しーかずさんの映画レビュー・感想・評価

しーかず

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グッドナイト・ムーン(1998年製作の映画)

4.1

王道でありながら最高の映画だった。継母と実母、子供2人との関係性やそれぞれの複雑な感情が入り混じりながらも、登場人物それぞれの感情表現がシンプルで分かりやすく描かれているので、非常に観やすいし、コメデ>>続きを読む

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

すごく面白かった。天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・ガンバーバッチ)の伝記作品で、第二次大戦中のドイツの脅威や、その中で行われたエニグマ暗号解読の極秘作戦を中心にしながら、チューリングがど>>続きを読む

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

主人公リーの過去が悲しく重過ぎるのと、焦燥感やリアリティーのある作品。兄の急死で引き取ることになった甥パトリックとの人間ドラマが軸と見せかけて、リーの過去との対面に重きを置かれてると感じた。リーがマン>>続きを読む

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

3.9

突然の死で恋人サシャを失ったロレンスと、姉を失ったサシャの妹ゾエを中心に、遺された人の日常が描かれた作品。フランス映画らしい静かな雰囲気と、粗めの情緒ある映像。サシャが亡くなった夏と合わせてドイツ、パ>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.2

今年のアカデミー賞2部門受賞作。個人的にかなりの衝撃作で、ホラー映画以上の恐怖や不安を感じた。平和な家族の日常と、壁を隔てた奥で広がる全く別の暗い世界。実際にアウシュビッツ収容所の内部や虐殺の様子は一>>続きを読む

アトラス(2024年製作の映画)

3.0

Netflixオリジナル作品。プッシュされてる通り映像は綺麗だしお金がかかってると思うけど、逆にそれ以外特筆すべき点が見当たらなかった。AIと人間の戦争という構図もよくある王道だし、その中でも展開が少>>続きを読む

コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.5

良い具合に力を抜いて楽しめる映画だった。コカイン中毒になって凶暴化するクマによるパニック要素と、コカインを回収しに来る売人、保安官、地元の不良、遭難した女の子と探しにくる母と、登場人物が多くてそれぞれ>>続きを読む

愛、アムール(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

老老介護や見守る親族、そして誰もが訪れる死について、観た人それぞれが様々な立場や角度で感じるものがある作品だと思う。オーストリア、フランス、ドイツ合作の映画ということで、ハリウッド映画にはない良い意味>>続きを読む

誰も眠らない森 Part 2(2021年製作の映画)

3.6

シリーズ2作目にして、ものすごく映画として評価が難しい衝撃作。全体の評価が低いのもまあ納得ではあるんだけど、映像は結構クオリティー高いと思うし、後半の展開はどのスラッシャー系作品にもないぶっ飛び方をし>>続きを読む

リプリー(1999年製作の映画)

3.8

面白かった。設定や展開に無理があり過ぎてツッコミどころだらけではあるけど、イタリアの優雅な風景やバカンスの雰囲気、豪華キャストによる素晴らしい演技によって終始楽しめる内容。特にマット・デイモンの演技。>>続きを読む

チャイルド・プレイ(1988年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ1作目。どうしてもチャッキー人形というキャラクターが注目されるシリーズではあるけど、1作目である今作はチャッキー人形が誕生するなり行きや物語中のチャッキーの行動の動機などもしっかりしているので>>続きを読む

汚れた血(1986年製作の映画)

4.1

素晴らしかった。アート性が非常に高くて奇抜なカメラワークと演出。フランス映画らしい陰鬱な雰囲気をフィルターにかけずさらに濃くしたような世界観もかなり好みだった。青春、恋愛、犯罪、SF様々な要素が絡んで>>続きを読む

リンカーン(2012年製作の映画)

3.7

スティーブン・スピルバーグ監督にしては気難しい部類に入る作品だと思うけど、南北戦争下でリンカーン大統領やその周辺人物が奴隷制度撤廃へ奔走する姿や足跡が描かれていて、考えさせられる良い映画だった。奴隷制>>続きを読む

インフェルノ(2016年製作の映画)

3.5

シリーズ3作目。過去2作が殺人事件の謎解きだったのに対して、今作は部分的に記憶を失っているラングドンが徐々に真実を思い出していくところと、タイムリミットになると世界がウイルスに侵され人口が半分になって>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

約20年に渡った三部作の完結編。あまり評判が良くなかったんだけど、思ったより全然面白かったし完成されていた。派手な展開は無いし、ほとんどが病院の中のやり取りで構成されてるので好みは分かれそうだけど、ア>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.8

実話を基にしてるというからすごい。とにかくテンポが良くて観やすい。エフェクトを抑えたフラットな映像や画面転換が目まぐるしくダイジェストのようなテンポで進んでいくところはどこか映画ではなくドラマっぽさも>>続きを読む

ベケット(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

言うほど悪くない。むしろ質素で派手な演出や音楽を省いた雰囲気は結構好きだし、展開も動きがあって観やすい。ただ、ストーリーの畳み方が少し雑に感じた。結局は極右団体と警察がグルでカラス議員を失脚させようと>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.9

バットマンの新シリーズ。暗く陰鬱な雰囲気の映像とゴッサムシティの世界観がバットマンらしさ全開ですごく良かったし、序盤と終盤に流れるニルヴァーナの「Something In The Way」がマッチして>>続きを読む

ヒューマン・キャッチャー/JEEPERS CREEPERS 2(2003年製作の映画)

3.1

「ジーパーズ・クリーパーズ」2作目。前作は序盤の雰囲気がかなり不気味で怖くて好きなんだけど、今作はこれといってポイントが見当たらない作品だった。せっかく人数が多いのに豪快な殺戮シーンがあるわけでもない>>続きを読む

ダイ・ハード/ラスト・デイ(2012年製作の映画)

3.5

結果的にシリーズ最終作。今までとはかなりテイストが違っていて、ジョン・マクレーンの軽いジョークも控えめだし、ずっとシリーズ通して持ち味だった軽快なノリも影を潜めているので、古参のファンからすると物足り>>続きを読む

天使と悪魔(2009年製作の映画)

3.5

前作「ダヴィンチ・コード」に比べると多少話がまとまってて観やすい印象だけど、相変わらずクライマックス盛り上がった後の展開が長い。黒幕も全員分かりやすく怪しい演出があり誰であっても驚きがないし、「なるほ>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

素晴らしかった。特に映像は米アカデミー賞獲るだけあってアクション映画としても最高峰。火炎砲を吐き出すシーンは迫力に鳥肌が立つほどだった。「シン・ゴジラ」とは違うテイストで、それぞれ監督の味が出ててどち>>続きを読む

REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2部作の2作目。前半1時間は映像も相変わらず綺麗でSFアクションらしからぬ農村の風景がすごく良かったし、前作無かった仲間の掘り下げも多少あったりで前作より面白いと思って観てたんだけど、後半1時間の物語>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

4.2

練られて完成された狂気の作品。狂気の中で流れるポップな音楽や世界観も最高。クライマックスまでどういう話なのか、どういう展開が待っているのかが見えてこない不気味さがあって久々に完成度の高い素晴らしいスリ>>続きを読む

とらわれて夏(2013年製作の映画)

3.9

ツッコミどころが多いストーリーや展開ではあるけど、フィクションだからこそ成せる映画の良さもあり、80年代アメリカの夏のスモールタウンという世界観が個人的にどストライク。脱獄した殺人犯を匿うというスリラ>>続きを読む

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

3.7

王道のラブコメ。ジュリア・ロバーツはじめキャストの華で成り立ってる感じはあるけど軽快で観やすい映画だった。ジュリア・ロバーツ演じるアナ・スコットがハリウッドスターならではの悩みやマイノリティを抱えてる>>続きを読む

ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション(2015年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

正直パッとしない完結。まず、ファイナルを2作に分ける必要はなかったと思う。完結作にも関わらず内容が薄く、見どころがほとんど無い。特に前半は同じような展開であまり話が入ってこない。前回のピーターの奪還と>>続きを読む

ダイ・ハード4.0(2007年製作の映画)

3.6

最初の3部作から10年以上空いての4作目。ジョン・マクレーンの気怠い災難おじさんキャラも健在なので、それだけでもマクレーン好きは引き続き楽しめると思う。特に過去作から劣化してるようなところも無し。アク>>続きを読む

アダムス・ファミリー(1991年製作の映画)

3.6

ダークでユニークで、不思議な世界観。それぞれ個性たっぷりなアダムス一家だけど、個人的にはウェンズデーが一番好き。コメディー要素がかなり強くて軽快なので、ホラーが苦手な人にもおすすめできる。今作はゴメズ>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.3

今まで観た邦画の中でもかなり上位に入る素晴らしい映画だった。市子に潜む壮絶な過去に胸が痛くなるし、市子を探しているうちに明らかになる驚きの事実、鳥肌が立つ。市子が人生の中で関わってきた人物で段落分けの>>続きを読む

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

森の中の集落で暮らす狭いコミュニティーや親族関係、その闇が深く描かれていて、暗く閉鎖的な雰囲気がかなりリアル。余計なBGMもなく暗く静かで良い意味で質素。田舎系のミステリーやサスペンス、スリラーが好き>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.9

恋愛ロマンス要素が強めなのかなと勝手に思ってたけど、どちらかというと主人公のギルが偽りや妥協の人生を捨てて自分の望む道を見つける過程がファンタジーとして綺麗で軽快に描かれていた。設定はシンプルだけど斬>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.0

ミニシアター系のような緩いスローライフな雰囲気と、テレビ番組内の架空の話と実際の作り手・演者のやり取りが交差する複雑な設定・構図が共に押し寄せるので、まじまじと観ると訳が分からなくなるし難しさも感じる>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.1

期待して観たけど、その期待をさらに上まわる素晴らしい映画だった。映像、セットが圧巻なのは分かってたけど、ストーリーが予想以上にしっかりしていて面白い。性別の問題によって様々な賛否の記事があるけど、個人>>続きを読む

誰も眠らない森(2020年製作の映画)

3.4

凡庸といえば凡庸な正統派のスラッシャー映画。スマホ依存症克服のキャンプという森の中でスマホが使えない設定も良かったし、スラッシャー映画のセオリーを教えてくれるオタクの存在も「スクリーム」みたいだった。>>続きを読む

アベンジャーズ(2012年製作の映画)

4.0

めっちゃ面白い。何よりメンバーそれぞれの個性が立ってるし、それぞれの作品やキャラクターの良さ、個性を殺さずに一つの作品として共存して楽しめるところがすごい。単体のヒーローが終結すると「あれ、このキャラ>>続きを読む

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