ジローさんの映画レビュー・感想・評価

ジロー

ジロー

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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

3.6

「子供は 子供だった頃…」

天使が人間界におりてきた話。
天使サイドがモノクロで、人間サイドがカラー。何気ない生活がとても大切だと刑事コロンボに諭され、生きるって素晴らしいってなる。ただ、個人的には
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碁盤斬り(2024年製作の映画)

4.1

「貪不得勝(貪レバ 勝チハ得ズ)」

碁を嗜みつつ娘と暮らすが、ある出来事を復讐を決意する男の話。
面白い。時代劇だが、展開が多く観づらさはなかった(画面はずっと暗いけど)。清原さんも市村さんも、似合
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「水は低い方へ流れる。」

グランピング着工のために赴いた二人が、町の便利屋にアドバイザーを頼む話。
そんな話かと思ってたら、ラストで娘が鹿に襲われてしまった(死んではない…よね?)から衝撃。仕方なく
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

4.0

「オッシャレ〜♪」

オシャレ率いる仲良し女子高生達がオバチャマのHOUSEに行く話。
ギリッギリ「なんじゃこりゃ!つまらん!」にならずに、「訳分かんなくて面白い。(笑)」で済んだ。思いやり皆無のあだ
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PASSION(2008年製作の映画)

4.1

「本音ゲーム」…質問されたら本音で答える。その人に質問できる権利は与えられ、その他のルールはやりながら加えていく。

アラサー数名のドロドロ会話劇。
凄まじい。本音と建前が入り組んだ情熱溢れる会話に釘
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ロッキー(1976年製作の映画)

3.9

「エイドリア〜ン!!」

無名のボクサーが世界チャンピオンと対決することになった話。
思ったより恋愛色強め。「バッファロー'66」とか、不器用だけど人情溢れる男の恋愛は好きなんだよな〜。でも、ラストの
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シングルマン(2009年製作の映画)

3.7

「恋人はバスと同じ。待ってれば次は来るって。」

愛する人を亡くした後の男の話。
監督がファッションデザイナーなだけあって、撮り方や色彩にクセあり。いい意味で。
ずっと物憂げな表情のコリン・ファースを
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ペルセポリス(2007年製作の映画)

3.8

「公明正大に」

イラン出身の女の子が、戦争の中パンクとダンスを楽しみながら生きていく物語。
テーマが暗く分かりづらいが、切り絵みたいな絵が救い。やれ差別だ戦争だ、かと思えば、急にマイコー・ジャクソン
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淵に立つ(2016年製作の映画)

3.9

「気やすく言うなよ。死ぬ気もないのに。」

ありふれた家族の前に突如現れた男。この男のせいで、少しずつ暮らしが壊れていく話。
浅野忠信さんの狂気。一見小ぎれいで背筋もワイシャツもピンとのびて好印象?だ
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さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.0

「人には皆 運命がある。運命に 逆らうな。」

覇王別姫を演じ切った、蝶衣と小樓の壮絶な物語ーー。
すごい映画だった。京劇や文化大革命と、中国の時代背景に入り込めないとかなりしんどいが、一度は観るべき
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インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

4.0

「誰も信じるな。」

父親と聖杯を探すアドベンチャー。
アクションはすごい。1よりも観やすかったかも?2も観たい。
ショーン・コネリー、こんな茶目っ気溢れる演技出来たのかー。傘のシーンが良かった。あ、
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凶悪(2013年製作の映画)

3.9

「そこをどけ 先生が通る 悪魔道
春はこねども 察動く」

殺人を楽しむ二人組の真相を暴こうとする記者の、実話ベースのフィクション。
後味が非常に悪い。殺し方は残忍だし、記者の家族も上手くいってないし
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.1

「会いたかった。」

子どもの時に好きだった二人の、その後の物語。
惹き込まれた。12年越しに画面上で会って、また12年越しに本当に会えて、なんて王道映画展開なんでしょうか。会えないもどかしさ、年数を
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「お前が見つけて、俺がいただく。」

秘宝を命懸けで探す冒険。
この名作を映画館で初鑑賞できるとは!こんなハラハラドキドキアドベンチャーは映画館に限りますな。若きハリソン・フォードの体当たり演技がかっ
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.8

「迷うな!!」

プロゲーマーからプロレーサーになっちゃう、嘘みたいなホントの話。
親に反対されつつもひょんなことから夢をつかむ、挫折もありつつ成功して親とも和解。本当に出来過ぎた話だけど、実話なら仕
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ラスト・リペア・ショップ(2023年製作の映画)

3.9

「音楽は水泳に似ている。…やめるな。諦めるな。踏ん張れ。」

リペア師らの半生を聞くひと時。
ドキュメンタリーはあまり観ないが、楽器や演奏者、音楽への愛が最後の最後まで溢れていて、とてもハートフルな内
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

「俺の!…戦争は終わってないんです…。」

戦後、突如現れた“ゴジラ”を市民で倒そうとする物語。
ようやく鑑賞。㊗️アカデミー賞。
観やすい。周りのお客さんが結構泣いていたのもあって、「あ、これ王道・
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

「我は 死なり」

原爆を作る人の話。
ノーラン監督の「さあ、考えろ!考察しろ!」節が今作でも炸裂してた。政治も絡んでたので、分かりやすさ重視の私は完敗。IMAX鑑賞と予習は必須。キャスティングが豪華
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

「お前は元々、“青”の小説を書いてた。だが今回、“赤”を書いてきた。」

やけくそで書いた小説が、予想外に売れてしまった小説家の話。
黒人主体な話だけに、皮肉的で、ブラックユーモアがありすぎる映画でし
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プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

3.9

「美しい宝を手放すのは つらいものです。」

実業家と娼婦が“付き合ってみた”話。
ジュリア・ロバーツが魅力的。リチャード・ギアがかっこいい。あゝ90年代ロマンス洋画!って感じ。
「マイ・フェア・レデ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「私は乱暴よ!!」

夫が死んだのは、事故か自殺か殺人なのか、という話。
冗長で、根気強くラストまで観ても「真実は、観ているあなたたちに委ねます」という締め方で、キツい!
検察官は頑張ってた。犬のスヌ
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.3

「私が 見ました。」

“震える”ほどに面白い。
盲目の鍼師が見たものに迫る話。
とっても良質なサスペンススリラー。韓国映画の真髄を、本当に五感で感じた。これが史実ベースで、監督のデビュー作と知ると、
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.6

「タバコは命を速めるぞ。」「先に塵肺になるよ。」

バッタリ会った男女が、愛を信じる話。
思った通り、良くも悪くも、二人の表情も、話の起伏もない。それが味と思う人もいれば、退屈と思う人もいる。
やたら
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

「我々は 絶望を生きる。」
「人は皆 “我が船”の船長だ。」

我が母の体として蘇生した幼女ベラが、幾多の冒険を通して成長する物語。
話は、狂ってる。音楽もずっと不協和音みたいなカンジだけど、エマ・ス
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

「影踏みしませんか?」

トイレの清掃員の日常を見届けるひと時。
起きて、布団畳んで、植物に水やって、コーヒー買って。ルーティンのように繰り返される毎日に、小さな出会いや幸せが散りばめられている。本来
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バービー(2023年製作の映画)

3.9

「私の人生は変えなくていい!」

全てがカンペキだった自分自身を取り戻すために奮闘するバービー人形の話。
面白いってか、考えさせられた。死を考えると人間みたいになったり、女性から見る男性像が露わになっ
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.1

「死んだ…、死んだわ。」
「死んだんだったら、無敵ちゃうん?」

人生に苦しむ伝説のハガキ職人の話。
2024年の一本目にふさわしい。「好き」や「得意」があるのはステキなことかと思っていたが、なかなか
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もののけ姫(1997年製作の映画)

3.8

「そなたは…美しい…。」

アシタカがいっぱい頑張る話。サンというヒロインを差し置いて、男性主人公が目立つのは珍しい。
監督が何を伝えたいかは分かるが、人間と動物の共存やら自然の美しさやら、テーマが壮
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.8

「いい顔は信じるな!」

勧善懲悪、夢は願えば叶う、スーパーウルトラ王道なディズニー映画。原点回帰かな?ただアニメの作画はなんか新鮮。テンポ感も良く、メッセージ性も超あって、子ども向けですね。
全歌と
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ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

4.0

「死体を見たら他殺を疑え。」

消えた妻の死体を探すホラーミステリーサスペンス。スペイン映画で知っているキャストは誰もいなかったけど、良質な作品だった。ラストの展開は痺れたなー、同じ監督の作品も観るか
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くもとちゅうりっぷ(1943年製作の映画)

3.9

「てん、てん、てんとうむし…」

くもやてんとう虫、チューリップなどが天気に左右される話。すごい。「デジタル修正とはいえ、80年前…」と思ったが、侮るなかれ、だった。「ファンタジア」観た後のような余韻
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.8

「君のことが分からない。でも、これだけは言える。君はおぞましい人間だ。」

今年100本目はバリー・コーガン。
ある青年が、一人ぼっちな主人公を自宅に連れていき、家族を掻き乱していく物語。って「聖なる
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(2023年製作の映画)

3.9

「かつてあったことは、これからもある。
かつて起こったことは、これからもある。
太陽の下では、新しいことは何もない。」

障害者施設を取り巻く人たちの話。とうとう観れた!想像通り、いや、それ以上に重く
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.7

「夏の歌が聴こえなきゃ、音楽は作れない。」

指揮者レナード・バーンスタインの伝記映画…と思っていたが、意外と夫婦愛映画。「ウエスト・サイド・ストーリー」「キャンディード序曲」などの名曲が聴けたり、カ
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ゲット スマート(2008年製作の映画)

3.6

「歓喜の歌」

ドタバタB級アクションコメディ。スティーブ・カレルが出てるとおバカ要素が盛り込まれがち。クラシック音楽要素も何故かあって、ギャップ。
スキンヘッド前のロック様が拝めます。

奇跡の人(1962年製作の映画)

4.0

「D…O…L…L.ドール。」

三重苦のヘレンと、支えるサリバン先生の物語。なんとなくどんなことがあったのかは知ってたけど、ラストの“WATER”は感動する。厳しさの中にある優しさは、令和の教育的には
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