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ヒーラー~最高の恋人~のmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

ヒーラー~最高の恋人~(2014年製作のドラマ)
4.1
10年近く前の作品なんですけど楽しめました。
人殺し以外なら依頼を受ける孤独な闇の便利屋ヒーラーと、メディアで働く記者たちが、自分たちの過去に関する真相を追求し、悪に挑むという話です。

80年代末期、まだ民主化する前の軍事政権だった時代に、民主化運動を厳しく取り締まっていた下で、反体制の海賊放送をしていた親世代の話や、ユジテが演じる大手マスコミの有名記者キムムノが、不当な目にあっている労働者に寄り添った報道をする話など、1話目から社会派な要素も盛り込まれて引きつけられます。

三流WEBメディア、孤独な便利屋といった、社会的には立場が弱く何も持たない人達が、力を合わせて権力と闘う話が好きなので、とても楽しめました。

いくらアジュンマが有能なハッカーであっても、そんなことまでは無理やろ…というようなドラマや映画にありがちな万能感が非現実的ではありますが、ヒーラーを演じたチチャンウク、売れないWEB新聞社の記者ヨンシン役のパクミニョン、有名記者のキムムノ役のユジテなどなど、メインのキャストがみんな魅力的です。

チチャンウクの作品は「アンナラスマナラ」だけしか見てませんが、若い時もめちゃくちゃかっこ良くて、ヒーラー役がハマってました。
WEB新聞社に潜入するために別人パクボンスになりすましてる時は、怖がりで頼りない男を演じていて、クールなヒーラーとは正反対のギャップがまた良くて、両方のチチャンウクを堪能できるのでお得です。

ムノの義理姉の娘ミンジュが実は生きているのではないかと探すのも、失われたミンジュと民主(韓国語でミンジュ)を重ねていて、弱小メディアが権力が絡む巨悪に立ち向かいミンジュ(民主)を自分で取り戻すという話になってるのも粋だなと思いました。

パクミニョンの作品の中ではこの役が一番好きだし、ユジテは絶対わざとピチピチめのシャツを着て胸板をアピールしてると思うんですが、抜群のスタイルで初めてかっこいいと思ったし、とても良い役柄でした。
アジュンマ役のキムミギョンをはじめ、チョハンチョルやチョンへギュン、ウヒョン、パクウォンサンなど、名脇役の存在もとても大きくて、最後まで楽しく見れました。

チチャンウクの作品、もっと見てみよう。

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