しだたくみさんの映画レビュー・感想・評価

しだたくみ

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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.4

リファレンスたぶんファイナルウォーズだよね。あれだけ逸脱したプロレス怪獣映画がここに繋がってるかもしれない...って思うと感慨深い。怪獣の表情が豊かなのは好きなので、(特撮として良いかは別として)コン>>続きを読む

ニンゲン合格(1999年製作の映画)

4.1

黒沢清の描く家族物語は面白すぎる。幸せって儚くてシュールなものだ。最初からどこか疑似家族を演じるように4人は暮らしてたんだろうけど、主人公が寝たきりになり、父親が宗教にハマったことで、そのうっすらとし>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.7

内戦が激しい時代に、子供の無垢な目線から時代と生活を切り取った美しい作品。

アナが可愛すぎるのは良しとして、個人的にはもう少し負傷兵との会話が欲しかった。少女が見た非日常の世界で、兵士と交流すること
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.6

鬼のように面白い。クライマックスのバトルの場所が、途中で出てきたのと同じ場所って斬新では? ただ行って帰ってくるだけなのにめちゃくちゃ面白いのなんで!

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.2

確かにゆったりとはしているが、全てのシーンが美しくて長さなんて全く感じない。フィルム映画への懐かしさも語られるけど、懐古主義的な撮り方を一切していないのも素晴らしい。

多くを語らないフリオは、こちら
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

こりゃ凄い。自然によって人間が淘汰されるのではなく、自然を信仰する人間たちによる全体主義的なルールが、異物として都会人を排除してしまう物語。

思えば、会合の段階で誰もグランピング施設に賛成する人が現
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

凄すぎる。IMAX時代ならではの奇跡的な映像を、豪華キャストで見れた気がする。

話も面白くて、シンプルに楽しめるSF。あんなにポールに感情移入してたのに、途中からチャニのことしか考えられなくなった。
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ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突(2024年製作の映画)

3.8

とても良かった!
やはりブレーザーの核はコミュニケーション。人類のどうしようもない愚かさと向き合いながらも、それに気づけたならやり直すチャンスはいくらでもある。ラストバトル後の「残し方」にグッときた。
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

5.0

言葉になりません。全ての日本人に見てほしいです。

難民を受け入れられないことには色んな事情がある。今の法律のこともよく分かった。けど、こうしてただここで生きたいと願っている人たちの自由は、もっと普通
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

三宅監督の映画は登場キャラがみんな優しい。そこが良い。

いつも以上に分かりやすい物語だなと思ったけど、「周りに理解されにくい症状」をかかえていることは、さりげなくではなく、むしろはっきり描くべきだと
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.0

あらゆるバンドパフォーミングアートの原点。もの凄いグルーヴだった。デヴィッドボウイがキャリア初期にNYでパンクバンド組んでたら...という妄想を具現化するような、若きデヴィッド・バーンのキレに涙。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.9

すごく良かったけど、それはあくまで演技や映像、音楽の話。脚本はひねりが足りなかったな。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.3

これはすごい、、悲しい、、けど映画として美しすぎる。

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

3.9

ララランドと真逆のような怒涛のハッピーエンド。恋の素敵さ、衣装の可愛さ、音楽の良さ。

晩春(1949年製作の映画)

4.2

親子物語以上に、男女の嫉妬物語!?
門出を祝うというよりも、なんだか夫婦が別れていく様を見ているようで不思議な感情になる。

父娘の微妙な心の揺らぎ、互いへの思いやりが終始素晴らしかった。居酒屋シーン
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.0

もう最高! この無意味さの中に何かがある。そこを描いてなさそうで、ちょっとだけ描いてる感じがジャームッシュのたまらないところ。ビルマーレイやケイトブランシェットの回は言わずもがな、イギーポップとトムウ>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.5

交わりそうで交わらない3組、そして映像のオシャレさにグッとくる。ただ、もうちょっと風刺の効いたセリフや笑える感じが欲しかったなーと思う。ナイトオンザプラネットのクオリティを期待すると肩透かし食らう。フ>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.6

評判に違わぬ素晴らしい傑作。人間観察の賜物のようなストーリーと撮り方。こうした家族関係におけるやり取りって80年前も今も何も変わってないんだな。真に普遍的なストーリーってあるもんだと驚かされた。

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女は女である(1961年製作の映画)

4.0

女性の極端な言動に振り回されるのが男性の世の常......という単純なものではなく、「こんな私だけどちゃんと愛してよ」という女性の想いに男がどれだけ誠実に答えていくかという話。女性側にももちろん良くな>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.6

初見時よりさらに評価爆上がり。タクシー乗車時と下車時で互いの立場が変わっていく、じっくりとした会話劇がうますぎる。セリフ全部良い。全て良いけどやっぱりエピソード2と3が好きだな。

わたし達はおとな(2022年製作の映画)

3.8

クズ男の撮り方が天才。長回し定点カメラの喧嘩のシーン見応えある。グリーンピースは笑った。

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.7

面白かったけど、そこまで絶賛という感じじゃなかったなあ。戦争、差別、迫害に対して描くべきものはしっかり描かれてたけど、それが大味かつ直接的なメタファーすぎて、もうちょっと解釈に余白欲しかった。あと前半>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

揺るぎない最高傑作である初代ゴジラ(1954)が無意識に内包してしまった「日本国の罪」を洗い流し、個の人生というテーマにまで昇華した革命作。神木くんのトラウマ解消が軸であり、ぶっちゃけ展開はベタだけど>>続きを読む

ゲーム(1997年製作の映画)

3.6

フィンチャー流の人生再考ムービー。ソーシャルネットワーク以降、近年の作風の原点はこれか。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

フィンチャー新たな境地。衰え始めた殺し屋のリアルって感じでめちゃくちゃ面白い。ちょっと007スカイフォールを思い出す。

殺し屋なのに若い女性とちゃんと恋に落ちてるところに、冷酷さだけじゃない主人公の
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

3.9

めちゃくちゃ面白かった。主人公はただ可哀想なだけでなく、出世欲つよくて、女性へのアプローチの仕方もウザめのちょい嫌なヤツだったけど、権利社会におさらばしていく終盤の展開はひたすら痛快。女性の闘いの物語>>続きを読む

大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス(1967年製作の映画)

3.3

相変わらず内容は薄いが、平成シリーズでも唯一採用されたギャオスはやはり魅力的な怪獣だった! 回転作戦って突拍子なさすぎるけど、頑張って作戦練ってる感じ好き。ラストバトルとか、山で2大怪獣が対峙してる映>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.5

最高すぎる!!

悩んで苦悩して孤独になって、それでも純粋さや好きを貫く気持ちは、人の心を動かし、次の世代へ受け継がれていく。

さかなクン演じる「おさかなおじさん」は、ピュアを貫き続けるが故に、周囲
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大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン(1966年製作の映画)

3.4

謎の恋愛描写に疑問を抱きつつ、ガメラの活躍を減らした理論構築型のSFに振り切ってるところは、今観ると「ガメラ2味」があっておもしろかった。まあダイヤモンド作戦も反射作戦もツッコミどころありすぎだが、ご>>続きを読む

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

やはり、これぞ岩井俊二の金字塔。ネットでは通じ合っているのに、現実世界では反発してしまう、いじめっ子/いじめられっ子の2人。狂ったように晴れていればいるほど、悲しさが増す青空の映し方...絶妙だ。>>続きを読む

大怪獣ガメラ(1965年製作の映画)

3.6

非常によくできた特撮シーンや、回転ジェットの飛行など特撮アクションは見応えあって素晴らしい! が、どうしてもストーリーのゴジラ二番煎じ感が否めない(子どもを目立たせるのも付け焼き刃に見える)。ガメラを>>続きを読む

狂った果実(1956年製作の映画)

3.6

弟が可哀想だが痛快。映像がちょくちょく狂気的。

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