ぴよさんの映画レビュー・感想・評価

ぴよ

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夜の終り(1953年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

(35mm)
池部良と岡田茉莉子の色恋沙汰だと思っていたら、クライムサスペンスへと急ハンドルを切り驚かされる。

SNSのコメントのようなセリフが多く登場し、70年経っても何も変わっていないことを見せ
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ナショナル・シアター・ライブ 2024 「ワーニャ」(2024年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

世界が映画館の外に広がっていることを教えてくれる。

やくたたず(2010年製作の映画)

-

『夜明けのすべて』がバーバルコミュニケーションの映画だとすれば、本作は対極的なノンバーバルコミュニケーションの映画になっている。

映画的必然を演出によって組み立てる巧さ。

長浜(2016年製作の映画)

-

石橋静香が無名だった頃は印象が違っただろう。

暗戦 デッドエンド(1999年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

難病モノのBL。

バスが好きな監督という印象だが、香港の交通手段として不可欠だったのだろう。

柔道龍虎房 4K(2004年製作の映画)

5.0

やってることは虚無なのだが、あまりにも撮影が美しい。

柔道で闘うことも、大金が要ることも、歌手を目指すことも、理由や動機や過去は明らかにされないが人生とはそういうものだろう。

フィルムでも観てみた
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THE COCKPIT(2014年製作の映画)

5.0

気合い注入するのはジャイアント馬場じゃなくてアントニオ猪木では。

日本の映画音楽についての講演を聴いた日に観る偶然。

地獄変(1969年製作の映画)

-

(35mm)
父の原作で息子が劇伴を務めた映画だということに言われるまで気づかなかった。

脚本に巧さは感じられるが演出はイマイチ。中村錦之助と仲代達矢はさすがに上手い。内藤洋子からは「東宝シンデレラ
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墨東綺譚(1960年製作の映画)

5.0

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(35mm)
お茶漬けのお茶を注ぐ様が良い。

山本富士子がとても上手い。

女郎を自己責任論で詰る良家出身の妻や灯火管制に黙々と従う市井の人々など、戦前の話が現代への風刺として成立してしまうのが恐ろ
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薔薇の葬列(1969年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

(35mm)
薄皮の虚構。

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

(IMAXレーザーGT)
予想通りの期待外れ。

予告の時点で絵の弱さを感じていたが、当たってしまった。中盤で盛り返したが、結局は終盤で凡庸になってしまった。

主演に有名女優を立てた上で出し惜しみす
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シャドウプレイ 完全版(2018年製作の映画)

1.0

実際のスキャンダラスな事件を扱っているようだがテーマ性に乏しく映画としての面白みがまったくない。この題材を選んだ動機が見えない。

シーンの繋ぎ方を工夫すればもう少しマシにはなろうが、ドローンの空撮が
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ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉(2024年製作の映画)

5.0

(極上音響上映)
横に長いものがいっぱい出てくるのでシネスコの意味があって良かった。

『トラペジウム』が「プレイヤー側から見たプレイヤーの世界」を描いていたのに比べて、本作は「観測者側から見たプレイ
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

別にオチとか要らないのに、とは思う。

π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

-

尾石達也っぽい。あるいは、『ケイゾク』のオープニングのほうを本編にした感じ。「90年代ぽさ」が世界的に共有されていたのがわかる。

配信があったらあらためて観たい。

バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

5.0

善行のためなら法にも国にも抗うという姿勢だけで本邦の映画とは志が違う。

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

-

ハンディによるブレを効果的に使えてない。カットをいたずらに重ねるのも上手くない。

会話が英語なのが気になってしまう。ドイツ語はドイツ語ぽいので、チェコ語が英語になってるということか。

銃火器が死に
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

(IMAXレーザーGT)
21世紀も四半世紀が過ぎたのに暴力によって政権奪取する映画が大資本を投じて作られるのは辟易するが、その構造自体に対する批判的な視線を主要な女性キャラクターに持たせたことは見事
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ぼくの小さな恋人たち 4Kデジタルリマスター版(1974年製作の映画)

5.0

「あの頃そんな楽しかったか?」と問うような映画。

『ママと娼婦』同様に一瞬のきらめきがある。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

必然性をドラマにする力。

関心領域(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

ビッグモーターとか大阪万博とか離婚後共同親権とか。

歴史や状況を映画内では説明せず、前評判や宣伝など映画外に委ねている。ラストシーンも「既にそこにはないもの」が問題であり、最後まで映画の「領域外」を
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白熱(1949年製作の映画)

5.0

(デジタル)
とにかく役者と演出が上手い。

ワンカットで主観を入れ替えるカメラワークが見事(ピン送りを使ってない)。

最近の映画よりも複雑な構成で、特に邦画とは比べ物にならない。

凶悪犯も人間で
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

(吹替)
叙述トリックSFとでも言うべきか。構成自体は上手いかもしれないが、解決になってるのかどうか。やってることは藤子・F・不二雄。

「この人生のまま幸せになる」ことを否定されてしまうとフィクショ
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ぼくらのよあけ(2022年製作の映画)

-

悪くはないと思うのだけど映画館で観るには厳しかったと思う。

子供向けっぽく作ってるのに中年のノスタルジーに満ち満ちてるように思えてしまう。と思ったら中年のノスタルジーだった。

プロダクトプレイスメ
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収容病棟(2013年製作の映画)

5.0

ワン・ビンの映画はどれも同じ撮り方なので被写体が全て同じ人間であることに気付かされる。唯物論的映画と言えるかもしれない。

嫌がる夫に流行歌を無理矢理聞かせる妻が意地悪な顔をしていて、入院に至るまでの
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新バビロン(1929年製作の映画)

5.0

(35mm)
照明と演出が素晴らしい。サイレントで複雑なストーリーを語り得てる。

最も雨が美しいモノクロ映画かもしれない。濡れた煉瓦のきらめきも海原のよう。

タオルを振り回すシーンの迫力が凄い。
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