たましいさんの映画レビュー・感想・評価

たましい

たましい

アラビアのロレンス(1962年製作の映画)

4.0

イギリスの三枚舌外交のせいで勃発した、中東問題の元凶を描く英雄映画。
長々と戦った末に、植民地支配に利用される主人公が不憫。
壮大な砂漠に、近代兵器入り乱れるWW I時代の雰囲気を丁寧に再現したお気に
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ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)

3.1

同胞ができたと思ったら、ザコと倍速で殴りあい始める、大阪をぶっ壊したい気持ちの現れた映画。
反戦のカケラもない展開と薄い人間ドラマに即席感がある。
怪獣対決というジャンルの礎を築いた功績は偉大
202
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呪怨(2002年製作の映画)

3.7

まんまと呪いの家に吸い寄せられ、ねずみ取りの要領で祟られる映画。
布団の中にカットインという羨ましい表現方法と喘ぎ声で恐怖を煽るが、自己主張が激し過ぎて微笑ましさを感じる。
2024 185

リング2(1999年製作の映画)

3.1

7日ルール無視するほどに貞子のヘイトが飛散する、深田恭子の顔芸を拝む映画。
SF感が増した理解の追いつかない展開がホラー。
自己主張が抑えきれず、井戸フリークライミングを始める健気さが可愛い。
202
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残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

3.7

建替えロンダリングしてもロックオンした地縛霊に追尾されるパンデミック映画。
繋がっていく展開、やばい物掘り当てたときの緊張感をじっとり伝え、淡々と進んでいく演出が不気味。
2024 183

劇場版 仮面ライダービルド Be The One(2018年製作の映画)

3.4

黒幕が強過ぎて利用され続ける、
稀代の愛されキャラ、ホテルおじさんを産んだ新世界到達前の劇場版。
正統派ビジュアルと炸裂する若本ボイスで、印象にも残らないストーリーを補完する仮面ライダーの出来は高品質
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仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

4.0

キャラの大半が取り繕った冷酷者か無関心決め込む、陰惨なビショビショ映画。
じわりとした恐怖に反し、斜め上を行く雨漏りの勢いそのままに畳み掛ける終盤が盛り上がる。
恐怖より不憫さが勝る
2024 18
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ゴジラ(1954年製作の映画)

4.1

水爆への説教。人間のエゴを押し付けられたゴジラが海に沈められる映画。
凝った人間ドラマがガンギマリなゴジラの尺を奪うが、リアルな戦時描写と臨場感ある特撮は色褪せない名作。
2024 180

リング(1998年製作の映画)

4.0

デジタル化に行き場を失い、始球式に出たりアイドル活動に勤しむ貞子の初登場映画。
呪いのビデオの恐怖にグロはなく、
アヘ顔程度に抑えた演出は、奥ゆかしさを感じる名作
2024 179

ALWAYS 三丁目の夕日’64(2012年製作の映画)

3.8

変わる家族のかたちを優しく描き、堤真一が引戸を破壊する映画。
明日はもっとよくなると信じていた時代の活気と情熱が伝わるレトロさが爽やか。
2024 178

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

3.1

日本兵の狂人具合が際立ち、ハイペースで殴られる捕虜英兵との、暴力と切腹のマイノリティ映画。
価値観の違いで対立しつつ、芽生える情がわかりづらく唐突に感じる。
娯楽としては受け入れ難いが、芸術としては評
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ドーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

4.0

日常の悩みと一緒に、12ゲージで頭を吹っ飛ばしてくれるゾンビ映画。
冒頭から即パンデミックする、ゾンビも展開も全力疾走するB級感が心地良い。
ごちゃごちゃうるさい能書きなしに、普段の妄想を体現してくれ
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ペット2(2019年製作の映画)

3.6

すっかり丸くなったウサギ、フリーザ様の正義感暴走映画。
親目線を取り入れて、多様性を当然のように受け入れるこの手の映画は好き。
猫の婆は轢き逃げ危険運転、違法飼育のよくばりセット
2024 175

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.8

唐突なちゃぶ台返しのお家芸、炸裂タランティーノ映画。
オムニバス形式、無意味な会話とめちゃくちゃな時系列で観る側の把握に労力を強いられる。
ストーリーはB級、構図は変態的な名作
2024 174

ALWAYS続・三丁目の夕日(2007年製作の映画)

3.8

序盤から執拗に堤真一をイジる、パッションで動く面々の群像劇映画。
前作のレトロさよりもドラマを重視したような展開が爽やか。
ゴジラ無理矢理出して、東京タワーぶっ壊したいだけ感は異常
2024 173

アビス(1989年製作の映画)

3.6

海底で孤立してたら宇宙人が寄ってきた、闘え気合ビンタ心肺蘇生映画。
密室パニックに尺を割きすぎてSF要素薄いが、海底宇宙船など、監督の深海への愛と浪漫が溢れている。
2024 172

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

3.9

前作の時間軸に並行世界と陰キャ要素が加わった、多彩な死に芸に定評のある映画。
強気なSFとコメディでホラーがつまみ程度だが、前作の良さを上手く昇華させた良作。
2024 171

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.1

インチキ歯医者と主人公が賞金首を追いながら妻を探し、終盤タランティーノする映画。
会話で溜めて、突如炸裂させるスタンスは期待を裏切らない仕上がり。
ディカプリオというタチの悪いスネ夫の爽快な演技が映え
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ジャッカル(1997年製作の映画)

3.0

生え際前金男ブルース•ウィリスとリチャード•ギアとの硬派なアクション映画。
銃撃戦は90年代らしくて好きだが、大して面白くもないストーリーに尺をとられすぎてテンポが悪い。
リモート銃撃はネタとしてはあ
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ビーン(1997年製作の映画)

3.0

何処かの社長似の主人公が出国する、笑うよりドン引きが先行するコメディ映画。
警察沙汰が目立つが、後味が悪くならないのが救い。
世の中的にイジるにイジれない芸風でそのうち放送されなくなりそう
2024
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ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)

4.0

素朴な俳優を揃えた中で、完全にハマり役の堤真一が独壇場するレトロ映画。
懐古厨向けなだけでなく、コテコテの情に熱い面子を上手く群像劇に盛り込んだ良作。
この時代を学ぶには手っ取り早くこの映画観た方が早
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ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)

4.0

サクセスストーリーかと思っていたら、尊厳死が絡む地獄に豹変する映画。
情が芽生えた2人への容赦ない展開が重い。
感動か胸糞か、死生観や倫理観含めた多方面に主義主張が分かれる名作
2024 166

グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.8

派手なマジックでFBIが気の毒になる程に舐めプされる映画。
シュールな洗脳で周りを翻弄し、オチも近くで見るほど見えなくなるを宣言通りに体現する良作。
2024 165

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.4

巨人とペットにされた人類が戦う、悪い夢を見そうな極限まで尖った映画。
先入観が通用しないビジュアルと意味不明な展開が不気味で、精神衛生上よろしくない。
人類への皮肉は伝わるが、伝え方がガンギマリ
20
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10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

3.8

シェルターでサスペンスしてからの終盤、パニック系に豹変する振れ幅のデカい映画。
情報は少なく、投げっぱなし伏線など粗さはあるが、勢いに任せて疾走する様が潔い。
2024 163

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.0

殺人鬼の脳みそ入り怪物が脱走する、村人の方が血の気の多い映画。
人造人間の苦悩など、ドラマ要素ガン無視の無慈悲な展開がホラー。
薄味なストーリー過ぎて、少女を池に放り込むところがピーク
2024 1
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.2

善行を積んだ主人公に、2級天使のおっさんが別の世界線を体験させる映画。
人生の選択を考えさせる展開と、出しゃばり過ぎないSF要素の匙加減が絶妙。
傑作と呼ばれる程のクオリティは伊達じゃない
2024
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エクソダス:神と王(2014年製作の映画)

3.4

例の海を割る男、モーゼの活躍を映像化したヘブライ人大脱出映画。
各方面から怒られそうな仕上がりを他所に、壮大だが半端に合理的解釈を突っ込む攻めた題材。
2024 160

天気の子(2019年製作の映画)

3.4

初手から小僧に社会の厳しさを叩き込み、閉塞感の中で翻弄されるセカイ系映画。
凝った風景描写に挿入歌は超一流だが、声優のキャスティングから金の匂いがする。
三葉ちゃん出たので文句はありません
2024
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

3.7

わがまま令嬢がツンデレ野郎と逃避行する大恐慌してた頃の、最古のラブコメ映画。
喧嘩に始まり、すれ違いの末にジェリコの壁を壊す展開は王道だが、テンポがよくて明るい。
2024 158

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.7

ながされて藍蘭島の戦闘狂が、平和の為にドイツ軍や神を蹴散らす映画。
世間知らずのプリンセスが人間社会に進出する様は、血生臭いローマの休日。
明るい雰囲気で力こそ全てのアクションが観やすい
2024
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カジノ(1995年製作の映画)

4.0

周りの暴走でコメディが加速する、主人公が結婚ギャンブルに負ける映画。
爽快なイカれ具合を披露する妻と、終盤の潔さのせいで内容が頭に入ってこない。
キャストの名演技が光る良作
2024 156

パール・ハーバー(2001年製作の映画)

3.8

WWⅡ狂人枠の誇張されまくった日本との戦争を、火薬満載で表現する映画。
味付けがエンタメ的で観やすく、戦闘シーンに圧倒されるが、史実を扱うにしては軽い。
2024 155

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.7

明るい家族の中で、健聴者の主人公の方が悩む感情表現が熱い映画。
尻でヒップホップ聴いたり、クセ強な父親がコミカルで重くなりすぎないところが良い。
思春期に両親の仲の良さにブチ切れる気持ちはわかる
20
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.4

キマッたライダーが気ままにツーリングしてたら、俺たちに明日はないされる映画。
低予算だが、ご機嫌な音楽にハーレーが映える。
劇中の違和感が終盤で本質現す、差別や地域性など、当時の米国文化を知る作品。
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.6

軍部の暴走が進むだけ進んだ戦争末期に、死に方でも対立する日本兵の映画。
到底理解できない狂気的な思考、思想を戦局を交えて描く様が気に迫る。
この一日には意味があるという名言が重い
2024 152

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