Mai

ヴォルテール高校へようこそのMaiのレビュー・感想・評価

ヴォルテール高校へようこそ(2021年製作のドラマ)
4.1
思いがけず自分好みの作品に出会ってしまった。フランスのドラマは「SKAM France」にはまった事もあり、良い印象しかない。このドラマにも「SKAM France」に出演していたLulaが高嶺の花の美少女アネット役で出演している。「SKAM France」のファンミーティングに参加するためにフランスまで行った私にとって、Lulaの活躍は嬉しいばかりだ。

男子校に少人数の女子が混ざることになったヴォルテール高校。登校初日、数人の女子生徒達は在校生の男子生徒からジロジロと見られ、一部の先生には冷たくあしらわれる。1963年のフランスが舞台なのでこの時代はこうだったのだろう、と思わざるをえない。中傷されるかいやらしい目で見られるかの中で、優しい男子生徒に惹かれ初恋を経験する主人公。この好きと言えないもどかしいドキドキ感がなんともじれったく可愛らしかった。

IMDbで8.0/10の高得点を獲得しているのも納得。生徒と先生の心情と、毎話起こるさりげない事件のバランスが丁度良い。ただ面白いだけでなく、当時の情勢や男尊女卑の状況を考えさせられる。

美男美女揃いのキャスティングも良い。主人公のミシェルは肌が透き通るように白く金髪がキラキラと輝き美女なのに素朴に見える逸材だ。彼女が恋するロブラックや彼女の兄のジャン=ピエールは彫りの深く、日本人にも好かれる事間違いなしのイケメンだ。唯一言うなら主人公の親友役のシモーヌが美女と言われている割に私にはそこまでには見えず(ごめんなさい)、「アランドロンみたい」と言われる程美形なジャン=ピエールがなぜあそこまでシモーヌに執着したのか最後まで解せなかった。こんなこと言ったらアレだけど、もう少し女生徒の数が多かったら違ったと思う。

ミシェルとロブラックの恋の行方が気になるラスト。シーズン1を観終わったばかりで、もう次を欲してしまっている。

"男女共学"という原題から、"ヴォルテール高校へようこそ"という邦題が付いたことで、若干軽くなってしまった感もあるが仕方ない。久しぶりにドキドキするティーンドラマに出会えた。
Mai

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