抹茶マラカスさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 遥かなる暁 HDリマスター(2019年製作の映画)

3.8

1本目の総集編映画よりもキラとアスランの対立というか構造的な軸にしっかり焦点が当たって一本の映画として仕上げたい意気を感じた。
中立国オーブについての描写が少なくは感じてなんだっけ?とはなってしまった
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マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

4.8

NHKのドキュランド、というドキュメンタリー放送企画にて前後編に分けて放送。
ウクライナのマウリポリにロシア軍が侵攻し、各国の記者が退避していく中で残ったAP通信の記者が撮影した映像で描かれるあまりに
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機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 虚空の戦場 HDリマスター(2019年製作の映画)

3.5

初代をなぞるようにガンダムに巻き込まれて乗り込むことになったキラ・ヤマト、そして敵対勢力に入っていたかつての友石田彰の対立構造を軸にガンダムですね、っていう感覚。
やはり大人たちというよりも子どもたち
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.2

ジミー・チンとエリザベス・チャイ・バサヒリーの監督コンビによる劇映画への挑戦は、それまでもドキュメンタリー映画で積み重ねてきた一線を超えてしまっている人たちの狂気を描く、という共通項を持って見事に達成>>続きを読む

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

3.6

北朝鮮から脱北を狙う家族に密着したドキュメンタリー。再現映像を用いないことで緊迫感をもたらしつつ、国境を秘密裡に超える当事者を捉える映像としては難民映画祭の「シャドーゲーム」なんかを思い出す。

逃避
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バービー(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

まいった、全く面白くない。
2001年宇宙の旅パロディは好きだし、男のものとされてきた映画史を取り戻す意味も感じて良い出だしだったが、まあギャグのセンスが全く合わない。バービーランドが視覚的に合わなけ
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ルパン三世VS名探偵コナン(2009年製作の映画)

3.5

ルパンとコナン、夢の共演は結構な強引さ。
ルパンの狙うお宝を管理する国の皇族が死に、代理で日本に来た皇女が蘭とそっくりで、となっていく。
序盤から完全に入れ替わりサスペンスの要素をチラ見せし続け、し続
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

近未来、シアーシャ・ローナン&ポール・メスカルの下にやってくる男。旦那だけ宇宙に移住できるよ?そこの決断が迫られていく中でしれっと時間を飛ばしてくる。
基本夫婦の日常なんだけど、達者な二人だから見てい
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STILL:マイケル・J・フォックス ストーリー(2023年製作の映画)

3.8

BTTFでお馴染み、マイケル・J・フォックスの半生をインタビューしたドキュメンタリー。
高校を中退して進んだ演技の世界、「ファミリータイズ」「BTTF」の大ヒットといった懐かしのハリウッドスターあの頃
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BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-(2024年製作の映画)

3.1

谷口悟朗、ワンピースに続いてのフジ系仕事の請負でまたもやのクオリティだった。テレビアニメ「エスタブライフ」が見せた世界観の良いところを脱ぎ去ってまた1から世界を説明して、要素のありすぎるキャラクターも>>続きを読む

雪山の絆(2023年製作の映画)

3.6

ウルグアイの航空機がアンデス山脈に墜落。そこかは70日ほどを生き延びた人たちの映画。知らなかっただけで度々栄華されていたものをジュラシックワールド2を任されたバヨナが撮った。
生き延びるために結構なこ
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

4.3

フランス領バスクからスペインの方のバスクへバカンスに来た一家。自分が何者であるかが定まらない中でそこでの触れ合いを通して自分が何者であるかを手に入れていく、という感じ。基本的に何者であるかを自不満で決>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.7

本映画には地震のように見える大災害の描写があります。それ自体はメインではなく舞台設定ですがタイミングがタイミングなので気を付けてください

年初に韓国エンタメが公開されるのは定番になってきました。大災
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さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター(1978年製作の映画)

4.0

こいつはすごい。
この後続編を作るという事実が冷める面はあるが、総集編だった第1作と違ってオリジナルで進んでいく大和への葬送曲は怒涛の死人の量を出しながら華麗なアニメーションで彩られる。ヤマトの発進シ
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

2.9

私語はノットエレガントだ、とエレガント先生に注意させておいてその後の本編もちっともエレガントではないウンコ出る出ないサスペンスというとんでもない技を使ってきた。下品コメディになるんかい。
アーニャ自体
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機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)

3.3

テレビシリーズの総集編かと思った。性急なとこが数多くみられた感じがして、終わってみれば平和な学園生活の流れで学友からニュータイプと名家の娘として相対し、そしてそこからの話になるとは分かるんだが、だった>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.8

トイレ側が作っているだけあって綺麗で多様なトイレが描かれ、その対比として役所広司の毎日は単調でミニマムに見える。でもそんな日々でも積み重なっていけばちょっとずつ変化していくのだ。影が重なったら濃くなら>>続きを読む

ベリー・ビッグ・ショット(2015年製作の映画)

3.1

麻薬の話なんだけど映画の話。
映画のフィルムのケースの中に麻薬を隠せばいい感じで空港のチェックを逃れられるぞ!ということでボスからくすねた麻薬を隠すためにダミーの映画を撮ろうとする。
映画のズブの素人
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L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

4.1

出世街道を走りたいガイ・ピアースと昔ながらの悪徳めなラッセル・クロウと麻薬捜査のケヴィン・スパイシーの警察映画。
クラブだっけ、バーだっけ、ダイナーだっけ、そんな感じのところで起きた大量殺人を追ってい
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NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

3.9

ロルカン・フィネガンは『ビバリウム』に続いて人間の衣食住による気持ち悪さを追求してきた。実に嫌な気持ちになる。ノミだらけの犬が見えたエヴァ・グリーンがフィリピンから来た家政婦に信頼を寄せていくことでホ>>続きを読む

吸血鬼(1932年製作の映画)

3.2

1932年の映画ですよ、90年前の映画がスクリーンで見れる事実にまずは感謝を。
勝手にユニバーサルモンスター的な吸血鬼をアート面から描いたのかと思っていたが、全然そんな感じじゃなくて鎌を持って立ってる
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マイ・ボディガード(2004年製作の映画)

3.8

酒で死体も守れねえ、なんて言ってるデンゼル・ワシントンがボディガードを通して人間性を回復しつつある中で、それを再び喪失したので復讐する話。
基本的に手がかりを1人ずつ聞いては殺して聞いては殺してで、復
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

ドゥニ・ヴィルヌーヴ、そういえばコレを見ていなかった。
死んだ母の遺言に従って父と兄を探す旅と、母が若かりし頃に息子を探した旅とが交互に描かれていく。
どうしてこうなった、というところの入り口はキリス
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ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.3

個展に間に合わない、というか間に合わせたいのに全然周りの邪魔が入ってもやもやする。しかしまあ本当に準備と授業の描写ばかりでドライブしていくところを感じなかった。
何かを追われている様子すら感じさせない
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.4

西武開拓は蜜の味…というが、いや、言わないが本当に蜜をかけたドーナツを作る話。
西武開拓の時代にこれまで持っていた印象と真逆の貨幣経済が侵食していき資本主義社会の成立していく様子を2人の友情を軸に見せ
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屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

3.7

試写会で見た時はスピーカーがイカれて仲里依紗の声を聞くことなく終演。
補填のムビチケを日テレよりいただいて劇場でも鑑賞してきました。

冒頭のイマジネーションの爆発する冒険とラストの想像力決戦は良かっ
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リケジョがサッカーに出会ったら(2019年製作の映画)

2.7

科学の夏季キャンプに行くはずが同じ学校のサッカーキャンプに行っちゃった!
まるでボールを触ったことない女子高生が女子サッカーの世界に触れていく。完全なイメージで語るが、かつてのアメリカドラマの匂いしか
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青葉家のテーブル(2021年製作の映画)

3.4

美大予備校の夏期講習に通うために青葉家に短期下宿にきた主人公。彼女と青葉家の同居人たち、そして彼女の母を通して現状肯定していこうというか、これから先までゆっくり歩いて行った果てでやっとこう認められるよ>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.3

アキ・カウリスマキ初挑戦。名の知れたベテラン監督の新作を劇場で見れるだけでありがたいことです。

全体を通してアル中男とフリーター女性(彼女の失職理由が理不尽ではある)の恋愛模様で、いわゆる社会から疎
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版(1984年製作の映画)

4.2

100markごとに名監督。マカロニウエスタンの名手セルジオ・レオーネで。

デニーロによるアメリカのギャングものではあるが、スコセッシとは少し感覚が違う気が。
一瞬デニーロの時間軸がどこなのかが分か
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パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー(2023年製作の映画)

3.6

パウっと見事に楽しい作品だった。何より親子連れがいっぱい!ディズニーでもなく、ラジャーでもなくこれに親子連れが来るのか!

基本的にはサンダーバードと同じで救助メカ面白シリーズだと思っていたのだが、今
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.5

ディズニーの100周年は根幹にある「願い」を掘り下げる…と思ったのだが。割と願いと魔法が雑で、願いを人に渡すな、自分で叶えようって話なんだけど、いやいやその先の願い同士のコンフリクトとかそういうのをも>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.7

究極の美食家とその実現を達成する料理人。2人の関係を丁寧に、そして実に美味しいそうな料理と共にじっくりコトコトと描く。
30分ほどをかけていきなりぶっ通しの美食会が開かれてそこでの違和感も全て回収され
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ブルドッグ(2003年製作の映画)

3.0

録画の容量が年末に向けて壊滅し始めたので放置していた午後ローを。日付見たら2年前だった。
DEAが大物を逮捕したら、新しいヤツが現れてさあ大変。主人公ヴィン・ディーゼルも襲撃されて妻を亡くし、復讐の捜
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.3

質の高いアニメーションに、戦争の足音のしてくる日本社会の様子を子ども視点で記した素晴らしい作品。黒柳徹子が存命のうちに彼女のナレーションで幕開けるこの作品が作られたことは日本テレビ史、日本近代芸能史に>>続きを読む

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(2023年製作の映画)

3.1

長いよ!タイトルが!

とは言うものの、その長すぎるタイトルの中身は完全にアニメ2クールで(なんなら1クール目で)消化してしまっているので今回はゲストキャラの破滅フラグを回避する話。そのキャラも他のゲ
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