滝和也

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第2クールの滝和也のレビュー・感想・評価

5.0
貫け人道主義!
守り抜け!国民の命!
暴君の独裁主義に
怒りの鉄拳を叩き込め!

我ら愛される自衛隊!
義を見てせざるは勇無きなり!
怒涛の第2シーズン!

「GATE 自衛隊彼の地で、斯く戦えり」

因縁の炎竜との対決からスタートする異世界自衛隊大活躍物語。やや異世界のストーリーに比重が置かれ始めて、リアルの度合いが下がった感があるのですが、ラスト3話の怒涛の盛り上がり(空挺部隊投入)が素晴らしく思わず満点にしちまいました…(笑)

片腕、片目手負いの炎竜は他のエルフが住む森を焼いていた。緑の人(陸自)に救いを求めて居留地へときたヤオの要請を受け、単身討伐に向かうが…。その頃敗戦濃厚で講和を探っていたはずの帝国に激震が走る…。暴君の誕生である…。

炎竜退治に伊丹、ローリィ他の三人娘とエルフの精鋭で挑む前半。これまさに東宝自衛隊の数少ない勝利である阿蘇山火口でのラドン退治のオマージュですね。混乱の中、炎竜のドラゴンブレス、110m個人携帯対戦車弾と魔法、プラスチック爆弾が炸裂する業火の戦いが展開されます。これハードですわ…ぽっと出のエルフの命はお構い無し…。また伊丹を支援したくてたまらないが大義名分が揃うまで動けない自衛隊が出撃したあとが最高ですね。尺の都合でハーディ絡みがカットされましたが…。何と言っても…特地にて

ファントム無頼!見参!

ですからね。空自が出てきて…F4Jファントムが登場!キャラもファントム無頼にちょっと似てるコンビ。特地が異世界で衛星や電波での補助が効かないため、アナログ使用の兵器がベストなため、戦闘機はファントム。戦車は74式。ヘリはコブラですからね。逆にミリタリーマニアにはたまらんのですよ(笑)

後半は伊丹チームはのほほんとしながらも、暴君の出した殺し屋に狙われます。ただメインは暴君の粛清が始まる帝都。大使館が包囲され、亡命希望の貴族が駆け込むという政治的事件が…。ここで前ふりされた12歳のヒロインが活躍…。まぁありえない話でしょうが、彼女の訴えが響き、亡命を受け入れるところは…この作品が人道主義を貫いている部分の象徴だと思いますし、日本人の義を見てせざるは勇無きなりという性質を射抜いているかなと。

人道主義を貫く姿勢が描かれている故に大使館及び弾圧を受けた支援者救出作戦が描かれていますが、その内容が苛烈で容赦ないのもこの作品の特徴でしょう。自国民を害する相手には容赦なしというのもスタイルであり、作品として素晴らしいかなと。大型輸送機による大空挺作戦がもう、かっこよすぎですよ。無駄のない美しい動きによる作戦遂行がリアル過ぎる。

暴君への再度のパンチもまた見事であり、主人公伊丹チームの活躍もスカッとします。敵であるウサギ女と馬鹿殿がトドメを刺されないのは次シーズンで描く予定かつ原作に先があるからでしょう。

ただ何よりも自衛隊のリアルを見事に描き出したこの作品、映画すきな方にもオススメできる一品だと思います(^o^)
滝和也

滝和也