キラリ

ハヤブサ消防団のキラリのレビュー・感想・評価

ハヤブサ消防団(2023年製作のドラマ)
3.8
“アビゲイルは私を・・・私と私の作品を認めてくれたから人になんと言われても・・・私は確かにあのとき救われたんです。”

シリアスからのコメディそしてホラーと落差の激しさが癖になるドラマ。それぞれのジャンルのバランスが絶妙。

田舎の集落×カルト教団×ホラーという面白くないわけがない、且つ挑戦的な題材を民放のプライム帯ドラマでベストなキャスティングで実現してくれたことにびっくり。後半からは「これテレビで放送してOKなの?」っていうくらい洗脳の実態やカルト教団がじわじわと集落を乗っ取っていく様がリアルに描かれていて、ドラマ制作に関わった人たちの覚悟も感じられた。個人的には、約30年前の日本中を震撼させた某カルトが拠点をつくった某村を想起させられるものだったな。とにかくカルト教団(アビゲイル騎士団)の関係者を演じた俳優陣のキャスティングも絶妙すぎて、演技力に圧倒されたドラマだった。

そして、ホラー作品としてちゃんと怖いところも本作の魅力。カメラワークといい不協和音を効かせた音響といい恐怖を煽る演出が随所で光っていた。

また、このドラマを語るうえで最も忘れていけないのは、消防団の俳優陣。これまたキャスティングが絶妙で、良い意味で一癖も二癖もありそうな方ばかりで、誰が犯人でもおかしくないほど、みんな怪しいし、このドラマの魅力を最大限に引き上げている要素になったと思う。途中からは消防団のわちゃわちゃぶりも毎回楽しみになり、消防団のみんなに愛着が湧いてしまったほど。
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