Junjun99さんの映画レビュー・感想・評価

Junjun99

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ベルリン・天使の詩 4K レストア版(1987年製作の映画)

4.0

初公開時はモノクロ画像とボソボソ喋る天使のセリフが眠く,うとうとしてしまった。37年後の再上映では,自分自身も中年を過ぎ,美しいラブストーリーの裏テーマは“平和を祈る映画“だったのかと深く感じ入った。>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

フランスの山荘で,冒頭すぐ,夫は転落死してしまう。

何があったのか?
自殺か、事故か、殺人か。
を軸に法廷劇へと展開していく。

被告人サンドラは死亡者の妻。
シュッとしたイケおじ弁護人はサンドラの
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

おかえりなさい アキ監督
引退宣言を撤回し6年ぶり新作はいつものレトロ・ポップな美術と映像美。いつもの喜怒哀楽わかりにくい,表情のうすーい人たち。そして,いつも脇でいい味だしてる犬クン

観始めは古い
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メメント(2000年製作の映画)

4.5

記憶が10分しかもたない男が妻を殺害した犯人を追い続けるが,証拠や証言を忘れてしまうためメモ代わりに全身にタトゥーを彫ってゆく...一度観ただけでは解けなかった謎に再チャレンジした。

冒頭のポラロイ
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.2

ジム・ジャームッシュ監督の作風が好き。短編の集合体がカルト映画としてここまで人気がでるとは

とにかく芸達者揃い配役で役名は本名,つまり役を演じるのでなく本人役で登場。
イギー・ポップをジミーと誤って
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.8

はみ出し女子二人組アツい! 
観客みなオサレだったぜ。古着屋と中古レコード屋店員は全員観るべし。
卒業後,大人になってくレベッカに対しイーニドは変わらずパンクなまま。
バス待ちのおじさんとイーニドはど
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サタデー・フィクション(2019年製作の映画)

4.0

モノクロならではの色彩の豊かさに魅了された。さすがロウ・イエ監督,カメラワークと編集が際立っている。
魔都上海を舞台に,各国諜報員の暗号解読の頭脳戦とレトロホテルの裏の顔。雨にけぶる銃撃戦は硝煙まで輪
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無名(2023年製作の映画)

3.8

上海ノアール堪能させてもらった。編集の妙,繰返す同シーンを右か左か,別視点からみるとこんなにも世界は変わるのか!
政治内戦×日本軍台頭の歴史が動く陰で,暗躍する漢たち。梁朝偉:トニーの演技はもちろん,
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

シャラメはじめ,配役陣の贅沢さにうっとり。どこまでも続く吸い込まれそうで美しい砂漠に,メカと迷信と人びとの営み。どこか既視感あるのは『マトリックスⅡ』,あるいは『スターウォーズ:エピソードⅡ』思い起こ>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『枯れ葉』は『パラダイスの夕暮れ』の第二章らしい。
市井の人びとが貧しさの中で泣いたり笑ったり恋したり...を描いた労働者三部作のひとつ。
ゴミ清掃車の男は先輩から誘われ独立を夢みた矢先,彼が亡くなり
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.5

マッチ工場で働く少女イリス(推定18歳)は,毎日身を粉にして働くが,搾取する親や自分をもてあそんだ男へ復讐する。男への手紙が切なくかなしい。不運な幕切れに余韻が残る。
ところで,同日鑑賞した「パラダイ
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過去のない男(2002年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

『人生は前にしか進まない』
ー日本ポスターのキャッチフレーズ

暴漢に襲われ記憶喪失で一文なし,という 辛苦の連鎖だけど,なぜかクスッと笑える アキ監督の世界観。恋に落ちた女性は社会福祉のお堅い仕
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ワケわからんメモが部屋に届く
ジャンキー集団に部屋を占拠され
パソコンをクラッシュされ
バスタブで毒グモに刺されそうになり
全裸でオモテ飛び出したら
逮捕されそうになり車にひかれる

地球上にある恐
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

エマ・ストーンが人間の成長にともない
本能と欲望の幼児期から,教養を身につけ
感情を抑制できる自立した女性までを
ノーメイク,ノーブラ,ノーパンで怪演。
一方,哀れなる男たちは 知識欲や
独占欲や支配
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