プライさんの映画レビュー・感想・評価

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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.9

『猿の惑星』前日譚シリーズ3作の300年後を舞台にした新たな続編。

新章の幕開けとして、まずはジャブを打ったというところ。『猿の惑星』の全シリーズとストーリーは繋がっているが、世界観が一新され、シリ
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クラユカバ(2023年製作の映画)

3.6

絵柄の独創性が強い。明治時代や大正時代の人が近未来を想像して描いたような街並みやガジェットに趣きを感じる。劇中世界も独創的かつ専門的な設定が多々ある。だが、その多さに比例して尺を伸ばすのではなく、常に>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.5

幕開けから美しい自然の映像の数々に目を見張り、耳が澄まされる。荘厳な劇伴と共に、鮮明に流れゆく木々の枝。川の音だけが僅かに聴こえる静けさ。静謐な自然を捉えた映像の数々を見せる幕開けに、全身が包まれるよ>>続きを読む

ミッシング(2024年製作の映画)

4.9

娘が失踪した夫婦、妻の弟、夫婦と弟を取材するテレビ局員たちによる群像劇。

心が崩壊しながらも娘探しに奔走するボロッボロな母と、最後の目撃者であり世間からは容疑者として追い詰められる母の弟。その様相を
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恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

3.5

最高の出会いをして最悪の別れをした男女が、家族および友人の結婚式関係で再会し、とある事情でカップルのふりをすることになるラブコメ。

プチ旅行気分に浸れるオーストラリアの綺麗な海と自然と街並み。筋骨隆
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.0

仕事もプライベートも上手くいかない( ; ; )そんな教師たちが、「血中アルコール濃度を常に0.05%で保つと最高のパフォーマンスを発揮できる」という理論を聞き、それを証明するために酒を飲んでトライ>>続きを読む

私がやりました(2023年製作の映画)

4.6

⭐評価
脚本・ストーリー:⭐⭐⭐⭐⭐
演出・映像   :⭐⭐⭐⭐⭐
登場人物・演技 :⭐⭐⭐⭐
設定・世界観  :⭐⭐⭐⭐
星の総数    :計18個

ガール・ピクチャー(2022年製作の映画)

4.7

母親との接し方に悩む少女。恋愛感情を抱いた経験がない少女。スランプ気味なスケート少女。悩める3人の少女が前に進もうとする青春ドラマ。

学生を題材とする青春モノとしては最高の作品。生々しくも健全性が保
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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

4.6

『猿の惑星』の前日譚シリーズ3作目。

猿サイドと人間サイドを満遍なく描いてきた前日譚シリーズの過去2作とは打って変わり、猿サイドに大きくフォーカス。正確に言うと1作目からの主人公シーザーにフォーカス
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猿の惑星:新世紀(ライジング)(2014年製作の映画)

4.8

『猿の惑星』の前日譚シリーズ2作目。

猿と人間の関係性を用いて戦争の恐怖を写したシンプルかつ普遍的な作品。相手の一部分(しかも悪い部分)だけを切り取って抱き続ける恐怖。そんな恐怖が蔓延している中、猿
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陰陽師0(2024年製作の映画)

4.0

呪いや祟りが現代より過信されていた平安時代にて実在した呪術使いこと陰陽師・安倍晴明をモデルに、奇怪な変死事件の謎を解明するファンタジー時代劇。

VFXの出来が素晴らしい。本物味がある。生成された全て
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

アメリカ国内外から圧倒的支持を誇るカリスマ映画監督クリストファー・ノーランが、原爆の父ロバート・オッペンハイマーを用いて、ノーラン味マシマシ(個人的には一部、特濃すぎて食傷)で練り上げた反核・反戦映画>>続きを読む

辰巳(2023年製作の映画)

4.2

『孤狼の血』のギラギラでメラメラな雰囲気を纏った『レオン』であり、サウナ付きプールのような作品。出鼻から熱量の塊。全ての登場人物が血の気マシマシ。そんな登場人物たちをカメラは超近距離で映し、セリフから>>続きを読む

猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011年製作の映画)

4.7

『猿の惑星』の前日譚シリーズ1作目。映像技術が凄い。猿役を演じた俳優陣の演技もあるけど、意思を持った猿が本当に存在するかのようである。その本物感がモーションの躍動感に繋がっているし、感情表現が豊かであ>>続きを読む

猿の惑星(1968年製作の映画)

4.7

長年の宇宙渡航を続けてきた宇宙飛行士たちが宇宙船のトラブルにより、猿が人類を支配する惑星に不時着してしまったSF映画。

単純に鑑賞を続けていくと、猿と人類の支配関係が逆転した興味深い空想世界の物語。
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バジーノイズ(2023年製作の映画)

3.8

たった1人の空間で音楽に打ち込んでいた青年が、1人の女性との出会いが発端で才能が世間に認知され始め、変わりゆく日常の中で関係者たちの移ろう心情を描いた音楽ドラマ。

登場人物たちが音楽及び他人と向き合
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.7

父と子供たちがチャンピオンとして栄光を手にする傍ら、多くの不幸に直面して「呪われたプロレス一家」と呼ばれたフォン・エリック家の実話を描いたヒューマン・ドラマ。

呪われた家族というより、家族という呪い
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シティーハンター(2024年製作の映画)

3.6

北条司さんの大人気漫画『シティーハンター』の実写化作品。

開始数秒で冴羽獠に見えてくる鈴木亮平さんと、段々と槇村香に見えてくる森田望智さんの好演。アクションはユーモアとカッコよさが入り混じって爽快感
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

4.3

硬派でシンプルな物語と世界観。透き通るほど美しい画づくり。そして、俳優陣の演技が光るスタンダードな藤井道人監督作となっている。だが本作では、写真として収めたいレベルの美しい画の数々、コミカルな演出を導>>続きを読む

リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

3.0

どうしてもチキン料理を食べたい少女がチキンをゲットするために奔走するというタイトル通りのコメディ・アニメ。

人や物といったイラストがほぼ単色かつ落書きのように描かれ、平面上をスイスイと滑らかに移動し
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.0

名刀を巡るミステリー・サスペンス&ハイパー・アクション。トリック及びキャラクターの質は置いておき、怒涛の勢いで物語を展開してシーンを見せていく剛腕な映像・演出が連打される快作。刀の作りを活かして名刀を>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.3

モンスター・ヴァース5作目。いろいろ凄い作品である。VFX技術を活かし、怪獣たちのヒューマン・ドラマならぬモンスター・ドラマとして成立させ、怪獣プロレス映画ならぬCGアクション映画として成立させている>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

4.2

モンスター・ヴァース4作目。

ゴジラとコングが地球というリングで暴れ回る迫力満点のプロレス。スタイリッシュで動物的なゴジラと人間的な知性を持ってることで親近感が沸くコングといった、怪獣たち各々の魅力
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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

4.1

モンスター・ヴァース3作目。『GODZILLA』の5年後を舞台とした怪獣映画。

続々と姿を現して戦列に加わる怪獣たちが圧巻。シリーズ一貫して、怪獣たちの全身が映る時は周囲の建物などが小さく見え、人間
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キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

4.3

モンスター・ヴァース2作目。

視覚的な恐怖と悪趣味なキモさで魅せる怪獣たちへの畏怖。登場人物による陽キャな掛け合いと、登場人物が抱く怪獣に対する畏怖を切り替える剛腕な舵取り。キングコングの役割に対す
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GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)

3.8

モンスター・ヴァース1作目。

ハリウッドで制作した甲斐もありCGが素晴らしい。怪獣がしっかり怖い。目的地へ向かうついでに文明を破壊し、逃げ惑う人々が映る無情な光景に畏怖の念を覚える。人間の全身と怪獣
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.8

12歳の時に惹かれ合っていた男女が、12年後の24歳、さらに12年後の36歳の時に再会を果たす恋愛ドラマ。

超傑作。恋路を描いたドラマとして最高の出来。誰もが観た後に、今まで遭遇しては辿ってきた恋路
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12日の殺人(2022年製作の映画)

4.0

女性を焼殺した犯人を探す刑事たちや関係者を描いたサスペンス・ドラマ。

実際に起きた未解決事件を題材とした本格派。謎解きを期待すると「なんだよ!風呂敷を畳む気がないじゃないか!」となる。しかし、現実世
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ずっと独身でいるつもり?(2021年製作の映画)

3.6

結婚が近づいてきた女性・恋人と別れたばかりの女性・子育てに追われる既婚女性・若さで世の中をサバイブする女性という4者4様の状況が描かれる。結婚との距離が違っても、全てに共通してるのは他人からの都合や価>>続きを読む

エイプリルフールズ(2015年製作の映画)

2.0

1年に1度、嘘をついてもいい日こと4月1日にて多くの人間たちの運命が交錯する群像劇コメディ。

本作のテーマ的にも映画作り的にも「嘘は使いよう」というのが分かる。嘘がプラスに働くことは伝わってきたが、
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ハント(2022年製作の映画)

4.0

武力的な国家に対して民主化運動が展開され、南北対立が生じていた1980年代の韓国を基に、2人の諜報員が各々で北からのスパイを探し出すサスペンス・スリラー。

諜報戦だけに情報が常に錯綜して頭を休める暇
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.7

シリーズ4作目。

前作『アフターライフ』は序盤で画に動きが少なくてノッペリしており、英語音声にすると字幕をひたすら読むだけの苦行を強いられた。だが、本作はゴーストバスターズが既に稼働しているため、冒
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.6

『ゴーストバスターズ2』の続編。主人公チームを少年少女に設定してジュブナイルに仕上げた新たな試み。前2作から変わらずに継承した要素。前作から20年以上の時を経てからこそ合わせることを許されような新しさ>>続きを読む

FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

4.4

外の世界を恐れて住処の池で暮らし続けるカモ一家が、翼を広げて外の世界へ旅立つ冒険アニメ。

超ド王道。「怖いけど未知の世界に旅立てば、新しい感動に触れることが出来る!」という普遍的な生き甲斐がカモ一家
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

4.1

創作のヒントを得るために他人の尾行を繰り返す作家志望者が、不法侵入を繰り返す男と出会って思わぬ事態に巻き込まれていくスリラー映画。

時間または時系列の操作を題材とする作品を数多く手掛けてきたクリスト
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「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち(2022年製作の映画)

4.8

東日本大震災が発生した宮城県石巻市にある大川小学校にて、津波の情報伝達と避難する準備が整っていたにも関わらず、多くの児童と教員が亡くなる事態が起きてしまい、その後の遺族たちの10年間を収めたドキュメン>>続きを読む