Idsさんの映画レビュー・感想・評価

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ブルービートル(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

オリジンストーリーはやはりこのアメコミヒーロー映画飽和状態の現代においては弱い印象になってしまうなと、ビデオスルーする弱気ぶりも理解できてしまうなと感じる
不意に手に入れた能力に振り回されることは”普
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

こちらはこちらでジャンル映画的、しかも音のアイデア一つでアトラクションを体験しているような楽しさがあった
個人的にはホラーについては、登場人物とできるだけ同じような認知と知覚をシンクロさせることは大事
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恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「パラダイスチケット」と似た印象ではあったが向こうの若者許し過ぎ問題があるのに対して、こちらはその未成熟さを前提に語る物語になっているのがおもしろいなと思う
あと、こういうラブコメジャンルで最近見たな
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

寓話的な内容から教訓が得られるほか、ルックも舞台もパディントン的で、もはやフランチャイズ的な語り口のようにも思えるものだった
自分には新鮮味は感じられなかったが、安定したものを求めるニーズを満たすなど
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリーをアニメーションで表現することの意味を考えるのも、やはりおもしろいものだなと思う
おそらくは現在進行形で存在する問題を知ることができ、難民を単なる社会事象という大枠に納めさせない個人の
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関心領域(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

登場人物への拒否感や嫌悪感が自分に返ってくる思いがあり、過去の事実と向き合う姿勢を問われる貴重な体験だった
聞こえていないように振る舞うこと、別の関心にすり替えること、聞こえても慣れていくこと、知らさ
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アナログ(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ポジティブなメッセージとして、丁寧に向き合い続けることは報われるはず(報われてほしい)という物語として見ることができるなと感じらられたところが良かったなと思う
しかしまあ、すごい男性目線の話だなとも思
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

前作は全く覚えていないがほとんど乗れていなかったようで、ただしかし、今回はまあこういうのも楽しいよね、という感じではあった
サメというよりモンスター映画的な定番感溢れる印象だったが、サメ映画をよく見る
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耳をすませば(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

監督の別のインタビュー記事を読むと割と考えて物語を作る人なのだろうなと思ったのと、二十代中盤の何物にもなれないかもと言う不安としてはこんな感じかもとは思う
ただ、率直に思ったのは、こんな記号的な若者像
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ネアンデルタール人の秘密(2024年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

自分の中の先入観というか知識が更新されていないことを理解できる良い教材だった
ネアンデルタール人は言語使用に難があったから生存競争に負けたのだという説をなんとなく聞いて「そうなのか」と思って今まで来て
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

リブート3作はもう朧げな記憶になってしまったからか、あ、この感じやっぱり引き込まれるなとしっかり楽しめた
逆に言えば、もしかしたら前3作を覚えていたらまたタカ派ハト派に人間が絡む感じね、と既視感が強か
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この日々が凪いだら(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

非正規労働者の”どこかには確実にあるであろう”現実が映し出されているのだろうという感覚を持てただけで、見て良かったと感じる
現状を卑屈に捉えるか、価値を見出そうともがくのか、どちらも辛いがやはりポジテ
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シティーハンター(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

現実の新宿にシティハンターがいたなら、というワクワクを感じられる表現が満載だったなと思う
ストーリーは意外にも主要人物の関係構築のはじまりについて描くもので、単なるファンダム物にならないようにと言う配
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

やはり当事者に触れてはじめて、自分もその立場で考えられるようになるもんだよな、自分も安全圏から高を括った想像に閉じた人にならないようにしよう、と思っていたら最終的に強く突き放された感覚
上記のような、
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

好きな方には申し訳ないが、全てが普通、という印象しかなく終わったなというのが率直な感想だった
若さや軽快なノリの気持ち良さとそこから生じる縁があることの貴重さはわからなくもないけど、自分には登場人物た
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花腐し(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

現在の時制は全てが行き詰まり感を醸しており、全体が死後の夢の中のような雰囲気なのがおもしろいなと思う
その中で否応なく再解釈を迫られる不在の個人(かつての自分)について、深い繋がりがあった人同士で語る
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とべない風船(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

あの時どうすれば良かった?と問いかけずにはいられないことに覚えがある人には、すごく響くだろうなという感覚があった
自分にとっては想像しながら見るしかなかったが、大きな後悔があったとして、それはあなただ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「女の園の星」を読んでいるときに感じる派手な印象はないのに笑える、場面としては平凡なのに言ってることはズレていて、でも現実にありそうと想像してしまうおかしさを、本作でも感じられただけで大変良かったと思>>続きを読む

僕たちは変わらない朝を迎える(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

こういう物語を見て常に思っていたいと思うのは、登場人物の公開した姿にしっかり共感できたなら、自分はそうならないようになろう、彼らが出来なかったと思ったことを自分はできるようになろうと考えることだと思っ>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

怪獣プロレスだけについて本気で作るとこうなる、みたいな雰囲気だけがあり、そこが潔くて良いなと終始にこにこだった
雰囲気だけの昭和や戦争感を入れ込んで見終わったあとに違和感が山積みになるよりも個人的には
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

宙ぶらりんになっていて決めきれなかった何かについて、振り返って考えるきっかけになる物語だったなと思う
二人のそれに対する向き合い方が対照的で、未練の持ち方や表れ方を見るにつけ、自分はどちらに近いだろう
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

山王戦というと、週刊連載であったこともあり見せ場、山場がてんこ盛りのイメージだったが映画化するに当たりその多くの見せ場をトーンダウンしたり画面の一部に含める程度に抑えたりしてるのが大胆だなと思いつつ、>>続きを読む

春に散る(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

将来を考えて今に目を瞑るか、何が起こるかわからない将来よりも今を大事にするか、という大切な命題について、ボクシングという設定は活きるな、と感じる
個人的にはやはり後者を語る話に共感するし、本作はそれで
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

いくらでも複雑で冗長な話になりそうな設定をわかりやすくコンパクトにまとめたことが秀逸だと感じる
人の認識や行動をコントロールするという設定上、前半の違和感は後半に活きるだろうというのはある程度予想でき
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

基本的な性格特性のうち半分くらいは生来のもの(残りは環境による)と聞いているが、たぶんそういう学術知見もそれなりに盛り込まれた設定なんだろうなと安心して見られた
何かを成すために自分は生きてるはずだ、
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

戦争という状況が様々な人の心情や判断を方向付ける、環境要因と心理の関係性を象徴する物語のように受け取れて、最近の自分の興味と近い部分があったように思う
もしこれができたら大きなインパクトがあるという期
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ジャンクヘッドやマッドゴッドよりは尖ってない分見やすいし、個人的にはこれくらい親しみやすい方が食指は動く
話としては無垢な子どもの投影となる人物が外部を知りながら成長する普遍的なものかなという印象だっ
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

見終わった直後の印象としては、全体がすごく優れてまとまっていて気持ち良いなということはあるが、物語の本質的な部分が受け取れていないように感じており、「タクシードライバー」くらい見ておけば良かったなと後>>続きを読む

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

老年における人生のモチベーションのあり方やどのように人生を閉じていこうとするのかが素朴に描かれていたように思う
そのため本質的な部分は感じ取れていないのだろうが、自分が晩年になったなら、というシミュレ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

背景となる属性も経験も資質も違う個人がどのようにそれぞれの独自性を獲得しようとするのか、そのもがく感じを見ていたように思う
人を動かす強烈な磁場を持つ人物が周囲の人を動かす展開は「ちはやふる」と似た印
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

スパイ物にはさほど強い興味はないので、好きな人には拾えている部分がもっとあって楽しめていることもあるのだろうなとか思う
強い女性像を示している点では新たな切り口かなとも思うけれど、「キック・アス」「キ
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市子(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

最初の市子の泣き顔が最後には多層的な意味合いを感じ取れるようになる構成が良いなと思うのと同時に、長谷川にとっては現在直面してしまった別れを起点に最終的には出会いに思いを寄せるよう遡っていく物語であるの>>続きを読む

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

普通に面白く見られたし劇場で見たら楽しめたろうなと思う
主人公の出自から純朴でありながら孤独な境遇に見舞われた子を突き放すことができない展開は、おそらくは韓国の社会背景も踏まえた描き方なのだろうなと、
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隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

留学生のエピソードは、身近な内容ということもあり素直に受け止めることができたかなと思う
相手が自分の発した言葉をどう受け止めるかは相手のバックボーンも含めてどこまで想像できるかに寄るところがあり、その
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

テレビで流れる流行やニュースなどを見ていると自分は何かしら”高い”位置にいるのではないか?という感覚、または自分がいくら真剣に考えようと他の大多数の人は別の方向に流されるのだろうという無力感や失望感、>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

自分の身体なのに自分の制御下にない実感とそこからくる拠り所のなさを、星座の移ろいや方向感覚と重ね合わせる語り方がさりげなくて良いなと思う
身体的であれ精神的であれ大きな困難の最中にいる時はこの世の終わ
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