moonさんの映画レビュー・感想・評価

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蛇の道(1998年製作の映画)

3.8

色んな意味で気持ち悪い映画だった(褒めてる)。娘を陰惨な方法で殺された宮下の復讐を、赤の他人の新島が手助けする理由とは…。なんてことない風景なのに音響や演出のおかげでめちゃくちゃ怖い。音をなくすだけで>>続きを読む

灼熱の魂 デジタル・リマスター版(2010年製作の映画)

4.0

劇場で初鑑賞。どんなトーンの映画なのかだけは知ってたけど、胸糞とか重いとか、そんな言葉では言い表せない傑作。スクリーンで見て良かったけど、ほんと言葉にならない

Don't Think Twice -僕たちの成功-(2016年製作の映画)

3.7

20代の頃から同じ劇場で即興劇をやり続けている仲間たち。30代になり、この生活はいつまで続くのか、いつになったらTVの世界に行けるのか、結婚は?と悩み出す中、メンバーの一人が人気TV番組のオーディショ>>続きを読む

シュガー(2008年製作の映画)

3.4

てっきりアメリカの球団で大成功する少年の話だと思い込んで見てたので、後半の展開は良い意味で予想を裏切られた。甘い甘いアダ名の少年が直面したのは実力がなければ振り落とされるビターな現実。挫折を経験したの>>続きを読む

素晴らしき、きのこの世界(2019年製作の映画)

3.6

様々な種類のきのこを紹介✨みたいなネイチャー系ドキュメンタリーかと思いきや、マジックマッシュルームや医療現場での活用方法みたいな話まで飛躍して面白かった。身近に沢山存在し、生き物を腐敗させ、人間には幻>>続きを読む

ポネット(1996年製作の映画)

3.5

子供はどうやって死を受け入れるんだろう、私はどうやって死を理解したんだっけ…そんなことを思いながらポネットの大きな目から溢れ出す涙を眺めてた。イエス様の逸話を後に撤回して、現実には復活しないと言い聞か>>続きを読む

心中天網島(1969年製作の映画)

3.8

人形浄瑠璃の映画化ということからか、黒子まみれで舞台美術のような装置。なにより一人二役を演じる岩下志麻の存在感がすごい。(解説読まなければ気付かなかった

妻子ありながら女郎に入れ込む治兵衛がとにかく
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陰陽師0(2024年製作の映画)

3.4

陰陽師の知識0で見たので私はそこそこ楽しめたが友人はなんとも言えない顔をしていた。
突然始まるアクションシーン、無駄に多い水爆並みの爆発、微妙に安っぽく見えるCG、気づいたら皆んな死んで山崎賢人だけ生
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マグダレーナ・ヴィラガ(1986年製作の映画)

3.0

ある娼婦の空虚な日常。
私はここにいて、ここにいない
情報量鬼ドキュメンタリーの直後に見る映画ではないような気が

ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー(2022年製作の映画)

4.0

「人を撮る」映画の歴史の中で、無意識のうちに男女で違う演出をされてきた。その差を炙り出したドキュメンタリー。Netflixに入ってそうな感じなので大きなスクリーンで見るべきなのかは謎だけど、面白かった>>続きを読む

僕はキャプテン(2023年製作の映画)

3.6

ガローネは五日物語みたいなダークファンタジーの印象が強かったけど、これはほぼ『海は燃えている』だった。命懸けで"移民"にならなければ夢を叶えられない子供たち。

ヨーロッパに渡って音楽でヒーローになる
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父 パードレ・パドローネ(1977年製作の映画)

3.8

イタリア映画祭にて。
6歳で父親に教育を取り上げられ、羊飼いにさせられた後、大学で学び言語学者となったガヴィーノ。これが実話だというのだからすごいし、「父親はこれを持っていた」とガヴィーノ本人が父親役
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.7

最後、ノラが思わず泣き出し、現在の夫が抱きしめるシーンでもうダメだった。
大人のラブストーリー

乱れる(1964年製作の映画)

3.7

嫁ぐとはどういうことか。結婚して半年足らずで戦死した夫の実家に18年間居続け、焼けた店を立て直すところまでやり遂げた礼子の根性よ。そこまで尽くしても"赤の他人"扱いされる残酷さ…昭和の価値観が色濃く現>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.5

シティハンターは鈴木亮平の、鈴木亮平による、鈴木亮平のための作品だったのか。セットやCG、1秒しか映らない人のキャスティングさえも豪華すぎてネフリの金のかけ方エグいなと思った。
変態もっこり冴羽獠、今
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サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.0

サイレントからトーキーに移り変わり、時代に取り残された女優の狂気と悲劇。あまりにも有名過ぎて逆に見てなかったけど、こういう話なのか!と。
過去の栄光に取り憑かれ、今も自分が大スターだと信じ込むノーマは
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

4.5

「映画は人生を3倍にしてくれるんだ」
あまりにも傑作、この3時間の中に人生が詰まってた。

初めての恋、失恋、理不尽を経験する10代
仕事や結婚で浮き沈みの激しい20〜30代
家庭と仕事に恵まれたはず
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.8

原作未読、予備知識0で見れて良かった。突如東京の上空に現れた巨大な母艦はコロナ禍なのか、東日本大震災なのか、原爆投下かもしれないが、日本を(悪い方向に)変えてしまったあらゆることが凝縮されたメタファー>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

2.8

普通の女の子から誰もが知る大スターの妻へと昇りつめたプリシラの煌びやかで孤独な人生。主演のケイリーがとにかく可愛くて、女の子を魅力的に撮れる監督であることは間違いないが、やっぱり途中でダレるし繋ぎ下手>>続きを読む

悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)

3.9

幼くして両親を亡くし、叔父夫婦のもとで暮らすことになったフリダ。母親が何故死んだのかもよく分からないまま生活環境がガラッと変わり、新しい家族にはなんとなく馴染めず、反抗的な態度をとるフリダの一挙一動か>>続きを読む

ホームドラマ(1998年製作の映画)

3.5

とある上流家庭に一匹のネズミが持ち込まれたことによって、家族の歯車が狂っていくオゾン流ブラックコメディ。関連作品にテオレマがあるの納得した。その人の願望が現れる夢よりも、現実の方がとち狂ってるラストが>>続きを読む

フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

4.1

ノーランの出発点、映画の原石というかもはやダイヤモンド。70分の短さでここまで面白さ、ミステリー、スリルが詰め込まれてるとは思わなかった。ノワールチックでヒッチコック映画のような満足感。2回目も見たい

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

4.0

ナン・ゴールディンはこの映画で知った写真家さんだけど、とても良かった。
バーテンや売春婦など様々な仕事を経てアート界の大御所となり、自身もオピオイド薬害の被害者である彼女が先頭をきって、巨大財閥サック
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成功したオタク(2021年製作の映画)

3.5

アイドルを好きになったことないし…と他人事として見に行ったら、大好きだった芸人が逮捕・解散し、ショックで半泣きになりながら彼らのネット番組を全部DLしたことを、この映画を見ているうちに思い出した。他人>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

3.7

全く違う2つの国、文化、言語を持つ民族が混じり合う旅、差別が死を招く瞬間を美しく残酷に切り取った寓話のような作品だった。ルーカスがアイスランド人に対して抱いていた嫌悪感、それはデンマーク人も同じくだが>>続きを読む

14歳の栞(2021年製作の映画)

3.0

大人と子供の狭間、14歳。自分の得意分野、弱点、クラスメイトとの差異、朧げに見える将来、自分は何者になれるのかという漠然とした不安を抱く、多感な時期の少年少女たちの姿を映した作品。
"全員主人公"とい
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ホームワーク(1989年製作の映画)

3.8

「罰ってなに?」
「ご褒美って知ってる?」

イランの子供達にひたすら宿題について質問し続けるドキュメンタリー。宿題が家族に与える負担、両親が文字を読めない現実、当たり前のように行われる体罰など、子供
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ペタル ダンス(2012年製作の映画)

3.4

グレイッシュで寒々しい映像、やたら生々しいトーンの会話、登場人物は皆多くを語らず、独特な空気感の映画だった。特に大きな起伏はなく、自殺未遂を計り入院中の友人に女3人で会いに行くだけのゆるいロードムービ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

全ての事件の真相は当事者にしか分からず、我々は他人が書いたニュースを通して判断するのでそれが本当に正かどうかは分からない。感情を切り離すことはできないし、一部のマスコミにとっては真実などどうでも良く、>>続きを読む

私が女になった日(2000年製作の映画)

3.9

ジャケに惹かれて昔から見たかった映画とついにイスラーム映画祭でご対面した。イランのキシュ島を舞台に、3世代の女性たちを映したオムニバス映画。浜辺に沢山の家具が置かれ幻想的な3話目が美しく、一度見ただけ>>続きを読む

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