kadaさんの映画レビュー・感想・評価

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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.7

どんどん破滅的な道を選んでしまう愚かさや下品さが2人の役者から滲みでていて、痛々しいほどに説得力があった
笑えるシーンすら痛々しさが消えなかったほどに
処女作と思えない完成度に、
ただただ苦しかったと
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サーチライト-遊星散歩-(2022年製作の映画)

3.2

とても丁寧な撮り方をしている作品だという印象
ただ音楽に関連させた映画の企画という性質上仕方ないのかもしれないが、
展開や台詞含めなかなかに綺麗すぎる感覚は否めず、
全年齢対象の2時間ドラマな感じがあ
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餓鬼が笑う(2021年製作の映画)

3.8

骨董屋として働く浮世離れした主人公の服装や空気感がとても魅力的だった
そのままどんどん予測のつかない方向へと進む物語に目は離せず、しかし一貫して希望を素直に受け入れられず傷ついていくこの青年の描き方は
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関心領域(2023年製作の映画)

3.9

つくづく鑑賞者の理解力への信頼を貫いた作品だなと
その信頼された私たちにはこの歴史的事実に目を向け関心を寄せる義務があり、
そのきっかけを作ってくれる意義ある映画
丁寧につくり込まれた生活、音、風景
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東京ランドマーク(2019年製作の映画)

3.5

かなり寄りのカット多く、多くを語らない塩梅も心地よく、纏わない空気を存分に楽しめる作品
それだけに鍋のシーンが惜しい
恐らく細かいセリフなどは決めずに撮ったのだろうことは踏まえつつ、あそこで桜子の芯が
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市子(2023年製作の映画)

3.6

舞台版の構成に沿ったのか定かではないが、他の人物の目線から過去がみえてくる作りがあまり効果的でなくかんじた
それなら余分な人物を省いて、長谷川の人となりに触れ、もっとメイン2人の話に終始してしまった方
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.9

理想的な映画の構成
前半ポップでコミカルな要素で観客を飽きさせず引き込みつつ、終盤に向けて社会性ある問題を提起してくる
吉田監督の作品は、良いことも悪いことも当たり前に同時に起こることがよりリアリティ
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.8

映画のもつ力を思い出させてくれた
観た後に外に意識が向く、
明日からの生き方に影響を与える、
そんなことができるのが本当の映画だ

描くテーマは現代に生きる誰しもが身近に感じるものだろう
被害者だけで
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青の帰り道(2018年製作の映画)

2.7

さっぶい、、
やりたいことを盛り込みすぎて脚本が臭くなってる典型的な映画
物語の方向性が読みやすいだけに、
ひとつひとつのシーンのリアリティにもっと拘ってほしかった、、
「X Y Z知らないの?もう後
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花腐し(2023年製作の映画)

3.1

う〜ん、、
マンイズムと自己陶酔の塊のような映画、、
古い価値観の映画的美徳がもの凄く時代錯誤に感じたし、そんなこと分かっててあえて作ってんだよ!と言われたとしても、令和の時代にこの映画を観た自分とし
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.8

序盤、不自然な台詞回しに違和感覚え
このキャスト陣で何故、、
と思ったが中盤以降通常時が芝居くさく、カメラを向けられている時がリアリティのある空気になる、そのつくりの意図に気付いてからはグッと引き込ま
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

3.8

ループでの制裁、そのルールが徐々に明かされていく作りをメイン2人の芝居の信頼感が支えて先が気になりワクワクとさせられる映画

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.6

とても繊細な思春期の美しさを丁寧に切り取った作品
桐島を思い出す学園群像劇
女の子たち目線なことと命を扱う分、
こちらの方がより儚く映るか
それぞれの演者がまとわずに居てくれるので、ずっと見守っていら
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じゃ、また。(2023年製作の映画)

1.5

映画祭でどうだこうだ何てどうでも良く、結局この作品を一般的な、いわゆる特別な映画好きではない人が観たらどう思うのかという視点も重要だと思う
その意味では、物凄く退屈で人に薦められるレベルには到底達して
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走れない人の走り方(2023年製作の映画)

3.9

このクオリティで藝大修了作品ということに違和感すら覚えてしまう
自主映画にありがちな、リアリティに縛られたボソボソタルぃ会話感が全く無く、
それでいてとてもリアリティに満ち溢れていて、主人公をずっと応
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14歳の栞(2021年製作の映画)

4.0

この作品が高評価を得ている世の中が
とても好き、みんな同じ気持ちなのだろう

誰しもが共感し、忘れてしまった時間を思い出す
別れや始まりの要素の薄い中学2年生の日々だからこそだと思う
彼らの話す言葉の
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シティーハンター(2024年製作の映画)

5.0

アクションシーン観ながら感動して涙出るなんてことが起こるとは
原作好き、冴羽獠好きにとってこれ程までに興奮する作品は他に有り得ない
役者たちの仕草、声、ギャグシーン、散りばめられた原作愛、そしてエンデ
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冗談じゃないよ(2023年製作の映画)

-

熱さ、勢い、1人のもがく男の人生をむき出しに描いたこの映画が、
日常を生きる人々に届くのか、そこに注目

悪魔がはらわたでいけにえで私(2023年製作の映画)

3.3

やろうとしてることは面白いかもなのだが、途中明らかに勢いが失速しているのと、B級感ってやっぱ「逃げ」なんじゃないのかなとも思う

空白(2021年製作の映画)

4.5

全ての作りが見事だなと思わされる映画
監督が作風のブラックユーモアの部分を封印したと語るその内容は、直視し難いほどに重く生々しいが、だからこそそこに見える光の描写に心から救われる映画体験へと繋がる
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.1

笑いと狂気のバランスがこれほど絶妙な作品だとは
メインの3人はそれぞれ内気な人物
その違いは環境によってのみ作られてしまうのではと考えると、何も否定することはできないと思えてしまう

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.1

平成初期の質感が堪らなく好きな自分はまず画に飽きないうえに、
緊張感のあるシーンの連続で劇場でなくても声が出るほど臨場感があった
無言の表情が決まる男はいいね
ラストの照明の使い方にも痺れた
北野作品
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窓辺にて(2022年製作の映画)

3.0

キャスト選びにオシャレ感を優先してしまったかな〜という印象
血が通ってない感が強い人が多過ぎた
「街の上で」のように人物に寄り添えると見ていられるのだが、
個人的に気持ちわかる部分少なく、
上品な光と
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.6

ロードムービーでありミュージカルでありラブロマンスであり友情であり社会派であるという、インド映画の力強さをまざまざと見せつけられた作品
全ての要素が調和し相乗効果をもたらし、
映画を観終わった際の清々
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.6

豪華絢爛な宮殿やAラインの美しい衣服をみるだけで眼福な作品
女王陛下について描写の仕方が英国人にどう映るのかが気になった
(賞を総なめしている所から分かり得る気もするが)
聖なる鹿殺しの不気味さと哀れ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

思った以上にファンタスティックな作りとエロスも含めた展開が好物でどハマり
上品さを失わず入れ込まれるジョークも軽やかに決まり心地よい。
しかし気がつけば物語の行く末を見守る傍ら、
自分こそが哀れなるも
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.1

エアジョーダンのデザイン至高
ひとつの契約を決める話がこんなにドラマチックで規模がデカくなり楽しめるのが
アメリカンクオリティ
邦画で言うと『陽はまた昇る』も似た方向ではあるのだが、話がやっぱアメリカ
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サラバ静寂(2017年製作の映画)

4.2

めっちゃくちゃおもろいやん
導入も展開も終わり方も
何でこんな評価ひくい、、?
退屈でクソな日常からの解放
それは映画内では音楽ではあるが、
実際は何にでも当てはまると思う
それを邪魔するものとの戦い
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黒い暴動(2015年製作の映画)

3.5

意外に豪華なキャスト陣はさておき、
高校パートのテンション感が素晴らしく
青春を思い出す熱い内容に心おどる

しかし勿体無いのが現代パート
アラサーを前に苦悩を抱える人物を演じるキャスト陣の、
実を伴
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コットンテール(2022年製作の映画)

3.8

序盤少し外国ちっくなセリフ回し(市場の人)で翻訳系セリフ映画かな、、、と心配したが全然そんなことなかった
しっかりと日本人としてリアリティのある老年の男性が旅する姿に、とても引き込まれた
親父を心配す
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.6

北欧の空気感が心地よく、それだけでスクリーンで観る価値は大いにあり
登場人物の心情を丁寧に描く物語や芝居も
申し分ないのだが
この映画だけの特別な何かを見出せず、悪くはないが、、と言った印象

マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”(2019年製作の映画)

4.0

マルジェラという人物の言葉を聞ける貴重性においても、評価せざるを得ない
それほど業界に精通しているわけでもない自分でも絶賛される人物と認識している彼が歩んできた道のり、彼を評する人々の言葉の表現、どれ
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