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戦え!!イクサー1のslowのレビュー・感想・評価

戦え!!イクサー1(1985年製作のアニメ)
3.9
【目を覚ませ♪
私たちの世界が何者かに侵略されてるゾ♪】
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主人公の意思を絶対に尊重しないロボット百合アニメ。

ロボット操縦を頑なに拒むヒロインを優しく、しかし強制的に乗せるやり取りが新しすぎたwww

「嫌よ!乗りたくない!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾」
「乗るのよ渚( ◠‿◠ )ニコニコ」
「イヤー!(コクピットへ強制送還)」

バディ要素ありのロボットモノにも関わらず相棒の言動が一方的すぎて相棒への好感度が最底辺のまま進む可笑しさ。

対して、一瞬で平和パートが崩れ去るダークな展開や親しかった人が唐突に寄生モンスターに乗っ取られてたりなど安心できないストーリー展開には目が離せない。

本作は主人公陣営よりも敵の百合ドラマがメインに作られており、後半から妖しげな口笛と共に登場する主人公のライバル・イクサー2の登場から作画と音楽が覚醒する。
途中から制作スタッフがイクサー2のカッコよさと妖しさに完全に浮気しており、最初から最後まで敵陣営にだけ愛情を注いでいるような作品だった。

また本作はグリッドマン並みに世界観の説明が省かれており、展開も超意味不明なのだが、音楽がノリノリでジェットコースター並みにハイスピードで進むため、沢山犠牲者が出てもストレスを感じるどころか、神音楽と神作画に酔いしれるし、一瞬で平和パートが崩れ去るカオスな展開さえもむしろ愉しく感じてしまえる。
そんな摩訶不思議な作品である。

「変な夢を見たけど、カオスで面白かったな…」
そんな体験ができる。

音楽は『仮面ライダーBLACK RX』『ゼオライマー』を彷彿とさせるのでそれらの劇伴が好みの人は見ても絶対に損はしない。

個人的にこの作品で一番おもしろいのはモブの戦略兵器・富士一号と二号、FJIIIの噛ませっぷりだ。
地球のヒーロー感を匂わしておきながら出撃してものの数秒で敵に撃破される一連の流れは最高だ。
それを絶対に笑ってはいけないどシリアスな空気でやるから最高に笑える。

ただ個人的にマイナスだった点は、女性の露骨な全裸描写や気持ち悪いスプラッターの連続にはゲンナリするし、侵略モノのお話を1時間半で終わらせるのは早すぎて物足りなさがあった。
ハッピーエンドなのはいいんだけど、なぜそうなったのか意味不明。
説明くらいしてほしかった。

【総評】

キモくてえちえちで、
だけど芯は熱くてカッコよい。
カオスな展開に脳のドーパミンが刺激されるサイコーに狂った作品にあなたも酔いしれてみてはいかが?
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