平太郎さんの映画レビュー・感想・評価

平太郎

平太郎

ダーティ・セブン(1972年製作の映画)

3.0

ジェームズ・コバーンとテリー・サバラスの対決が見れると思っていたので拍子抜けした。テリー・サバラスの見せ場無し。スター俳優の無駄使い。

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.5

モノクロでナレーションもBGMもないので‘間’を多く感じた。‘間’を埋めるため、自分なりに様々なことを考えていると、いつしか自分の内面を覗かされていることに気づいてしまった。

黙ってピアノを弾いてくれ(2018年製作の映画)

3.4

個性的なピアニスト、チリー・ゴンザレスのドキュメンタリー作品。
恵まれた家庭に生まれ、恵まれた環境で育ち、ピアノ以外も器用にこなし、全然生きづらそうじゃない。そのクセに人の心を揺さぶる天才的な才能はズ
>>続きを読む

バイオレント・サタデー(1983年製作の映画)

2.9

サム・ペキンパーの遺作にあたる本作だが、正直な感想はイマイチ。
ストーリーは分かりにくいし、登場人物の行動原理に説得力も感じなかった。

(2023年製作の映画)

3.7

2回連続で鑑賞。1回目は独特の歴史観にかなりの違和感があってストーリーが頭に入ってこなかったが、2回目は歴史解釈の善し悪しは別にして、物語に集中しようと努力した。ゴア表現や笑いのノリには乗れたのでそれ>>続きを読む

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.6

再鑑賞。
ラス・メイヤー的なお下劣感が楽しいタランティーノの60~70年代B級映画オマージュ作品。
過激なゴア表現もあって見応えもバッチリ。
定期的に観たくなるバカ映画(褒め言葉)のひとつ。

フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

3.7

何度目かの再鑑賞。
ロバート・ロドリゲスがノリノリで撮ったB級映画オマージュのクライム&ホラー。
小難しいことは考えずにハードルを思いっきり下げて楽しむべき作品。
サイコな性犯罪者リッチー役のタランテ
>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.5

期待通りホンワカした気分になれる作品だった。キモカワなビジュアルもだが、マルセルのキュートな声がなんといっても最高。ずっと聴いていたいくらい好き。

で、調べたら普通に大人の女優(ジェニー・スレイト)
>>続きを読む

荒野のガンマン/致命的な仲間(1961年製作の映画)

3.2

サム・ペキンパーの監督デビュー作。
古傷のせいでまともに銃が撃てない元軍人が主人公という設定なので最後までカタルシスを得ることが出来ずモヤモヤは残ってしまう。しかし鑑賞後感は悪くない。
あまり完成度高
>>続きを読む

ミッシング(2024年製作の映画)

4.6

邦画で一番新作を楽しみにしている吉田恵輔監督だが、最新作にあたる本作の最初のイメージはいつもとちょっと違った。
石原さとみを主演で新作を撮影中という情報を耳にした時、正直なところ、吉田恵輔もやっぱりそ
>>続きを読む

デビルズリジェクト〜マーダーライドショー2〜(2005年製作の映画)

3.7

前作の無駄な部分を削ぎ落として、かなりシンプルな構成になっており、個人的にかなり好印象。
殺戮一家のある種爽快な悪行の数々と、警察隊のバトルが最高に楽しかった。
ラストのカッコ良さも含めてシリーズ最高
>>続きを読む

マーダー・ライド・ショー(2003年製作の映画)

3.0

三部作というを知らずに、三作目だけ鑑賞していたので、前日譚、前前日譚を楽しみにしていたが、監督デビュー作となる本作は肩の力が入りすぎたのか、アレもコレもと何かとっちらかった印象が残ってしまった。
やり
>>続きを読む

無頼プロフェッショナル(1971年製作の映画)

3.0

リー・ヴァン・クリーフが強盗団のリーダー、キングを演じたコメディ風味のマカロニウエスタン。ジーナ・ロロブリジーダが物語を良い感じにかき回す峰不二子的な役回りをつとめている。
軽妙なタッチでなかなか楽し
>>続きを読む

ビリー・ザ・キッド/21才の生涯(1973年製作の映画)

3.8

久しぶりに再鑑賞して、「ワイルドバンチ」と同様に若い頃にはなかった男のロマンや哀愁を感じることができた。
ボブ・ディランの音楽は西部劇と相性がよく、作品の世界観に厚みをもたらしていたが、俳優としては存
>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.8

前作「X」は往年のホラー映画オマージュによるある種のパロディ作品という印象しかなかったが、本作を鑑賞して前作のイメージまで変わってしまった。
アメリカ南部の田舎にある典型的な封建性、移民の苦悩、ジェン
>>続きを読む

コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.6

かなりブラックなコメディ。森林警備隊のおばさんの最期がめちゃくちゃ面白かった。
終盤、かなり強引に良い話風にまとめだしたのが白々しく感じられた。不謹慎なまま突きぬけてくれたらかなり好きな作品になってい
>>続きを読む

炎のデス・ポリス(2021年製作の映画)

3.4

初期のタランティーノ作品のようなB級の体をとったアクションエンターテイメントの良作だと思っていたが、結果的にはギリギリB級の域を超えることが出来なかったという残念な印象が残ってしまった。
緩急の少ない
>>続きを読む

ストリートファイター(1975年製作の映画)

3.6

拳ひとつで戦う喧嘩屋の物語。この仕事はあくまでツナギだという主人公は老境を迎えて明らかにピーク過ぎているが、終始バックグラウンドは語られない。
借金まみれのマネージャーとヤク中の医師という危なげなチー
>>続きを読む

ワイルドバンチ(1969年製作の映画)

4.8

久しぶりの再鑑賞。
昔は派手なガンアクションの西部劇という印象しかなかったが、人生の折り返し地点を越えた今、めちゃくちゃ心に響く作品になっていることに気づいた。
女性や若い人には鼻で笑われるだろうが、
>>続きを読む

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

3.9

モノクロ版の方がCGの粗が隠れるし、ゴジラの不気味さや怖さが強調されて良かった。あと何故だか、NHKの朝ドラのような大袈裟な芝居がこちらでは(佐々木蔵之介は別にして)あまり気にならなかった。
ここまで
>>続きを読む

荒野の七人(1960年製作の映画)

4.0

正直なところ、「七人の侍」が好き過ぎるので、どんなケチをつけてやろうと粗探しのつもりで鑑賞し始めたが、途中から面白さで夢中になってしまった。
本家では希薄だった敵役のキャラ描写がしっかりされていたとこ
>>続きを読む

怒りの荒野(1967年製作の映画)

3.8

二人の師匠の間で板挟み状態になる主人公。ラストの避けられない師弟対決が何とも悲しかった。リー・ヴァン・クリーフの渋さが際立つマカロニウエスタンの名作。

ボーイ・ミーツ・プサン(2006年製作の映画)

3.4

江口のりこ目当てで鑑賞。
旅先の恋愛ストーリーとしてはありがちな内容ではあるが、ドキュメンタリーチックなカメラワークと柄本佑の自然体の演技、そして江口のりこの独特の魅力で上映時間の80分があっという間
>>続きを読む

ユリ子のアロマ(2010年製作の映画)

3.3

江口のりこ目当てで鑑賞。
匂い(臭い)フェチのアロマセラピストと剣道部に所属する男子高校生の歪んだ恋模様をコミカルに描いた作品。
男女が逆転していたらかなりヤバい年齢差カップルではあるが、何故か嫌悪感
>>続きを読む

現実を受け入れるべく夢を見る(2020年製作の映画)

3.4

「みなに幸あれ」の下津優太監督の短編作品。
YouTubeにあったので鑑賞してみた。
とても好きな世界観。こういう作家が日本に出てきたのが嬉しい。

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.5

不気味でシュールでコミカルなホラー作品。
田舎町の設定なのに標準語で喋ったりする残念なところもあるが、個人的には好きなタイプの作品。あと、ポスタービジュアルは100点。監督の次回作に期待したい。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

アマプラで鑑賞。
ゴジラまわりのCGはアカデミー視覚効果賞受賞も納得の素晴らしさで、日本でもここまで作れるんだと感動した。
ただ、問題はドラマパート。NHKの朝ドラ的な大袈裟な芝居がかなり酷かった。
>>続きを読む

さすらいのガンマン(1966年製作の映画)

3.3

バート・レイノルズが先住民族の役をしているのに違和感があったが、wikiで調べたら彼がチェロキー族というネイティブアメリカンの血を受け継いでいることを知り、納得した。ただ、セルジオ・コルブッチ作品の中>>続きを読む

豹/ジャガー(1968年製作の映画)

3.8

メキシコ革命を描いたマカロニウエスタン。機関銃や大砲をもちいた戦闘シーンが西部劇とは思えないほどド派手。
先の読めない展開や人物描写も魅力的で、コワルスキとパコの裏切り裏切られつつの友情が最高に良かっ
>>続きを読む

殺しが静かにやって来る(1968年製作の映画)

3.6

セルジオ・コルブッチの代表作。
復讐モノの西部劇として、ありがちな設定だと思っていたが、ラストの展開でこの作品が評価されていることに納得がいった。
映画の定石を無視したような演出ではあるが、運命の無情
>>続きを読む

黄金の棺(1966年製作の映画)

3.5

セルジオ・コルブッチによるマカロニウエスタン。
登場人物のほとんどがクソ。唯一のまともな人物であるベンは頼りないし、一家の長であるジョナスを演じるジョゼフ・コットンが典型的主役顔であるにもかかわらず、
>>続きを読む

トムボーイ(2011年製作の映画)

3.7

一見すると、まだセクシャリティが確立する前の子供時代の甘酸っぱい恋愛ストーリーって感じだが、LGBTQで自己のアイデンティティに悩む当事者にとってはもっと重みのあるテーマを持った作品なのかもしれない。>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.8

事件系のpodcastで福田村事件のあらましは知っていたが、こうして映像作品として見ると改めてズシンと重い衝撃を受けてしまった。
日本人としては忘れてしまいたいような忌わしい事件ではあるが、こうして作
>>続きを読む

セブン・デイズ・イン・ハバナ(2012年製作の映画)

3.8

キューバの首都ハバナで1週間に起った些細な出来事を切り取ったオムニバス作品。
南国特有のけだるさ、美しい景色、葉巻、ラム酒、キューバ音楽にダンス、そこで生活する人々の鼓動や息づかいまで感じれるような気
>>続きを読む

殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

3.5

タイトルがまんまなので思いっきりハードルを下げて鑑賞したのが幸いし、意外と楽しめた。
つっこみ所は多いが、スリリングな演出やカメラワーク、キャストの魅力も含めて、期待以上。以前観たよく似た設定のサスペ
>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.7

独特の気まずい空気感は大好物だが、ストーリー展開は想定内でしかなく、意外性はなかった。このわかり易さはエンタメ作品として、より多くの観客にむけてのアピール材料にはなるが、「フレンチアルプス」のようなシ>>続きを読む

>|