このレビューはネタバレを含みます
見始めてしまった使命感から最後まで観ましたが、一番は全ネタがつまらなすぎて苦痛でした。ストーリーは薄っぺらくて特にテーマも感じません。
始まる前から期待していただけにとても残念です。今後また芸人さんをテーマにした最高のドラマが生まれるよう祈っております。
・豪太のお笑いへの熱意
・相方・澤村との関係性
・各ネタの差し込み方
特に気になったのは上記の3つです。
豪太は親から逃げるためにお笑いの道を歩み始めましたが、澤村と出会うことで芸人への憧れや人を笑わせることの楽しさを学ぶのだと思っていました。
どうして漫才をしているのか？どうして相方は澤村でなければならないのか？見ていても全然分からない。豪太からまったく伝わってこない。ゆえに最後まで豪太に感情移入できませんでした。
相方との深い関係を表現したいなら、二人の関係性をもっと描くべき。相方と呼んでくれるだけで相方にはなりませんよ……そりゃあネタ作り一緒にして漫才した人には死んで欲しくないと思うでしょうけど、それって相方だからなのでしょうか。
もっと二人でネタ作りをこうやって頑張ったとか、漫才の練習してる風景差し込むとか、二人がお笑いを楽しんでいる姿が見たかった。
最初はパーの二人はエリートコンビでもないし、主人公の豪太はワードセンスが光っているわけでもない……。そもそも豪太のキャラクターに魅力を感じません。演技力の問題なのでしょうか？にしても、もっとハツラツしたキャラクターの方が良かった。
自分が芸人さんを愛しすぎているからか、漫才パートは練習不足にしか感じませんでした。それと、ジェシーをキャスティングするならもっと個性を活かせるような漫才スタイルにしてあげたらよかったのでは？彼を知っているからこそ、彼の面白さが微塵も引き出せていないと感じてしまいました。
なんなら、三人組コント師の方がネタも面白かったし、あの三人のドラマが見たいとさえ思いました。ネタの中だと唯一あのコンビが仕上がってて面白かったです。
あとストーリー中に差し込まれるネタの多さ……絶対1組30秒〜1分でいいです。俳優さんがやる4分ネタはほんと見てられない……練習されたのは分かるけど、ネタが面白くないのがバレるだけなので、卒業発表会の時だけやれば良かったのにな。
例えばですが、ストーリーの中にネタのアイデアがあって、ネタのパートの時にああ、あの時に思い付いたんだな。などが分かる描写があればネタを見る価値があるのではと思います。もしくは、ストーリーに絡めたネタにするとか。全ての組みにおいてネタとストーリーがちぐはぐな感じがして、その度にネタ見るモードに頭を切り替えなければならないのが苦痛でした。
ストーリーで言うと、澤村を殺す必要は絶対なかった。ずっと明るい雰囲気だったのに、なにこれ？あそこで完全に心が離れた。それに最後の長尺漫才。幻想と漫才してるの見てどう笑えと？だったら、最後は生きてる二人で漫才してるとこ見せてくださいよ。
それに加えて、わざわざネタに入る時にネタ番組風に画面が変わるの要らない。カメラがなくてもサンパチがあれば芸人さんは漫才できます。てか、ネタ見せの時サンパチさえないのびっくりした。養成所でも置いておかないもんなのか。
視聴者はある人のファンが多いのか、そこは分かりませんが、わりとそこそこ評価している人が見受けられたので、モヤモヤして書き殴ってしまいました。
誰にも届かないと思いながらも、残しておきます。
