放送中からずっと言われてきたことだが、ひどい脚本だったなぁ。
くだらないことにばかり時間を割いて、肝心なところはナレーションで終わらせてしまう。なんだこの演出は?
何をやってもダメだったケンシュウが、本当に「倍にして返した」のなら、立派になる過程をしっかり描いてやればいいじゃないか。
リョウコはあの時代に沖縄で教鞭を取っていたなら、方言札の時代だ。真面目な教員ならば、その方言札を強要することに悩む姿を描いてほしかった。
ノブコは最後にやんばるで沖縄料理店ならば、なんでイタリア料理店での修行だったのか? それなら最初から鶴見で沖縄料理店を手伝ってればよかった。
東京でせっかく自分の店を持ったのに、「やんばるで暮らしたいから帰ってくる」では店を持つまでの苦労は何だったのか?ノブコの経験は、常に突然途絶えて次に繋がらない。
ウタコも最後まで虚弱であることばかりが描かれ、最終的にレコードを出してプロの歌手になれたのなら、なぜその成長と成功を描かない。
描いたのはくだらないロマンスのすれ違いとドタバタしたギャグばかりだ。
大好きな沖縄を描いた朝ドラだっただけに本当に残念。
いくらでもおもしろくできた。『ちむどんどん』と言うなら、胸のすくような兄妹の成長と大成功を見せてほしかった。
これでは『ちむわじわじ』だ。