを読む

ユキの異常な体質 / または僕はどれほどお金がほしいか(2017年製作の映画)

3.0

配信サイトでのあらすじ: 記録的な吹雪の日、突然ひとりの女が部屋に現れた。女がふぅっと息を吹きかけると、ねむっていたパパの顔がみるみるうちに青ざめていって、死んだ。女は次の冬にも部屋にやってきてパパを>>続きを読む

皆殺しの天使(1962年製作の映画)

3.7

限定空間に閉じ込められた人達が次第に追い詰められ理性を失い、いがみ合い、絶望し、というのはディザスターパニックやゾンビアポカリプス映画でよく見る光景なれど、ここまで摩訶不思議なものはなかなかお目にかか>>続きを読む

ローリング・サンダー(1977年製作の映画)

3.5

とにかく主人公が何考えてるか分からんけど、病んでるという事は分かるのが怖い。

序盤の会話だと妻の浮気は諦めてるけど息子には執着してるような口ぶりで、クライマックス前に部下と話す時も「息子を殺した奴ら
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アモーレの最後の夜(2023年製作の映画)

3.7

主人公フランコは35年勤め上げ退職を目前に控えた警察官。だが妻の親戚が裏稼業を手掛けていて、彼の持って来た話を契機に、退職前夜にのっぴきならない状況に陥る…

元はと言えば親族に反社(と繋がりのある人
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朽ちる(2024年製作の映画)

3.3

ゾンビパンデミックで孤立した団地に住む老夫婦。認知症の妻を介護する車椅子生活の夫、助けが来る気配も無く‥というお話。

ゾンビ映画そんなにみてるわけでもないんで既にあるネタなのかもしれんが、「その発想
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ミカエル(1924年製作の映画)

3.3

ミカエルの残念なイケメンぶりよ。

そしてクロード・ゾレはちょっと本宮泰風に似てる気がする。

またヴィンセントは襲われる(2023年製作の映画)

3.3

ゾンビの出ないゾンビ・パンデミック映画の新たなバリエーション。

「眼を合わさなければ襲われない」「飼い犬が警報を発してくれる」という事以外一貫した法則性が無く、それ故の不条理な不安と恐怖が掻き立てら
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.4

「まどマギ『叛逆の物語』」「ジェイソン・ボーン(2016)」「トイ・ストーリー4」同様、一度畳んだお話のその先を語る難しさを痛感。

140分間いろんな展開があったうえで、「ここまでは序章です」みたい
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.5

ロンギヌスの槍!
ドラゴンズ・ブレス!
地獄の聖書!

厨二心をくすぐる設定やガジェット満載なの嬉しすぎる。

それと「最後に頓知で勝つ」っていうのは往々にして「そんなんでええんかい⁉︎」と萎えてしま
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ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

3.3

アヴァンギャルドジュヴナイル映画

水銀コバルトカドミウム〜♪と、一度聴いたら耳にこびり付くフレーズが秀逸な主題歌「かえせ!太陽を」。作詞した監督も気に入ったのかOPクレジット含め劇中で3回流してる。
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

3.3

例によってドツボに嵌って抜け出せない人の話。なんとなーく「過去にもついつい悪手を打ってしまって今この状況に陥ってるんやろな」と思わせる、同情したいようなしたくないような絶妙な塩梅の主人公ウェンディ。>>続きを読む

鬼平犯科帳 血闘(2024年製作の映画)

3.1

悪くは無いんだが‥

88分ぐらいで済む話をクドクド説明したりリプレイしてんじゃあない!「お分かりいただけただろうか」って幻聴が聞こえてきたわ。

それからせっかく金払って劇場に足運んだんやからお土産
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胸騒ぎ(2022年製作の映画)

3.2

「よく知らない人に声をかけられてついていっちゃいけません」
「リゾート地とか休暇で浮かれてると厄介な事に巻き込まれたりするから気をつけろ」

感じ悪さが徐々に積み重なっていくのはワクワク?したけど、中
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恐怖の報酬(1953年製作の映画)

3.6

Netflix版は未見

例によって先に観た方(ドキン版)の印象に引っ張られてる所為もあろうが、トラックが出発するまでの話がタルい。

道中で発生するトラブルや立ち塞がる難関についてはどちらも趣向を凝
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