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はじめ仲の悪かった数学者たちが婚約パーティーを走って抜け出すシーンの高揚感。去勢治療の鬱症状で新聞のクロスワードも解けなくなったチューリングの痛ましさ。普通の幸福への憧憬、究極の孤独、自殺。
こんなに>>続きを読む
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大オチのダジャレは「バチが当たったのはヴィーガン肉を売りまくったからではなく、あくまで病気のいじめられっ子を殺してしまったから」という皮肉としても機能してる。毒強すぎて笑うしかない。
ラストシーンは良かったけど、全体的に雑な気が…。
自分が酒ダメじゃなかったら緩い日常モノとして楽しめたのかも。
追)
撮影開始直後、監督の娘さんが事故で亡くなって映画にも変更が加えられたらしい。確か>>続きを読む
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怖くて仕方なかったが、同時にこの映画の世界全てを飲み込んで自分のものにしてしまいたくなるような強い憧憬も湧いてくる。
思い出すのは、学生時代に高嶺の花といった感じの女の子と短い間付き合ったこと。彼女の>>続きを読む
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奇跡の追体験。
ここで言う奇跡とは、一人の人間が丸っきり違う何かに変わってしまうこと。要はゲーマーからレーサーへ、アマチュアからプロフェッショナルへの変化。この差は連続ではない。何か決定的な質の違いが>>続きを読む
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後半がキツい。
自分も進学校の落ちこぼれ2人で授業をサボってしょうもない事を色々していた頃を思い出した。
顛末は停学、退学、自殺…と、ここで書くような事ではないが、とにかく当時は最高に楽しかった。地獄>>続きを読む
アウトサイダー癒やし系映画。
中盤の救出劇、やってることはクライムサスペンスなのにメンバーがポンコツ揃いなのがとても良い。
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映画の終盤、かつて愛し合っていた二人が再び出会い、別れる。
黄昏時の海辺にネオンが点灯すると人々は拍手して喜ぶ。ふたりがかつて過ごしたバロック建築の抑制された色彩とは違うネオンカラーの猥雑な光の中、彼>>続きを読む
なんだこの美少女!!!と思ったらエマ・ストーンだった。
基本的には下品なラブコメだが、露悪的になり過ぎない。愛と青春を丁寧に描いた傑作。
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精神病で失業中のオッサンのお遊戯会に家族や友人が沢山詰めかける、とても素敵なお話。
自分も双極性障害で接近禁止命令を受けた経験もあり、人との揉め事とかストーカーの心理とか、戯画化されているにしても共感>>続きを読む
設定が良いしかなり面白い。退屈するシーンはほぼ無かった。
が、主人公が自分には怖すぎたかな…
能力と実家の太さに不釣り合いな英才教育を受けた自分にとって、子どもの頃憧れた世界そのものという感じ。
眠剤飲んで明け方までダラダラ観た。
世界の片隅で生きる誰かの絶望や、彼らが持つ特別な時間に思いを馳せてみる。
Don't leave me, my lord.
あまりにも賑やかで、美しく、幸福なラストシーン。
泣き過ぎてエンドロール後もしばらく嗚咽が止まらなかった。
歴史に忘れ去られた全ての喜びと哀しみを肯定し、今生きている惑い苦しむ者の背中を優しく押してく>>続きを読む
人間は激しくリアルを求め、同時に強い恐怖を抱いている。
そして結局は虚構にリアルを見出したり、“リアルによく似た何か”を夢想したりしながら騙し騙し生きている……という怖い話。
滅茶苦茶面白いけど、色>>続きを読む
つまらない現実や自分を縛り付けるモラルがぶっ壊れる音が聞きたいという"自然な"欲求がどこまでも正直に描かれている。
そして何もかも壊れた瞬間の、あまりにも美しい景色。
この世には様々な価値基準があり、理想追求の過程でそれらは交わる事なく、各々の美しさを主張するように聳え立つ。
そして人々は生きる為に、絶望しないためにそれらを利用する。
崇高な理念だったもの達は、時>>続きを読む
不思議と犯人を応援したくなってくる。これこそがキリスト教的規範が持つ抗いがたい魅力なんだと思う。
ラストシーンはアドレナリンが止まらない。
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主人公の不合理な行動の原動力が終盤になるまで明かされず、どう観れば良いのか分からなかった。罪悪感に押し潰されそうになった末の行動だと分かれば共感できるようになったんだけど……。
あと「喪失体験が隣人愛>>続きを読む
ラストボロ泣きしたけど、アウトローぶった老人がハイスペックで洗練された感じの若者引き合いに人生とか社会しみじみ語ってるのも変な話だと思う。
原作に忠実という評価が多く、確かに細かい所は踏襲しているが大枠はかなり別物だと思った。
原作での劇中ドラマはギリギリエンタメとして成立していて、放送事故を回避できるかという所のドタバタが楽しかった。対>>続きを読む