魔球ですさんの映画レビュー・感想・評価

魔球です

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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.6

ザックのスターウォーズ。

ネトフリ制作だけあって全体的にリッチで映像は面白いのに、物語のほとんどの時間を人物紹介に割いている。これは冗長。そのせいもあってか?ザック印のスロー演出も悪目立ちして無念。
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.0

これもまたMADMAX。

FRのように矢継ぎ早なアクションで物語を語らずに、じっくり語って魅せるチャプター方式を前にいきなり困惑するが、見える景色はメルギブ版マッドマックス的なエモさがあって、結果最
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.7

2019年版のチャイルドプレイなエモさを期待したが結局ミーガンが悪党的な立ち位置で落ち着いた所に消化不良を感じる。

だが、モノを大切にしない者をハントするミーガンの真の姿にゾクゾクするしそ爽快。ザ人
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関心領域(2023年製作の映画)

4.2

異常な日常も続けば、それは正常な日常。

歴史上最大最悪の殺戮工場アウシュビッツから作動音が流れ込む近所で平然と展開されるよくある家族の風景は、無関心さへの警鐘を示していた。

メンタルを削るサウンド
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サクラメント 死の楽園(2013年製作の映画)

3.7

実際の事件をモチーフにした…って事で調べてみると映画の倍の倍に凄惨。

色々とオブラートに包んだような展開は被害者への配慮なのか?映画的には物足りないが、人民寺院事件を知るキッカケになったのは良かった
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戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

4.0

やっぱバット。

傑作トイレの花子さん級に走って、走って、走りまくる!時代錯誤の罵声を浴びせる!時代を飛び越える!劇場版だからと目指せハリウッドの高き志を掲げる工藤Pなのだが、やってる事はいつものコワ
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.3

事実だから面白い。

何事も事実だからと伝えた所で、他者からすれば事実さえも面白いネタの一つに過ぎない不条理さよ…

行方不明になった我が子を探す夫婦にスポットを当てつつ、脇役からモブキャラまでも逃さ
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口裂け女2(2008年製作の映画)

4.0

実話と四谷怪談、播州皿屋敷の古典怪談を混ぜ合わせた口裂け女ビギニングな語り口はアイコニックさを削ぎ落とし、人怖モノとして進化した。

前作未見でも問題無く観れる面白さ。フェイクドキュメンタリーQの寺内
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65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

3.3

恐竜世界(恐竜少なめ)

太古の地球で人間2人がサバイヴするというハードモードな設定も、ハイスペックな武器やアイテムを装備した主人公を前にすればイージーモードに成り下がって、ディノクライシスくらい暴れ
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.8

開戦!!!

開始早々、秒ではじまる猿だらけの世界。そこにはシーザーのレガシーを間違えて解釈して出来たコミューンの存在に弱肉強食な搾取社会が形成されたりと、現在進行形のリアル問題が反映されて面白い。
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ALIVEHOON アライブフーン(2022年製作の映画)

3.8

たかがゲーム、されどゲーム。

舞台設定は現代でも、登場人物やセリフ回し、音楽や演出に漂う昭和バイブスの熱量が良い方向に作用してエモ。

CGに頼らないレースシーンは見応え抜群。監修土屋圭一の説得力。
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スノータウン(2011年製作の映画)

3.8

日常を無機質に描く事が異常を正常に映し出している。

間違えた正義を奮うジョンは話題の私人逮捕系的だが、こちらは私人処刑人…リンクする部分がある。バスルームのシーンはトラウマ級。

それにしてもプライ
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罠 THE TRAP(1996年製作の映画)

3.8

物語も暗いが、画面も暗い。サイコスリラー色強め。シリアスで内省的なストーリーは90年代独特の不安感を煽ってくる。

しかし濱マイクの格好良さは変わらないっ!だが、それ以上に星野の漢気にグッときた。スピ
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遥かな時代の階段を(1995年製作の映画)

4.0

モノクロからカラーになり失われるモノはあるが、格好良さや抜け感は色味を増して更に魅力的に進化している。

そして横浜の街や海と隔たる川を舞台設定に選んだメタ構造は濱マイクと白い男が対峙するシーンで遺憾
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我が人生最悪の時(1994年製作の映画)

4.0

濱マイクの原点を知らずにドラマ版を擦り倒していたなんて不覚!

全編モノクロでギラついた雰囲気とスタイリッシュな数々のショット。見てくれだけで終わらない中身も沁みる人間ドラマとサスペンスが至極。

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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.0

炸裂ブレンバスター。

コング、ゴジラ共にルーティン化された物足りない日々を送っている怪獣界最強の2匹を描く哀愁溢れる前半がフレッシュ。

まーた地下空洞モノやるのか!?と人間パートはなかなかの冗長さ
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エピデミック〜伝染病(1987年製作の映画)

3.6

前半のゆるいバイブスから、どんどん雲行きが悪くなる道中を経て、女性が1人語りするクライマックスは圧倒的。正に呪いのビデオでしょ!?コワすぎ…。

エピデミックのタイトル表記が画面の端に表示されてる謎演
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.2

弱さを肯定してこその、強さ。

男らしさという有害な価値観に家父長性の抑圧。一家を襲う呪いの原因が炙り出された父フリッツの言動の数々は時代背景を考慮しても、なかなかキツい。

そして、強さだけでは生き
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夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく(2023年製作の映画)

3.0

急展開のクライマックス!茜の家族のヤバさが一瞬垣間見える。
あの口笛が聴こえたなら、青磁はすぐそこにいる。気をつけろ!ぴゅ〜♪

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-(2023年製作の映画)

3.5

血のハロウィンにタイトル負けしない、長尺の大乱闘から監督やスタッフ、キャストの意気込みがビシバシ伝わってくる。

しかし、不良とタイムトラベルというフレッシュな世界観から、今作は掛け離れ過ぎて、もはや
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.3

FUCKとな!???

文系黒人が、世間に出版業界に対するdisとして典型的なギャングスタ本を執筆した結果、爆売れしてしまった!というトンデモ設定からして既に面白い。

ありそうでなかったステレオタイ
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MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

3.3

あっ!さっきまで忘れてた!と言わんばかりのアルツハイマームーヴを終盤に仕掛けてくる展開にモヤモヤ。

いつもの無双を期待すれば、バリエーションの幅が狭いイコライザーまたは必殺仕事人的な渋さでキメる年相
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.6

予習したから〜、は通用しなかった。

登場人物の多さに、専門用語。そこにノーランが時系列いじりをキメてきて、物語は複雑化を極め思考回路はショート寸前。とあるシーンでは拘りの特撮に限界も感じたな…

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.8

人類終了〜!

アニメ特有の言い回しやセリフの数々に、これは苦手なやつかも…と戸惑いや不安を覚える前半。

しかし第9地区ミーツ、ドラえもん的なサンプリングと10代が抱えるモラトリアムやアイデンティテ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

否IMAX。

物量に情報量、そして音量の凄まじさに圧倒される3時間。特にゴリゴリに重低音を効かせたサウンドにはスタミナが削られる。

それでも、キメる所はキメに来るというメリハリの効いたシーン展開は
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怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<関東編>(2010年製作の映画)

3.7

心霊版ジャッカス。

フリースタイルラップしたり、トイレ掃除したり、適当なコックリさんしたり…と名だたる心スポで悪ふざけしては、大騒ぎするオジサン達。悔しいけどいちいち笑えます。

ギンティ小林の爆笑
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

死神も恐れる不屈の爺さん。

セリフの代わりに暴力で語る。副題で既にネタバレしているのにも関わらず、バリエーション豊富な数々の規格外な無敵展開を前にすれば飽き知らずで退屈知らず。これは強烈!

wik
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東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-(2023年製作の映画)

3.6

芭流覇羅と書いてヴァルハラと読む。

タイムリープ映画としても、ヤンキー映画としても消化不良なのは、完結版への説明回だろうって事で飲み込んだ。
それでも後半に畳み掛ける証言の数々は次作への期待を高めて
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.3

絆に国境はない。エモ!

助けた側の理不尽な展開、助けられた側に起こる呪縛という対比は、残酷なまでにリアルに描かれ説得力がある。この感情を物語に落とし込んだ結果の後半戦はトップガンマーヴェリック級の胸
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

才能ある者が人に教える事は、時にハラスメント認定される事もある。という今っぽさ。

天才が故の苦悩は今も昔も存在し、凡人が理解するなんて無理だろう。しかし凡人だって生きてれば色々あるっていうね。多様性
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

ママ気がヘンになりそうです。←禿同。

前作のヘレディタリー、ミッドサマーと比較すれば大幅な路線変更だったりするが"家族である事の呪縛"というテーマ性は相変わらず健在し貫かれて分かり易い。しかし、その
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処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ(2014年製作の映画)

4.0

ナチゾンビにはソビエトゾンビをぶつけるんだよ!in北欧。

ナイスビューな場所でnotイケオジ主人公とナード達がバッタバッタとゾンビをブっ倒すミスマッチ感。おもろ。

過去の汚点を精算するシークエンス
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.8

クズを貫いたトヨエツと貫けなかったキスマイ藤ヶ谷。

本物のクズと半端なクズの差が露わになる物語の着地。ダメンズがモテる説得力。逆算して見ると色々見えてくるクズの多様性。

"何かゴメン"という凡庸性
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心霊×カルト×アウトロー(2018年製作の映画)

3.3

心霊現象よりもヤンキーが怖い。
ホラードキュメンタリー映画としては"じゃない"展開が多くて良く言えばフレッシュでリアルっていう。

奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

3.8

11年間、汗水垂らして働き手に入れた念願のマイホームは奈落の底にボッシュート!

迫真の演技でキメる役者に対して、ゆるい言動の落差はいちいち笑える。コメディとパニックが同時進行する展開は、同じく韓国映
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窓辺にて(2022年製作の映画)

3.8

タクシー運転手aka面白のたっちゃんが語る贅沢論がシンプルイズベストでグッとくるし笑えた。最高!

吾郎ちゃんがパチンコ屋に行ってしまう行動には共感。価値観は違って当たり前だけど少しばかりの一致があれ
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