にゃん

雲霧仁左衛門4のにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

雲霧仁左衛門4(2018年製作のドラマ)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

お千代に向けた「よい守備であったぞ」の仁左衛門の言葉に涙。なんて良い上司。お頭。こんなに素敵な人だったら盗賊であろうとどこまでもついていきたいしお慕えするしお助けしたい。

永島源八郎(藤田富)が切腹を命じられて死したのは少し残念。いくら雲霧に協力したと言ってもそれが正義だと信じたわけで。

弱き者からではなく、金持ちから盗む盗賊雲霧。何が正義で何が悪か。盗みに入る策略も手筈も見どころ満載であった。



ストーリー↓
1
雲霧一党の頭・雲霧仁左衛門(中井貴一)は暴利を貪る米問屋に盗みの狙いを定める。雲霧の動きを読んだ火付盗賊改方長官・安部式部(國村隼)は主な米問屋に見張りを付けた。一方、将軍吉宗の御落胤と名乗る男・天一坊(永山絢斗)が現れ世間を騒がせるが、天一坊の後見人と称する赤川大膳(佐野史郎)は大店の米問屋・柏屋清兵衛(イッセー尾形)と裏でつながっており、天一坊が将軍となれば後見人である赤川も良い立場になれると考えた欲であった。

2
米問屋・伊勢屋に盗みに入った雲霧仁左衛門(中井貴一)ら一党は、待ち構えていた安部式部(國村隼)ら火付盗賊改方の捕縛の手から辛くも逃れる。天一坊(永山絢斗)は幕府から将軍の御落胤と正式に認められるが、赤川大膳(佐野史郎)と米問屋・柏屋清兵衛(イッセー尾形)が浪人たちから天一坊様にお会いしたければ50両用意せよと多額の金を集めていると知り不信感を抱く。一方、仁左衛門は、大膳と柏屋、さらにその背後には黒幕がいることを見抜き、策略を練っていた。

3
雲霧仁左衛門(中井貴一)配下の州走りの熊五郎(手塚とおる)は昔の奉公先の娘・静(星野真里)を助けるため、姿を明かさず自分の金を静に渡す。その金で静の夫・武井半次郎(忍成修吾)は天一坊(永山絢斗)への仕官を果たした。一方、安部式部(國村隼)は密偵を紀州に送り、天一坊の出自を調べあげた上で、彼と赤川大膳(佐野史郎)の捕縛へ向かう。仁左衛門はそのことを天一坊に告げるが、天一坊は逃げることを拒否。赤川は安部式部が捕まえに来たと知り金を持って逃げようとするが現場を仕官した静の旦那に見つかり斬り殺す。しかし仲間と思っていた柏屋の連中に斬り殺され幕を閉じる。
天一坊は捕らえられ磔で晒されて槍で刺し殺されるという結末。

4
雲霧仁左衛門(中井貴一)は米問屋・柏屋清兵衛(イッセー尾形)と老中・安藤帯刀(小野武彦)が米相場をつり上げて暴利を貪っていると確信し次の盗みの狙いを柏屋に定める。雲霧一党の熊五郎(手塚とおる)は昔の奉公先の娘・静(星野真里)の夫が斬り殺されたことで自分を責め、日陰者の盗賊稼業に疑問を感じるようになるが、仁左衛門に殴られて目が覚める。一方、火付盗賊改方は柏屋の警備を厳重にし、雲霧一党を待ち構えるが、何やら地面から音が。蔵を開けてみると金の入った箱がなくなっていた。なんと雲霧は地下に道を作り、地面からアプローチして宝を盗んだのであった。怒った安部式部は親しげな静を拘束。安部式部は船で遠ざかる雲霧に、宝を返さなければ静を3日後に磔にして殺すと伝えるのであった。

5
雲霧一党の熊五郎(手塚とおる)は無実の罪を着せられた静(星野真里)を救うため火付盗賊改方の役宅に乗り込み、とらわれの身となる。安部式部(國村隼)は熊五郎を市中引き回しにすることを決めるが、それは雲霧仁左衛門(中井貴一)が必ず熊五郎を取り返しに来ると読んだためだった。引き回し当日、熊五郎を乗せたかごが進む中、見物客の間でいさかいが起こるが、実は彼らは全国から仁左衛門が呼び寄せた雲霧一党なのだった。見物客に扮した雲霧一党が痴話喧嘩を始めそこから他の見物客も交え人揉め。その隙に囚われの籠を引き上げ熊五郎を救出、ロープウェイのように逃げ船で逃亡したのだった。安部式部は、静は熊五郎の想い人というだけで雲霧の一味ではないと分かったことで解放したのだった。

6
柏屋清兵衛(イッセー尾形)が営む両替商から金を盗んだ雲霧一党だったが、七化けのお千代(内山理名)が同心・永島源八郎(藤田富)に姿を見破られ辛くも逃走。金は火付盗賊改方の役宅に保管されてしまう。一方、安部式部(國村隼)は柏屋と老中・安藤帯刀(小野武彦)の関係に疑惑を抱き始める。盗みの失敗の責任を感じたお千代は、敵陣である火付盗賊改方への侵入を雲霧仁左衛門(中井貴一)に直訴し認められ、蝋燭屋として忍び込むが安部式部が蝋燭屋を不審に思った事で蔵で遭遇襲われる。ピンチを雲霧一党で協力しどうにか屋敷から脱出するが外で再び追いつかれる。ピンチとなったお千代とお千代を助けに来た先輩。その時、屋根の上に雲霧仁左衛門の姿が。仁左衛門の後方から向かい風と共に落ち葉が舞い、目を眩ませた間に仁左衛門もお千代達も消えていたのであった。
再び雲霧に金を奪われる事となった柏屋は安藤帯刀に助けを求める。助けなければこの不正を告発すると門前で喚く柏屋を、口封じとして安藤帯刀は手下を使い銃殺する。

7
安部式部(國村隼)は雲霧仁左衛門(中井貴一)の真の標的は、不正の黒幕である老中・安藤帯刀(小野武彦)だとにらみ安藤の屋敷を警備する。一方、正義感の強い同心・永島源八郎(藤田富)を仁左衛門は誘拐し、幻惑する。安藤家の蔵に侵入した雲霧一党。お千代は食事に眠り薬を入れようとする所で捕らえられ牢獄へ。そこでお千代が盗み見した隠れ蔵には仕掛けがあり、紙に書かれた暗号通りに動かすと部屋に仕掛けられた銃が起動すると教えられる。そのことを雲霧の仲間に伝える事の出来ないまま計画実行の夜。雲霧一党は例の隠し鉄砲を使った安藤の罠にはまって絶体絶命の危機となるが、お千代が番人の首を絞め牢から脱出、隠れ蔵に辿り着くとちょうど最後の仕掛けを解く所。お千代の叫び声で雲霧も罠から間一髪で脱する。式部は仁左衛門が源八郎を操ることで逃走を図ったと知り、激高。怪我をしたお千代を連れた雲霧仁左衛門を足跡の逆を行くことで発見。2人の壮絶な斬り合いとなる。
互角の戦い、安部式部はお千代を人質とするもお千代は自らの短刀で胸をひとつき。それに驚き怯んだ隙に仁左衛門の攻撃。乱闘のち、2人ともまぁまぁな傷を追う。阿部式部は数分気を失うが、目を覚ますと遠くにお千代を抱き抱え運ぶ仁左衛門の姿が。

船で基地に戻る雲霧2人。
お千代は死んだかと思われたが、胸に隠し持っていた(血に似せた水を袋に入れた)物に突き刺し死んだと見せかけただけであった。
お千代はタイミングをみてすぐに仁左衛門の容態を確認。大事はない、との言葉にホッとするも、よい守備であったぞ、というお褒めの言葉に目を潤ませるのであった。

永島源八郎は雲霧に協力した身として切腹、安藤帯刀はあの後、まだ奥にあった隠し財産を手にした時何故かカラクリが動き銃が起動。そのまま亡くなった。

江戸の町は再び何事もなかったかのように静かになった。しかしあちらこちらに雲霧一党が一般市民の顔をして潜む。雲霧は次の獲物を探すのであった。
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