しらすどんさんの映画レビュー・感想・評価

しらすどん

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ライド・オン(2023年製作の映画)

3.0

久々に見るピタゴラ装置みたいな体術アクション面白かった。
泣かせようとする演出にまんまと泣かされまくった。

ミッシング(2024年製作の映画)

4.0

当事者、記者、周囲の人たち、それぞれの気持ちや苦しみ、ぎこちなさがずっと映し出されていて、その中でも世間にどんな扱いを受けても人に頼るしかできない親の必死さ、大切な人の生死がわからない状態の辛さがひし>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

3.5

塀の向こうの存在が無いものとして映し出される生活の様子。
時折その一部が生活に紛れ込み、得をするその一部だけを受け取る。
わずかな食糧と美味しそうなケーキ、叫び声と赤子の泣き声、大量の死と一人の命、様
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

4.0

同じ女の子でも"女"の考え方は違っていて、そのことに対する悩みも使い方も全く違う。
タイプの違う女の子たちがそれぞれ吐露して共有、発散していく。
高校2年は人生の岐路でもある。自分と考えの違う女の子の
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ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

3.0

思ってた展開と違ってて面白かった。
ひとつだけ、そんなに惹かれてるような描写あったかなって気になりはしたけれど、テンポよく進んで見やすかった。

ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.5

"仕事熱心で正義感の強い若手教師"であるが故に起こった最悪。
カーラ自身は信頼を得てきていたけれど、まだ学校のことをよく理解できておらず信用しきれなかった。
打つ手打つ手が裏目に出て軌道修正がなかなか
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正義の行方(2024年製作の映画)

4.0

警察、弁護団、メディアはそれぞれの立場、考え、方法により市民を守っている。
この事件も互いの信念のもと裁判、報道は進められ完結したけれど、その信念が真実とは限らない。
人を殺す判決がこんな形だったこと
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

4.5

清原さん目当て。
ストーリーだけをみるとベタだけれど、過去と現在の行き来、展開の仕方、一期一会を優しく描いていて良いなと思った。
画が綺麗、音楽が素敵、演技が良い、温かみのある映画だった。
「かっこい
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.5

住宅や新しい施設が増えることは時の流れとして自然のことだと思う。
けれど環境や動植物の生息地、その地域の誇りに傷をつけることを簡単には賛成できない。それが伝わってくる説明会の会話だった。
巧の静かな怒
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.0

凄音上映で観たから出だしから音の迫力がすごかった。
短い時間にストーリーも魅せるダンスシーンも詰まってて時間以上の満足感。
ミュージカルは酒場シーンが一番面白い。

陰陽師0(2024年製作の映画)

2.5

予想以上にファンタジーで、ファンタジーが苦手なせいかちょっと置いてかれた。
龍の話は良かった。

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.5

高校生から大人までの道程は人によるけれど大学に進学しないと一気に距離が詰まってしまうし考え方も子どものまま。
フラフラしている間に大人になる工程を歩む同級生、親友と感覚が合わなくなりファッションで主張
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異人たち(2023年製作の映画)

3.5

原作も邦画の方も知らないまま鑑賞。
2人の関係は不思議な状況から始まり、混濁する意識にはハラハラさせられ、親子の和解と別れの演出に泣いた。
原作も読んでみたい。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

科学者としての好奇心、対抗心、終戦、そういったものから計画に参加し、兵器使用の現実味が帯びるに連れ後戻りも足踏みも離脱も許されなくなって行く。戦争がどういうものかを思い知らされる。
原爆投下や広島長崎
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.0

お互い相手の生き方に憧れて羨ましくて近くにいたいけれど、悔しくて憎くて側にいられない、大好きな友達だからこその感情なのかなって思った。
どっちがどっちか分からなくなっちゃったりしたけれど、それで良かっ
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メメント(2000年製作の映画)

3.5

編み物みたいな話だった。
編んで間違えたら戻って編んで繰り返して完成したと思ったらどこかで目がズレてて変になっちゃってるやつ。
事情を理解している側のつもりで観ていたのに情報が増える毎に何が嘘か分から
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.0

相手を思いやりつつ自分の感情も大切にできる三人だからこその優しい雰囲気に終始包まれていた。
楽しみで駆け出してしまう、緊張で身なりを何度も気にしてしまう、不安を曝け出してしまう、大人でも10代ような姿
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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.0

世界中で毎日起こる事件に携わる警察の人たちも、例え沢山の事件を見てきていたとしても一人の人間である以上、私情が交わり苦しんでいる。
元々正義感のある人たちだと思われるし、捜査する権利があるのに解決出来
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コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

3.5

前に観た『あのこと』とは違う立場、違う境遇の多くの女性たちが苦しんだこの問題を向き合いやすく描かれていたと思う。
導入は長く感じたけれど、良い締めくくりだった。

Winter boy(2022年製作の映画)

3.0

強い悲しみ、喪失感から家族と言い争いになっても、リュカの性的指向(重きは置かれていない)を他に置き換えても元に戻れるであろう家族愛や、出会う人たちの思いやりが全面に溢れてる映画だった。
短い登場時間と
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

3.5

性に関する映画や本に触れてきて、必ずしもどちらかに属するとは限らないと知った。
この映画を観て、そのどちらかであると線引きが必要な場合もあると知ることができた。
少しずつ本人の意思が尊重されるようにな
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

タイトルで医学的に証明されるのかなと思っていたら違った。
どちらに転ぶか分からない物証と証言のぶつかり合い、その時々の発言や行動が死の真相として収束されようとしていく様は見応えがあった。
明かされてい
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きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

3.5

始まりから気の合う同士にしか見えない二人は何で付き合っていないのか不思議なくらい。
異文化と恋愛観の違い、幼馴染という関係から無意識のうちに伏せていた互いという選択肢をお見合いの撮影をきっかけに考えは
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.5

経験が少ないからすぐに人を信じてしまう、経験があるから人を疑わずにはいられない。
性別に向けられる視線や扱いに、二人の反動や衝動は容易に想像できてしまう。
逃避行中に罪を重ねて退路は断たれていくけれど
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.0

静かなのに見飽きなかった。
正直あまりよく分かっていないまま観ていたけれど、ラストシーンで一気に色々考えた。
過去作を観ておけばもう少し何か気付けたかもしれない。

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

大人しい彼女の性格には合わない環境は心を不安定にしていき悩みのタネとなってしまう。
そんな彼女をおばさんは大切に扱い丁寧な生活を送らせ心を落ち着かせていく。
おじさんとの距離はぎこちなくも近付いては離
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.0

何故そんな言動をとってしまったのか、すぐには分からず感情移入が途切れる展開が数回あったのと、たぶん私の知識不足が相俟ってすごく面白いとはならなかったけれど、らしさのあるコミカルな動きと視界がクリアにな>>続きを読む

Firebird ファイアバード(2021年製作の映画)

3.5

刑法により処罰対象にされた人たちや閉鎖社会でのアウティングの映画は何本か観たけれど、異性を交えた三角関係は初めて。
愛し合う二人に外部の目が加わり、愛を貪欲に求める青年と立場と愛のどれも捨て切れない上
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

短い期間のどんなきっかけで彼が信頼するようになったのか、何故救い出す決断に至ったのかを丁寧に時間を掛けて描いている。
二つの救出劇は常にどこか緊迫感があってドキドキがなかなか治らなかった。
銃声も砲弾
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コットンテール(2022年製作の映画)

3.0

人に尽くせる妻のようには上手く出来ない不器用で言葉たらずな父。
最期の妻の願いを一人ででも叶えたいとする必死さが息子との隔たり深くする。
現地でかけらた言葉たちに後押しされ、少しずつ人の助けを得て、そ
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海の上のピアニスト(1998年製作の映画)

4.0

感覚を音に載せられる、人を魅了するピアニストは船の上で出会う音楽や人々から外の世界を知る。
大型船という大きいようで小さい、何もかもが限られていた世界からは感動も恐れも大きく映り、その彼の訴えはひどく
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カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~(2024年製作の映画)

3.0

大好きな絵本「おみせやさん」の作家であり憧れの女性。
自分に気持ちのいいことを基準に選ぶ彼女の奔放な姿は可愛らしく、言動はとても上品。
人生において何がどんなきっかけに繋がるか分からない。彼女と出会っ
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ほかげ(2023年製作の映画)

3.0

母親、復員兵、子ども。戦後、何もかも失った人たちはその日暮らしですら危うい。
守ってくれる大人のいない子どもの目を通して見る大人たちは皆何かに怯えている。その言動から生き残る戦争から生き抜く戦争に変わ
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蟻の王(2022年製作の映画)

3.5

大人と子どもの恋愛、それが存在すら認められていない時代の同性同士だと世間の目は厳しいどころではなかったのかもしれない。
こじつけの罪を着せ、施設に入れ、二人の幸せは無いものに。
受け入れた母は息子の幸
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カラーパープル(2023年製作の映画)

3.5

性別、階級、容姿、人種と様々な理由を付けて不当な扱いを受ける人、強いる人がいる。
そしてその環境を打ち破ろうと闘う人たちは美しい。

喜怒哀楽がノンストップのミュージカルだからちょっと泣く程度で観れた
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女優は泣かない(2023年製作の映画)

3.5

導入が素早い。
そこから更にサクッと主要キャラを出して人物背景を明かしていく、その流れが良いなって思った。
二人の独りよがりで撮影は全然上手くいかなくて、その側で家族とも拗れてて、どちらも仕事が原因で
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