思っていたよりも親切なストーリーテリングで分かりやすかったし、構成以上に時間と記憶の関係から炙り出された哲学がおもしろかった。ラストの彼の独白は切実すぎて泣けてしまいそうだったし、彼がそれさえ忘れるラ>>続きを読む
大切な人と自分が分かり合えた気がする、その一瞬の尊さや美しさを語るにはどうしても物語が一方通行で、分かり合いの対象が彼女にのみ絞られているんなら良いのかもしれないけど、もしそれを分かり合いとしてしまえ>>続きを読む
思い起こせば人生の難しさは、こんなに早くから始まっていたんだなぁと。大人になっていく過程でその出来事を次第に特筆しなくなってしまうけど、語られたテーマは決して子ども時代に限定されたものではない。少女た>>続きを読む
映されるのはあまりに日常的な日本の風景なのに、サーリャの人生を通して見る日本はどこまでも非情な異国で、つまりは自分が、日本という小さな島国の内側で生まれ育った日本人としての目や常識しか持てていないこと>>続きを読む
青春のワンナイトっていうよりは青春未然のワンナイトって感じですかね。かけがえなくないことがかけがえない青春未然…。日本でいうと進級前や入学前の春休みにあたる時期の話なわけで、あの間延びした春のなんとも>>続きを読む
け…傑作だ〜!!こんな優しい世界ばっかじゃねえよというご尤もな感想もあるだろうけど、せめてこれくらいの優しさを実現できなくてどうする人間?と、フィルムのなかの光と闇に叱咤されて背筋が伸びる感じもした。>>続きを読む
素晴らしかった。「見つめあう」ではなく、「見つめることをしあう」ことの尊さを徹底して見せてくれた映画だった。人を愛することは、自分の人生を介して自分のものではない人生を愛すること、その入り口はたぶん見>>続きを読む