ゆるゆるスライダーさんの映画レビュー・感想・評価

ゆるゆるスライダー

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フォロウィング(1998年製作の映画)

3.5

今まで、クリストファー・ノーランは映画として興味持ってもらうためにわかりづらい構成にしているとばかり思っていた。テーマではなく、あくまでギミックとして複雑さを利用しているわけだ。

しかし、このデビュ
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ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.2

映画的な面白さはない。ただひたすら、会議の様子を映像にしたものである。説得力はあまりないため、おそらく何かしらの史実の通りに作ったのだと思うけれど、正直なところあまり腑に落ちない。

しかし、ナチスド
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.5

車にまったく関心がないので、序盤こそレースの面白さがちっともわからず。ついていけるだろうかと不安になる。

しかし、本作の主題はレースへの興味の有無で変わるほどやわではない。名誉や勝敗だけでない、己の
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.0

2作目は評判が良いらしいので、ここから大きく立て直したのだろう。何がどうなったら、こういう凡作が息を吹き返すのかはよくわからない。それくらい今作は面白くない。

悪党たちの集団が、毒をもって毒を制す。
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.6

究極の出オチ映画。

「高いところに取り残されてしまった女性二人の悪戦苦闘」。これ以上のあらすじはない。ここに要素を足すわけでも、変な展開をねじ込むわけでもなく、あくまでこの設定にこだわった姿勢が素晴
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コン・エアー(1997年製作の映画)

3.4

エンタメのお手本のような作り。ビックリするような意外性はないけれど、求めているスリルは味わえる。

ダイ・ハート2:ダイ・ハーター(2024年製作の映画)

3.0

実在の俳優が本人役を演じ、そこからどんどんフィクションが広がっていく構成は、ちゃんと作り込めば面白かったはず。元スタントマンの反撃も、ありがちだが上手くいけば奥行きは生まれる。

しかし、わりと雑な出
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ジャッジ・ドレッド(1995年製作の映画)

3.3

スタローンがこういうチープなSF映画に出てきたとは。ちょっと意外。

チープといってしまったが、このちゃちな作りがわりとハマっていて、決してただの時代遅れの作品ではなかった。古い技術が味わいになってい
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ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

3.6

あらすじから感じていた印象と、実際の内容はずいぶんと異なっていた。

ありがちな寓話ではないのである。製作者の意図がわかりづらいにも関わらず、ぼやけねいるわけでなく、若者たちが夢と現実両方の辛辣さを思
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ブルーエンジェルズ(2024年製作の映画)

3.5

人間業とは思えない映像の数々。

丁寧に舞台裏を明かしてくれるので、凄さと同時に、生々しい努力がみられるのはこの映画の見どころ。やっていることにリアリティがないので、ついつい虚構を楽しむ気持ちになって
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ザ・ロック(1996年製作の映画)

3.5

ありきたりだが、こういう映画は外さない。とても心地よく、テンプレの面白さを魅せてくれる。

展開はありきたりなので、ダレる。盛り上げかたも一本調子。でもエンタメは元来そういうものかもしれないし、欠点に
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オデッセイ(2015年製作の映画)

3.4

ちゃんと面白い作品。

事前に「火星で自給自足するSF」ときいていたので、ついついその手の部分が強調された妙なハウツーものかと錯覚してしまった。中身はごくまともなSFなので、ちょっと拍子抜け。完全に自
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蛇の道(1998年製作の映画)

3.7

雰囲気が良すぎる。説明を極端に省き、どこに終着するのはまったくわからないまま、ただ起きた出来事を冷めた視点で描いていく。観客は固唾を飲んで見守るしかない。そこにあるのはスリルだ。

この題材なら北野武
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鬼談百景(2015年製作の映画)

3.0

この手の作品に過度な期待はしてはいけはい。まったり、ゆったり楽しむぶんには手堅いホラーだ。

原作はもっとぼんやりとした奇談なので、後を引く面白さがあった。映像になってしまうと、どうしてもそのまま映さ
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.1

ビジュアル面では結構頑張っている。おっと思う気持ちの悪さはちゃんとある。しかし面白くはない。

どういう意図で作った作品なのだろうか。

たしかに『攻殻機動隊』は多方面に影響を与えた作品である。逆にい
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300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

3.4

下品だがアグレッシブで、とんでもなくパワフルな怪作。血みどろではあるがグロさはなく、まるで漫画のような演出で目が離せない。

歴史のお勉強にはならないかもしれないが、一級のエンタメ作品である。

健太郎さん(2019年製作の映画)

3.1

冒頭、いきなり汚らしい食べかたで観客をドン引きさせる健太郎さん。つかみはバッチリである。

ところが、つかみを過ぎてからはこれといってインパクトはなく、健太郎さんの異様さを面白がるよりも、彼が何者なの
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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年製作の映画)

3.5

TVシリーズの『機動戦士ガンダム』を一気に観たので、その後といわれる本作を鑑賞。一応辻褄が合っているとはいえ、『Ζガンダム』を先に観たほうがよかったかもしれない。TVシリーズ→本作の間に起こった出来事>>続きを読む

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.6

ただひたすらに動物の息遣いを撮り続けた怪作。あまりに映像がパワフルで、映画としての技巧が徹底的に隠れている。それがこの映画の技なのが面白い。

ラスト、人間の介入によって豚の生活が崩壊する。いや、そも
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マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

3.2

あまり刺さらず…。公開されていた当初はもっと刺激的だったのかもしれないが、今観るとこれといって名シーンがない。

一作目のようなヒリつく暴力性もないし、かといって『怒りのデスロード』ほど狂気が昇華され
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トロイ(2004年製作の映画)

3.4

コンセプトは超スペクタクル映画のはずである。もちろん主演のブラッド・ピットはカッコいい。しかし、それより何より、クズのパリスが気になって仕方がない。

世界史にまっとく疎いのため、タイトルをきいてもト
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ホビット 思いがけない冒険(2012年製作の映画)

3.4

ちゃんと面白い、といっては失礼か。ファンタジーの世界観をみせつつ、エンタメとしての盛り上がるシーンが次から次へと用意されている。

狙撃者(1952年製作の映画)

3.6

まったくメジャーな作品ではなさそうだが、とても良い。女性をひたすら憎み蛮行を重ねる犯人像を、この時代ですではちゃんと描こうとする作品があったとは。

犯人の造形が実に良い。ただの気が狂った悪役ではなく
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.4

ストップモーションの温もりと、ドキュメンタリー風ドラマが融合した不思議な作品。下手したら虚構の粗がみえてしまいそうだが、あくまでネット投稿の動画を撮影している程なので、素朴なのがかえってリアリティーを>>続きを読む

イヌとイタリア人、お断り!/犬とイタリア人お断り(2022年製作の映画)

3.3

作り手の上手さを楽しみたいときにはうってつけ。

時折動かす人間の手が映り、物語に対して製作者の介入があることを示唆されるが、決してメタフィクション特有のあざとさではなく、何ともいえない温かみが感じら
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ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

3.1

ドラキュラ映画…なのだろうか。おそらく作り手の気分としては、古き時代のホラー映画をアップデートしたかったのだろうと思う。実際、怪物が登場するまでの雰囲気は決して悪くない。

しかし、カッコよくないデザ
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アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(2024年製作の映画)

3.1

アン・ハサウェイが素晴らしい。こういう人ががいればスーパースターもそりゃあ惹かれちゃう。女優の魅力だけで映画全体の説得力を生んでいるのだからすごい。

ただし、話は面白くない。出演者の魅力に頼り切って
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ペット2(2019年製作の映画)

3.0

可もなく不可もなく。子供はごく無難に楽しめるのではないだろうか。

といいつつ、巣立ちを見守る親目線がテーマになっていて、そのあたりは大人も感情移入できるように作ってあるのかもしれない。それほど名シー
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

2.9

タイトルから漂うバカ映画。出オチ作品こそセンスが問われるわけだが、これはちょっと頂けない。

ラリった熊に襲われるというあまりにバカバカしいアイディアこそ魅力的なのに、それをどう面白く描くかという努力
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.3

ううむ、リメイクした意味はあったのだろうか。

黒澤明の『生きる』があまりにもスタンダードな古典作品になっているため、影響を受けたであろう作品がすでに無数にある。つまり、どうしてもこの作品に求められる
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サイエン 最後の戦い(2024年製作の映画)

3.0

困ったことに、特に欠点があるわけではなく、単純にすべての要素が面白くない。何もかも魅力的ではない。

予算の都合があるにしても、何の緊迫感もないアクションシーンがまずきつい。このクオリティならアクショ
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.4

無難といえば無難であるが、飛行機墜落までにそこそこ時間をかけていたので機内での戦闘があるのかと思いきや、本番は不時着してから。島編がメインである。

別にサバイバルになるわけでもなく、話が大きく広がっ
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.4

映画愛の詰まったとても良心的な作品。どうやら監督の自伝的な作品らしく、そのあたりを理解したうえで観ればなおのこと良いのだと思う。

実話ベースなのでどうしても派手さはなく、魅力的な要素を名作へのオマー
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ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ(2022年製作の映画)

3.2

ファン向け、もしくは子供たちが楽しめればきっと良い作品なのだろう。

退屈なシーンはないし、とっ散らかってもいない。逆にいえば、これといった冒険がない。アクセントはジム・キャリー演じる敵役任せになって
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ザ・プレデター(2018年製作の映画)

3.4

グロテスクなシーンで硬派なバイオレンスアクションにみせかけ、数箇所のシーン以外はむしろ緩くて大衆向け、中高生にウケそうなわかりやすいカッコよさの詰まった怪作。狙ったのではなく、ストーリーが甘すぎるので>>続きを読む

プレデターズ(2010年製作の映画)

3.2

『エイリアン』シリーズは試行錯誤しつつ常に新解釈の努力をしているのに対し、『プレデター』は良くも悪くもシリーズの面白さがどこにあるのかを研究することなく、ぼんやりとしたイメージのまま作っている感がある>>続きを読む