うさぎ部うさこさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

うさぎ部うさこ

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FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

3.9

字幕版を鑑賞。原題は Migration(渡り)。主人公マックを演じたのはクメイル・ナンジアニ。見た目にぴったりの、まさにアニメ声。パム役のエリザベス・バンクス、チャンプ役のオークワフィナも実に表現豊>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.2

アウシュビッツ強制収容所の隣で平和な生活を送る家族の日常とは…。観客の「関心」をも試す作品。映写ミスかと思った冒頭から、エンドロールの終わりまで不穏な空気が続く105分。登場人物の表情よりも、言葉・背>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.4

「ドッグマン」と呼ばれる男が語った自らの半生とは…。私は主人公ダグラスのように虐待されたことも、身体の障害もないが、本作ほど主人公の心情に共感できた映画はかつてなかった。ダグラスを演じたケイレブ・ラン>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

IMAXレーザーで鑑賞。とにかくすごすぎる映像と音楽、音響!特に砂の映像がリアルで、口の中に砂が入ってくるかと思うほど圧倒的な没入感。レベッカ・ファーガソン演じるジェシカの暴走(!?)と彼女の出自に驚>>続きを読む

アバウト・ライフ 幸せの選択肢(2023年製作の映画)

3.1

なんだろう、かなり豪華なキャストなのに驚くほどの「コレジャナイ感」とケミストリーのなさ。予告編から想像したとおりの展開だし、何より親たちが年寄りすぎる…。くすっと笑えるところはあっても、心に残るセリフ>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.7

‎物語は悪くないが、ひと昔前であればサンドラ・ブロックが完璧に演じたであろうエリー役がブライス・ダラス・ハワードだったことにどうしても納得できなかった。サンドラ・ブロックは無理だとしても、せめてエミリ>>続きを読む

ストリートダンサー(2020年製作の映画)

3.6

ロンドンを舞台に、インド系のヒップホップダンスグループ「ストリートダンサー」と、パキスタン系のグループ「ルール・ブレイカーズ」のダンスバトルは意外な展開に…。主人公を演じたバルン・ダワンのムキムキすぎ>>続きを読む

コットンテール(2022年製作の映画)

3.7

おなじみピーター・ラビットの妹カトンテール…ではなく、疎遠になっていた父と息子が、妻(息子にとっての母)の死をきっかけに関係を取り戻していく物語。監督・脚本のパトリック・ディキンソンは日本語が堪能との>>続きを読む

ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.9

元ネタの『ソウルメイト/七月と安生』は未見。小学生からの大親友、ミソとハウンの友情と、彼女たちのある秘密を描いた物語。成長するにつれて価値観が変わることはあっても、時間や空間の壁を超えられるのが本当の>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

転落死した男性は、実は妻に殺害されたのか? 法曹が書いたのかと思うほど緻密な脚本と、完璧なキャスティング、演者の文句なしの演技! 特に主演のザンドラ・ヒュラー、ダニエル役のミロ・マシャド・グラネール、>>続きを読む

K‐9 L.A.大捜査線(2023年製作の映画)

3.5

ロサンゼルス市警の警察犬隊「K-9」の犬エースはなぜ死んでしまったのか? 警官ジェイクが見つけ出した事実とは…? アメリカでは警察犬にはドイツ語で命令するようだが、「探せ」(ドイツ語では Suche!>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.9

「マイケル・ファスベンダーがコメディーに!?」と思っていたが、期待以上に笑って泣ける感動作。自称「ポリネシア系ユダヤ人」のタイカ・ワイティティの祭司(宗派的にはプロテスタントの会衆派らしい)ぶりも○。>>続きを読む

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.7

これはつまり、スパイダーマンは存在しない次元の物語ということ? 主人公キャシーの同僚のベンの苗字がパーカーなのがちょっと気になるけど…。あと、キャシーが「未来」を見ている間に見逃している「現在」がとて>>続きを読む

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.9

アフガン人通訳に命を助けられた米軍曹長が帰国後取った行動とは…。まず、冒頭の説明に出てくるアフガン人通訳の数に驚いた。観ている時は実話かと勘違いしそうになったが、エンドロールに出てくる本物の写真を見て>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

これは…「母親になって後悔してる」(インタビューされているのはみなユダヤ人女性)のアリ・アスター版!? あまりにシュールで不条理で不可解な物語の中に垣間見るユダヤ人のメンタリティー。次に何が起こるか>>続きを読む

フレディ・マーキュリーThe Show Must Go On(2023年製作の映画)

3.4

49分と非常に短く、ライブの同じ映像が繰り返し流れ、内容もフレディあるいはクイーンのコアなファンなら知っていることがほとんどだと思うが、2021年に死去した伝説のロック・フォトグラファー、ミック・ロッ>>続きを読む

Firebird ファイアバード(2021年製作の映画)

3.8

1970年代後半、ソ連占領下のエストニアの空軍基地で出会った二等兵セルゲイとパイロット将校のロマン。二人は互いにひかれ合うが、当時のソ連では同性愛は法的に禁じられていた…。セルゲイ役のトム・プライアー>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.8

22年前、映画の撮影中に突然失踪した主演俳優フリオはどこに消えたのか…。予告編から想像していたものとはまったく違う展開。あと、フリオ役のホセ・コロナドとフリオの娘役のアナ・トレントが、9歳しか年齢が違>>続きを読む

カラーパープル(2023年製作の映画)

4.1

高校生時代に映画館で観た1985年版の『カラーパープル』ってこんな物語だったっけ…と思いつつ、力強い音楽とダンスに心を奪われ、涙、涙…。当時は理解できていなかった、アメリカ黒人独特の話し方、文法的な間>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.1

ある秘密を抱え、宮廷で働く盲目の鍼師ギョンスは、帰郷直前にある大事件に巻き込まれてしまう…。タイトル自体ががっつり秘密のヒントなのだが、中盤までまったく気づかなかった…。それにしても「史実に残された">>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.2

劇場で観られてラッキー! 物語も素晴らしいが、何といっても主人公の少女アナを演じたアナ・トレントの、観客を不思議な世界に誘うような目、まなざしが心に残った。原題は El espíritu de la >>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.0

コメディーかと思いきや、まさかの感動作。しかも何気に豪華なキャスト陣。2021年の“ゲームストップ株騒動”に基づく、コロナ禍にあえぐ個人投資家 VS 空売りしまくりヘッジファンドの仁義なき(!?)戦い>>続きを読む

キャッチ22(1970年製作の映画)

3.8

アマゾンPrime Videoにて鑑賞(日本語字幕がないため、英語字幕で)。私としたことが、髪の毛があるアラン・アーキンを映画で見たのは初めて。ちょうど今原作を読んでいるところだが、映画版は登場人物の>>続きを読む

犬人間(2022年製作の映画)

3.7

ハンサムな大富豪クリスチャンと出会った女子大生シグリッド。クリスチャンに誘われ彼の家に行くと、そこにいたのは犬の着ぐるみを着て彼の“飼い犬”として振る舞う男性フランクだった…。クリスチャン役のガルド・>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.1

英語のタイトルは The Quiet Girl。アイルランドの田舎町を舞台に、寡黙な少女コットが、親戚夫婦ショーンとアイリンの農場で過ごしたひと夏を描いた物語。設定上は9歳のコットだが、「こんなに大人>>続きを読む

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.8

DVシェルターを運営する母親エヴリンと、ネットでのライブ配信が生活の中心となっている高校生の息子ジギー(そして家族の中でひっそり存在する父親…)。自身にとって重要だと思うことを懸命にやろうとしても、な>>続きを読む

ジャンプ、ダーリン(2020年製作の映画)

3.9

カナダの片田舎で暮らす祖母マーガレットと、ドラァグクイーンの孫ラッセルの束の間の同居を描いた物語。マーガレットとラッセルが周囲の反対にも屈せず、自分の意志を貫き通す姿勢が感動的。祖母役のクロリス・リー>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

原作は未読だったのが逆に良かった。あらすじや予告編からは予想もできない展開!レベル的には『TITANE/チタン』以上に度肝を抜かれた。そしてエマ・ストーンの、言葉では形容できない(緻密?自由?計算高い>>続きを読む

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.9

映像は前作『アクアマン』よりもパワーアップ。カラフルで美しいアトランティスにアガるし、巨大タコの「トポ」の仕草もいちいちおもしろいし、甲殻王国ブライン王の男気も健在。ただ兄弟が力を合わせる等、物語は既>>続きを読む

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.3

北朝鮮から中国へ渡り、山間部で路頭に迷う5人家族の数千キロに及ぶ脱北の道のりを中心に、命がけで脱北を支援する韓国人牧師や、研究者、ジャーナリスト、過去に脱北した人々へのインタビューなどで構成された秀逸>>続きを読む

巡る、カカオ~神のフルーツに魅せられた日本人~(2023年製作の映画)

3.6

“カカオ”の歴史、栽培する農家の現状や、カカオに関わる日本人を追ったドキュメンタリー。特にコロンビア先住民の末裔であるアルアコ族の文化やカカオ栽培の映像は非常に興味深く、思わず劇場で販売されていたチョ>>続きを読む

ミッション・ジョイ ~困難な時に幸せを見出す方法~(2021年製作の映画)

4.4

ダライ・ラマ14世と、南アフリカのデズモンド・ツツ大主教という2人のノーベル平和賞受賞者の対談を元にしたドキュメンタリー。宗教の違いを超えて深い友情を築いた二人が、互いに手を取り合い、時には冗談を交え>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.8

地盤隆起による大災害で一瞬にして壊滅したソウルで、唯一崩落を逃れたファングン(皇宮)アパートで住人代表になった男とは…。「いや、あんな地盤隆起の中で無事なわけないやろ!」と思いつつも、皇宮アパートの住>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.6

テレビの大喜利番組にネタを投稿することを生きがいにしていたツチヤタカユキが歩んだお笑いの道とは…。主人公のキャラがかなり特殊(こんな人がどうやって社会生活を送れるのだろうと疑問に思うレベル)だが、「私>>続きを読む

レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.9

私としたことが初めて鑑賞。クエンティン・タランティーノ作品ということ以外はほとんど予備知識なしで観たが、デジタルリマスター版だけあって、映像は超鮮明。冒頭のシーンはオマージュ版を何度か観たことがあるが>>続きを読む

ミツバチと私(2023年製作の映画)

3.7

体は男でも自身の性に疑問を持つ8歳の主人公アイトールと、周囲の人々の困惑を描いた物語。どうしようもなかったのかもしれないが、主人公はどう見ても女の子(子供でもやっぱり見た目の性別って誤魔化せないんだな>>続きを読む