平田一

キャプテン・アースの平田一のネタバレレビュー・内容・結末

キャプテン・アース(2014年製作のアニメ)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

これぞ"夏のアニメーション"!

「僕のヒーローアカデミア」「血界戦線」シリーズのアニメーションスタジオ・ボンズのオリジナルアニメーション。監督は「文豪ストレイドッグス」の五十嵐卓哉さん。シリーズ構成は同作や「STAR DRIVER 輝きのタクト」でも五十嵐監督とは組んでいる榎戸洋司さん。キャラクター原案は三巷文さん(コミカライズ版「ハーモニー」)。キャラクターデザインは石野聡さん(「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」)。

かなり豪華な顔ぶれですが、それに見事に応えてます。

以下、かなりの長文レビューなのでご注意を(´-ω-)人

以前リアタイしてたんですが、その時は間延びしている印象があったんです。改めて拝見したら、一気に払拭されました!

簡単なあらすじは、

キルトガングと呼ばれている地球外生命体が、地球上のリビドーと呼ばれる力を求めて襲来。止めるのは真夏ダイチと三人の少年少女。「エンジンシリーズ」というロボットで敵ロボットと大バトル。

まあざっくり書いてしまうと、こういったお話ですが、ロボットアニメだけじゃなくて、青春アニメとしてイイ!

ダイチは昨今のロボアニメでは珍しい爽やか系。葛藤は勿論あるけど、常に皆を引っ張って、覚悟を問われるたびに必ず行動で示してく。でも優等生じゃなくて、思春期の男子らしく、ハナにドキドキしちゃったり、驚いたりの百面相w感情豊かで一喜一憂ぶりが楽しい主役です。

ヒロインの夢塔ハナも茅野さんがこれまで演じたキャラクターを思わせつつも、シリアスになりすぎない天然の女の子。特にダイチに抱く想いに葛藤する場面からの最終回でのダイチを引っ張る場面のカッコよさはもう!兵器レベルのヘソフォルテ、彼処の威力はヤバそうですw

ダイチと共に戦う少年・嵐テッペイも好きです。地球人ではない生い立ちに苦しんでる場面が多く、彼は所謂エヴァのシンジに近しいところがありますね。けどエンジンを獲得してから、ダイチと違った形でチームを支える名参謀キャラに。彼もとにかく爽やかなので、見てて気持ちいいですね✨

ただ、一番好きなのは夜祭アカリですね。自称"魔法少女"という天才的ハッカーで、チームのムードメーカーで、肝も座ったブレイカー。ハッカーの面を除けば、普通の人間なんですが、ヘソフォルテの考案者、魔法少女設定に、スゴく昔のアイドル感も感じさせてて楽しいです。20話のキス場面は逆にこれまで見せなかった大きな母性(と言えばいいのかな)も感じられて、また演じる日高さんが本当に素晴らしい(ぶっちゃけこれ日高さんの代表作だと思うけど)!このように主要四人は皆みんな素敵です!

ちょっと字数を使いすぎたみたいなので、ここから厳選。

敵対するキルトガングで一番好きなのはジンです。大好きな内山昂輝さんが演じているんですが、彼は他のキルトガングと違っているのが良いですね。キルトガングの覚醒前は内向的な性格だったり、寡黙なとこなど感情を抑えているのが多いんです。覚醒後は反動のように感情剥き出しで、欲望の赴くままに行動しているんです。ジンもまさにそういうキャラで、一見仲間とおんなじですが、彼が他と違っているって感じたのが23話。他のキルトガングたちがダイチを夢に閉じ込めようと暗躍をしてるなか、ジンはどこか試すような言動をしてるんです。本来ダイチは計画の邪魔をしてくる対象なのに、ダイチが信念を守れるか、誘惑を払えるか…そこを見極めたいように行動しているように見えて、多分ジンの経験値がそうさせていたのかも。まあジンはオフィシャルブックにあるように不運なキャラで、いの一番に化け物化したパックの攻撃受けちゃいますし、そういった面も含めてジンはスッゴく好きですね(笑)。

もう一人は脇キャラですけど、広末レイトさんですね。彼は方舟派って言う迎撃派(ダイチたちがいるのはこちらの方ですね)の反対派、選ばれたエリートを(一時的に)地球から脱出させて、人類の存続を図っている派閥で、レイトさんはハナとテッペイの監視が主な任務です。この人が面白いのは、物語の鉄板の"主人公を嫌う奴ほど、相手のことをよく見てる"の法則がハマってて、最終的にダイチの覚悟を認める側になることです。ホント最初は好かないキャラを邁進してたんですが、一方でダイチやハナに翻弄されてる被害者的な立ち位置も成立してて、間違いなくスタッフ陣に愛されてると思います(苦笑)。

同時にダイチが試されるときはレイトさんが必ず登場。その度にダイチの覚悟を確かめるレイトさん。この所謂好循環が本当に楽しくて、レイトさんが最後に言った「どうか地球を救ってほしい。キャプテン・アース」はハイ頂点。ホントにレイトさんはメチャクチャ、美味しさが高すぎる。これをしかもトランクスの草尾さんに託すとは✨

いやね、レイトさんを追いかけるだけでも最高!

もうとにかく楽しいフックが盛りだくさんだった上、最後のパックのクズ具合と負けっぷりも最高です!

フレアエンジンの活躍が片手レベルなところとか、キルトガングの覚醒を止められないところとか、細かいところのツッコミどころも勿論あります。ありますね。

ですがそれでも面白いって感想は変わってないし、まさか再び観始めちゃったら、こんなにも楽しいなんて、作品にまた触れるって、何が起こるか分かりませんね✨

さて、長くなりすぎたので、そろそろの幕引きを。

「キャプテン・アース」。

晴天の真夏に見るには持ってこい。同時に二度目の視聴をすると、発見が詰まってる。

宝箱と言えばいいか、沢山詰まった作品です。

またアニメ、観る機会を得られる時が楽しみです!

長文、失礼致しました。

以上でレビューを終わります。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました😆
平田一

平田一