京都で出会った1枚の無名画家の小さな絵から始まった重厚なアートミステリー。
原田マハさんの小説が好きなので鑑賞、とはいえ原作未読。
全編京都ロケで絵画のみならず、京都の町や古いお屋敷、美術館や画廊などとにかく美しくすっかり魅せられた。
鴨川の納涼床と貴船の川床が違うことを知らなかった。
俄然また京都を訪れてみたくなったが、このドラマを観て少しハードルが高くなった気もする。
不安定な妊婦から母親になる覚悟を決めたかのように、徐々に強く逞しくなっていく菜穂を演じた高畑充希さん、松重豊さんの不気味なまでの怪演は流石。
しかし、本作はSMIREさんのミステリアスな存在感がとても印象的だった。
ラストの夏の風に揺れる風鈴の音と女性5人(新生児含む)の姿が何とも清々しかった。