髙田由美さんの映画レビュー・感想・評価

髙田由美

髙田由美

アイル・シー・ユー・イン・マイ・ドリームス(2015年製作の映画)

3.5

何気ない生活シーンが普通に素敵で、ちょっと参考にしたいなって思う系の作品。
寝室やリビングでの過ごし方とか、テラスでの朝食とか。明るいうちから軽くワインを傾けてる感じとか。
それにしても、もう高齢なの
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.7

気が塞ぐ
重い重い
息苦しい

家族といえどそれぞれが別の人間、相性や根本的な感性の違いは血の繋がりとは関係ない。かたや良かれと思うことが、かたや苦痛で仕方がない事だってある。
他人なら合わなければ関
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

時々ガラス玉のように透明で無機質に輝くジェシーの眼が印象的
この作品は主役の2人が肝

言葉を大切にした会話で、文学的。
モノクロな画面はかっこよく、クールなイメージだけど心温まる作品。

インタビュ
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ノッティングヒルの洋菓子店(2020年製作の映画)

3.0

さらさら爽やかな水彩画のような映画。
綺麗にまとまってるんだけどコクが足りないというか。
ケチをつけるところもないけど、何も残らない。毒にもならないが薬にもならない。
そんな作品。

可愛い作品なので
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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

4.0

苦しく辛い中にも温かさを感じ、温かさを感じてしまったからこそ更に苦しくなる。

ADHDの子を持ってしまった母と
止められない衝動を抱えて生きる息子。
愛は十分にあるけど、愛情で解決できないことは沢山
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アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(2024年製作の映画)

3.2

アン・ハサウェイほどの女優さんが、今更こんなチープなラブストーリーを?
内容が見え見えすぎて、夢物語すぎてもう…。

でもアン・ハサウェイのファッションは素敵。それ眺めているだけでも観る価値はあったか
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忘れられし愛(2023年製作の映画)

3.7

善良な人々がいて、狡い奴らがいて、ドラマティックな背景があって、理不尽な出来事があって、純粋な愛があって。

奇をてらっていない王道の物語。
映画に求める娯楽的要素をしっかり満たしてくれていて満足でき
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.5

興味深くはあった。
結末までシニカルな感じでよく出来た作品だと思う。
語るにも表現するにも微妙な問題を、さらっと軽く(見せかけて)扱っている点も評価できる。
でも好きかどうかは別。

姉の遺書がとても
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セラヴィ!(2017年製作の映画)

3.5

ナンセンスもナンセンス

従業員皆いい加減にも程があるやろ
とか
新婦はこの新郎のどこに惚れたん?
とか
何時間結婚式をやっとんねん
とか

ツッコミどころは有りすぎるほどあるけど
何やかやいい感じに
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雪山の絆(2023年製作の映画)

3.7

実話と知りながら観るとなかなかの迫力。

ラグビー部のメンバーとその縁の人達だけが乗るチャーター便であった為か、我欲に走る者もなく団結力も協調性もあり、それが3人に1人は生き延びることができた要因の一
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誰かの幸せ(2020年製作の映画)

3.7

レアの旦那と親友がとにかく嫌な奴。ていうか頭悪いし、人としてちょっとあれ。
レアは何でこんな人達と付き合ってたんだろって思うけど、二人とも自分より下だと認識して優越感を抱ける相手にはきっといい人なんだ
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.7

重みを感じる丁寧で美しい画と
カズオ・イシグロらしい上品な台詞で
品のある作品に仕上がっている。

静かに、あくまで静かに語られる物語。私はビル・ナイが好きなので最後まで興味深く観ることができたが、こ
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もしも君に恋したら。(2013年製作の映画)

3.3

お下品な会話多めの軽いラブストーリーだが、豪華キャスト達の安定感で、観るそばから忘れるその他多くの類似系恋愛映画に比べ見応えは感じる。
アダム・ドライバーの器用そうな感じと、ラドクリフくんの不器用な感
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アウトフィット(2022年製作の映画)

4.6

クールでおしゃれ。
冷静さと臨機応変と度胸
そしてユーモア。
目指すはこういう粋な老年だな。

い〜い緊張感。
先の読めないハラハラ。
面白かった。

魂のまなざし(2020年製作の映画)

3.9

ヘレン・シャルフベックという名前は知らなかったが、作中に出てきた作品のいくつかを見て「あぁ、この絵!」となった。
作品の持つ雰囲気そのままの頑なでまっすぐな女性。ザ・画家という感じの人柄。

恋愛面よ
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.1

剛くんの頑張りはよく伝わってきたが、世間の評判ほど良いとは思わなかった。
なんか色々極端だし、後半ぐだぐだだし。

一果ちゃんのバレエシーンは「花とアリス」の蒼井優ちゃんを思い出させる。
りんちゃんが
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マッチポイント(2005年製作の映画)

3.9

スカーレット・ヨハンソンの色気ダダ漏れ。何なのこのナイスバディは!彼女を眺めているだけでスコア5付けたいくらい。

話の筋自体はありがちというか、よく考えると大した内容ではないんだけど、ウディ・アレン
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ため息に乾杯(2024年製作の映画)

2.9

悪くないんだけどね。
登場人物にそんなに魅力を感じない。
画家設定だけど、個展のシーンに出てくる作品群がどれもイマイチ。
パリが好きなので、パリの街並みを堪能できたから良しとするか。

同性愛者にあり
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グレート・スクープ(2024年製作の映画)

3.6

報道系の実話は大好物。
緊迫感溢れる終盤のインタビューシーンは見応えがあった。

が、『She said』や『スキャンダル』など同様の報道実話映画に比べ「全てを語らず表情や言葉の一端から察してくれよ」
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マンハッタン(1979年製作の映画)

3.6

自身の監督作品だからって
髪が薄くて背も小さくて決してイケメンではない自分をモテ設定にするって…
ウディ・アレンにしかできないわ。
まさか真剣に俺ってイケてるって思ってないよね?
こういうモテなさそう
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羊飼いと屠殺者(2016年製作の映画)

3.9

重すぎる実話。
生死に関わらなくても、社会の構造の中でこういう問題は大なり小なりあるだろう。どこからを問題として捉えるか、どこまでが必要悪と言えるのか。
拗れる前に救済するシステムをどう構築するか、ど
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ガール・オン・ザ・トレイン(2016年製作の映画)

3.4

「プラダを着た悪魔」の彼女と、「グレイテストショーマン」の彼女と「スワロウ」の彼女。
タイプの違う三人の女性を存分に眺められて私としては面白かった。
ヘイリー・ベネットがとにかく色っぽい。

分類とし
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

4.0

ご本人映像のモハメドゥがめちゃくちゃいい奴そうで、あんなに長い間理不尽に酷い目に遭わされていた人なのに全然荒んでない。尋問ばかりの獄中生活であれだけの手記が書け会話ができるほどの英語力を身につけたのも>>続きを読む

トールキン 旅のはじまり(2019年製作の映画)

3.7

トールキンの名前に惹かれて観た。
トールキンに興味が無い人でも十分楽しめる友情と愛の物語。

物語や詩や芸術の意義を感じさせてくれる。

ニコラス・ホルトはサリンジャーも演っていたので、私の脳内ではち
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暗殺の森(1970年製作の映画)

3.7

バロック絵画の様な色調に光と影の演出。
どのシーンも美しいが、時々ハッとする様な画面が現れる。計算され尽くした構図と色彩。そのまま一枚の絵として完成しているような美しさ。

話自体は凡人の私にはやや難
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シティ・オブ・エンジェル(1998年製作の映画)

2.7

『ベルリン・天使の詩』のリメイクってことだけど、設定を拝借しただけで別物。
本家が好きすぎるので、どうにも薄っぺらく感じてイマイチ。そして想定外のラスト。なんだかなぁ…。

そもそもニコラス・ケイジが
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.5

映画の概要を読んだだけの時点で、お嬢様の側が希子ちゃんだろうと思い込んでいたが逆だった。どう考えても東京→希子ちゃん、田舎→麦ちゃんでは…
という偏見を見事に裏切って、麦ちゃんは完璧に世間知らずでピュ
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街の上で(2019年製作の映画)

3.7

普通にありがちなやりとりが続くじわぁ〜っと面白い会話劇。
なんともゆるい映画。

その人の職種とかにもよるけど、
大半の人はこんくらい狭い世界の中で完結している毎日を過ごしているよね。

ボサ髪でだら
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愛なのに(2021年製作の映画)

3.9

古本屋と猫
もうそれだけで好きなんだけど
私がそれらに期待した空気をしっかり活かしてくれていて裏切らない。

ハリウッド映画の世界では決して見られない日本映画のいいところが表れた作品。大作もいいが、た
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.8

プリマとしての重圧が見ているだけで伝わって来て、ずっと息苦しい。話が進むとともに緊張感がどんどん強まり息つく暇もない。そして緊張と高揚のMAXで幕を閉じる。いや、めちゃめちゃ疲れる映画だった。

この
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.4

デルトロ監督感溢れる映像の立体感、深みのあるトーンの色彩。
切なさと美しさの中にデルトロ監督には欠かせないブラック要素を織り交ぜた、大人のラブ(?)ファンタジー。
ファンタジーとはいえ社会的なメッセー
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ベスト・セラーズ/小説家との旅路(2021年製作の映画)

2.7

読書好きで、本棚やタイプライターや書店が写っているだけで気分が上がるたちなので最後まで観たけど、映画としてはイマイチ。
マイケル・ケインは安定だし、猫は可愛いし、筋もオチもちゃんと完成している。悪くは
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.5

見慣れたいつも通りの日本。
映画用にフィルターかけて演出したり飾ったりしていない、割とそのままの日本が映されていた。
なんてまぁ、美しくない国なんだろう。本当はフランスとかゴミ落ち放題って話だし、日本
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.8

最高!
The エンターテイメント
久々に映画観て鳥肌立った

冒険がしたくなり
挑戦がしたくなり
恋がしたくなり
ダンスがしたくなる(踊れないけど)

正直ミュージカルは苦手な方なんだけど、これはイ
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ボブという名の猫2 幸せのギフト(2020年製作の映画)

3.4

一作目は実話ということだったけど、二作目はどうなのか?一作目の人気に乗っかって作ったフィクション?

こんなに色々都合よくいくか?というか、甘いなという感じがしないでもないけど…

一作目同様、もと野
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五線譜のラブレター DE-LOVELY(2004年製作の映画)

3.6

映像と音楽と雰囲気が美しい
大人のラブストーリー
とにかくおしゃれ
これぞアメリカの映画

全編通して流れるコール・ポーターの音楽、歌とピアノの音色が心地いい。
劇場でミュージカルを観てきた感覚になる
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